みんな違って当たり前! 未来の課題の解決策は、女性活躍の先にある

#働き方#多様性

09.Jun.2016

女性の活躍推進が声高に叫ばれているけれど、一筋縄でいかないことは、当の女性たちが誰よりわかっている。そんな中、少人数ながらもそれぞれが多様な働き方を体現し、日々さまざまな企業の問題解決に奔走しているソフィアの女性社員たち。母・妻・職業人を兼務しながら世間の荒波を乗り越えてきた入社10年選手の女性社員2人と、この春入社したばかりの転職アラサー女子&新社会人が、「女性の活躍って一体何?」をテーマに語り合った。そこから見えてきたものとは――?

【座談会メンバー】

瀬尾真理子 小学2年生&6年生女子の母。子供の成長に合わせて働き方を変え、現在は完全リモートワーク。

森口静香  中学1年生男子の母。実母のサポートを得てフルタイムで働く。

島田美穂子 2016年4月に映像業界から転職してきたアラサー女子。今回の座談会の発起人。

岡田耶万葉 2016年4月に新卒社員として入社。現代の就活戦線を乗り切ったホヤホヤ社会人。

進行役:古川貴啓 娘が1歳になったばかりの共働きパパ。

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活躍するってどういうこと?

―この座談会は、島田さんの発案なんですよね?どうしてこのテーマを取り上げたいと思ったんですか? 

島田:先日、ある方と話していて「ダイバーシティとか女性活躍とか騒がれているけれど、結局それって何だ?」という話になったんです。グローバル人材活用は「事業の海外展開に向けて」など理屈があるけれど、女性が活躍した結果、最終的にどんなゴールが待っているのか、イメージできない、と。

―島田さんが思う「活躍している人」ってどんな人? 

島田:その人を中心に場が動いたり、空気を変えながらいい方向に進んでいく人は、キーパーソンであり、活躍している人かなと思います。

―今まで身近なところに「活躍している」と思える女性はいましたか? 

島田:あまり思い当たらないんです。以前在籍していた映像業界は、それこそ男女関係ない業界で、女性の上司も多かったのですが、活躍という形とは少し違うかなと思って。

―「男も女も関係ない」を、日々仕事で体現されている森口さんはどうですか? 

森口:自分が「生き生きしてる!」と思っていたら、それで活躍だと思うんだよね。たとえば、バックヤードの仕事をしている人たちはいわゆるリーダーシップを発揮する機会は少ないかもしれないけど、本人が仕事にやりがいを感じ、誰かのためになっていると実感できていれば、「活躍している」って言えるんじゃないかな。だから政府のいう活躍=管理職みたいなのはピンとこない。

―リモートワークで働いている瀬尾さんはどう考えていますか? 

瀬尾:私は「活躍したい」と考えたことはないです。生きていくために必要だから働き続けているだけで。

学生の頃までは成績にも男女差はないし、男女で進む道が違うと意識することはあんまりないですよね。ところが、就職してしばらく経って、結婚や出産を意識した途端、「あれ?今のままじゃ働き続けられない」って気付いたんです。子育てをしながら、深夜までの残業はできないなあと。今これほどまでに「女性の活躍」と言われるのは、「働く」という当たり前のことを、続けたくても続けられない女性が多いからだと思う。

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―その「当たり前」を実現している今の働き方には満足していますか? 

瀬尾:在宅勤務は便利だけど、私生活との切り替えが難しくて苦しい部分もある。でも、今でこそいろいろなロールモデルがあるけれど、私が上の子を産んだ10年ちょい前は、働く母親像といえば、子どもが大きくなってからパートで働く人か、仕事も育児もバリバリのスーパーウーマンくらいしかなくて。女性誌で「働くママの1日」みたいな記事を読むたび「こんなの無理!」って絶望してた(笑)。それほど根性がない人でも子育てしながら働き続けられるようなモデルを作りたいなと思っていたので、その点では満足です。

森口:私はロールモデルにされてた方だ…。前の会社にいた時、会社に取材依頼が来てその手の女性誌の記事に何度か出たことがあるんだよね。本当は一人ひとりみんな違うはずなのに、誰かがそういうモデルが必要と思い込んで大量発信するものだから、読者が「こうならなきゃいけないのか」と思い込んでしまう。そんな悪循環の一部に自分自身がなってしまっていた。

―やっぱり子供がいる、いないは働く上で分岐点になりますか? 

森口:なると思うよ、時間の制約が出るから。でも、そこは役割だから仕方ないと思ってる。育児は母親だけの仕事ではないけれど、やっぱり子どもは母親を選ぶことが多くて、母親にしかできないことがあると思う。仕事と育児の狭間で悩んでた時期もあったけど、それだって何十年かの人生でたった何年間を費やすだけ。

「女性」と一括りに語ることはできない

―岡田さんは就職活動をする中で、女性の働き方について気にしていたことはある? 

岡田:私の母は公務員で、ずっと働きながら育ててくれたので、どうしでも自分が専業主婦になるイメージができなくて。だから自分も子どもを産んでも働き続けることを前提に就職活動していました

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―実際に3か月働いてみて、ちゃんと働き続けられそうだなと感じている? 

岡田:大企業は、説明会でも数字をちゃんと公表して説明してくれるんですよね。何人くらいが産休・育休を取っているとか。でも実際に働いている人がどうなのか、顔は見えてこなくて。その点、ソフィアはこの人数なのに、すごく多様な働き方をしている。制度で守ることも大切だけど、ちゃんと個人に合わせて働き方を選ぶことができる会社だと実感しています。

―島田さんは転職するときそういう点を気にしていた? 

島田:だいぶ気にしましたよ(笑)。転職活動するときに、自分を振り返って愕然としたんです、この何年間か仕事しかしてこなかったなって。20代前半はバリバリ働きたかったけれど、これからはちゃんとワークライフバランスを考えていきたい。20代後半から30代前半ってキャリアとしてはこれからの時期だと思うんですけど、身近な友達が結婚して家庭に入ったり、妊活を始めたりしていて。自分もちゃんと5年先、10年先を考えて、体のことも考えながら働かなければと思っています。

森口:今は昔と比べてTVや雑誌、ネットにも、色々な体験談や情報が溢れているから、耳年増になっちゃって不安になることもきっと多いよね。

島田:以前、派遣社員が主役のドラマ『ハケンの品格』(主演・篠原涼子/日本テレビ系/2007年)が流行ったじゃないですか。今思えば、働く女性をとりまく状況は当時と比べてかなり変わりましたよね。もしかしたらこれから5年後には、また全く状況が変わっているかもしれないなあと。

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瀬尾:女性の働き方については、世代間でも認識のギャップが激しいよね。今の子育て世代にとって「保活(子どもを保育所に入れるために保護者が行う活動)」の大変さは常識だけど、少し上の世代の人たちにはまったく実感がなかったりする。

岡田:うちの母は働いていますけど、公務員と民間企業でもギャップを感じますね。私は2時間かけて通勤しているけど、母は地元で働いていて、しかも公務員としての時間管理の強みもあって、家事と両立してきた。そういう母からすると、企業で働く、イコール、いっぱい残業があって大変って思うみたい。同じ働くにしても、価値観の違いは出てきますね。

森口:子育てに関しては「三つ子の魂百まで」ってよく言われるけど、私は子どもが産まれてから働き始めるときに、勝手に引け目に感じていたのね。それが、働いている義母が最近「私、静香ちゃんが仕事をしていて良かったと思ってる。同じ職場で働いてるママたちを見てると、静香ちゃんもこんな風に頑張ってきたのかなって思って」って言ってくれて。すごく嬉しかった。

自分らしい働き方を選ぶことができるように

―そういう話を聞いていると、「女性の活躍」を、世代とか、子どものいる・いないとかで、一括りに語れないなあと感じますね。今後女性が仕事を続けられるようになるために、企業はフォローを求められる場面も増えてくると思います。企業や、そこで働く男性に対して求めることって何かありますか? 

瀬尾:男性に求めるというより、女性が堂々としていることかなあ。結婚や出産は別に悪いことではないので、引け目を感じずに自分の状況をはっきり伝えること。「女性でごめんなさい、子どもがいてごめんなさい、長時間働けなくてごめんなさい」って思ってたら何も前に進まない。

森口:でもさ、ずっと家族のサポートのもとに長時間労働を続けてきた男性にはなかなか理解されないこともあるよね。「仕事が最優先でないなんてけしからん」って。もし上司や会社のトップがそういう人だったら…

瀬尾:とりあえず申し訳なさそうにしてやり過ごすかな(笑)。たぶんもう時間の問題だから。誰かが自分の身の回りの世話を全部してくれて、仕事だけに専念できる人はこれからの少子高齢化でどんどん少数派になっていく。そして、たとえいまは本気になっていなくても、企業がその状況に対応しなきゃいけない時が必ずやってくるから。

森口:企業が手をつけられていない「働き方」の問題はまだまだあるよね。女性の活用に限らず、育児をしている男性も増えているわけで。仕事か子どもか選ばなければならない究極のタイミングが来たときに「誰でもどちらを選んでもいいよ」という状態になっていればいいと思う。

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瀬尾:親の介護や自分の健康問題なんかもあるよね。平日昼間に通院しなければならなくなったとき、「申し訳ありません」って頭を下げなくてもいい環境が必要。いま制限なく働いている人だって、いつその立場になるかわからないんだから。

森口:女性に限らず、ダイバーシティという観点からみると実に色々な個性があって、その個性によって働きづらい状況もまだまだある。そんな中「女性の活躍」が上からドーンとおりてきて「何で女性のことばかりやらなきゃいけないんだ?」と思いながら、取り組んでいる企業も多いんじゃないかな。

瀬尾:そもそも多様な働き方が受け入れられる土壌が整っていないのに、「女性を管理職に!」って引っ張り出されて苦しむ人が増えそうだね…。

島田:ダイバーシティの1要素として「女性の活躍」があるということですね。「女性の活躍」にかぎらず、それぞれの個性や状況に応じて多様な働き方ができることが必要、と。

森口:うちの社長がいつも言っているのは、「ちゃんとミッションを遂行できていれば、自分の働き方は自分で決めていい」ということ。金子みすゞじゃないけど「みんな違って みんないい」。自分らしい働き方を選ぶために、やるべきことをやっていくだけなんじゃないかな。

「女性の活躍」と声高に言われることに、当の女性たちは実は違和感を持っている。女性だけではなくて、すべての人が多様な個性を認められ、それぞれの状況に合わせて柔軟に働き方を選べることが必要だ――。この座談会から、そんなことが見えてきた。「なぜ女性の活躍を推進しなければならないのか」そんな疑問が頭に浮かんだら、「女性の活躍」を「すべての人の活躍」と置き換えて考えてみてほしい。あなたの周りの女性たちが望んでいるのは、決して自分たちばかりが優遇される世の中ではないのだから。

ソフィアメンバーの「私たちが大切にしつづけること」とは?

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