読書の旅から見えてくるもの 【あの人の本棚 Vol.1 築地健】

#ビジネススキル#働き方

21.Dec.2016

デスクの上に、哲学書とSF小説…?

メンバーが独自に強みと専門分野を持つソフィア。机に置かれた本を覗いてみると、それぞれの仕事や個性が見えてくる。今回はメンバーの中でも特に読書家のシニアコミュニケーションコンサルタント・築地健が、自身のデスクに置いている愛読書について語ってくれた。

《今回の本棚》
「アルケミスト」パウロ・コエーリョ著 山川紘矢+山川亜希子訳 株式会社KADOKAWA
「民主主義の本質と価値 他一篇」ハンス・ケルゼン著 長尾龍一・植田俊太郎訳 岩波書店
「愛するということ 新訳版」エーリッヒ・フロム著 鈴木晶訳 紀伊国屋書店
「―決定版― 2001年宇宙の旅」アーサー・C・クラーク著 伊藤典夫訳 早川書房
「イラストでよくわかるきれいな食べ方」ミニマル+BLOCKBUSTER著 彩図社

図2

―今回はいろいろなジャンルの本を用意していただきました。自分のデスクに仕事以外の本を置く人は珍しいのではないでしょうか

実際、仕事に必要な本も置いてありますよ。でもかたわらに置いておきたい、と思うのはこういった自分のお気に入りの本ですね。一度読んだ本でも、都度見返して自分の中で咀嚼したいんです。ランチタイムには、料理が出てくるのを待ちながらノートに考えをまとめたりしています。SF小説を読むときには、内容を絵に書いて理解を深めることもありますよ。

―例えばこの「アルケミスト」はどのようなきっかけで見つけたんですか

海外旅行のガイドブックコーナーで見つけて衝動買いしました。特に好きなのは、預言者が少年に黒い石と白い石(ウリムとトムミム)を渡すお話。その石は何かの前兆の読み方を教えてくれる力がありますが、前兆の後にどうするかは結局少年が決めます。
これは、実は職場でも同じです。例えば「テレワークをしましょう」と上司が呼びかけても、誰もやらない。それは上司のせいではなく、社員たちがチャンスをものにできなかっただけなんです。目の前に与えられているかどうかより、主体的であることがどれだけ大切かを、この話は物語っています。

―他の本についても教えてください

哲学系の本も好きでよく読みます。「民主主義の本質と価値」は、自由とは何か、民主主義とは何かという内容です。これを読むと人々がどのように物事を決めてきたかがわかって、選択の幅が広がります。
「愛するということ」も面白いですよ。愛とは何か、という答えのない世界ですが、読んでいると問いがどんどん増えて深まっていく、自分の思考に宇宙のような広がりができるのが素敵だと思います。私は、問いの答えを探し出すのが好きなんですね。「きれいな食べ方」という本でも、食べ方のわからなかった料理があったとき、あとで読んでどんな食べ方がよかったのかを答え合わせするんです。調べるって楽しいですよ。

―そうした読書で得たことが、実生活や仕事に活きることはありますか

もちろんありますよ! 例えば、「2001年宇宙の旅」は、先日ロボティックスの第一人者とシステムソリューションの専門家との対談に同席した際にも出てきました。この本では人工知能HALが暴走して人間を次々と殺してしまうんだけど、マーケットでは今まさにWatsonのような人工知能を活用したソリューションを拡販しようとしています。そして同時に店舗やオフィスでロボットを見かけることも珍しくなくなっている。彼らはHALを引き合いに出しながら、人口知能とロボットがともに進化していった未来には、セキュリティのあり方も大きく変化するだろうと話していました。「2001年宇宙の旅みたいだね」と。本を読むことは、そうした人々との共通言語を持つことにもつながります。
物語や哲学の世界に没入すると、まるでその世界を実際に旅してきたかのように、ビジネス書だけではわからないたくさんの気づきと学びを得ることができます。それが読書の魅力であり、私がデスクに本を置く理由かもしれません。

図1

《今回のメンバー》
築地健
シニアコミュニケーションコンサルタント
担当分野:
組織内コミュニケーション調査・改善に向けたロードマップ策定
社内ITメディア活用推進

《コラム》
全組織の課題を見える化!? 「コミュニケーション調査」は企業の健康診断
「組織における、これからのデータ×リアルについて考えてみる」(前編)(中編)(後編)

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この記事に関連するメンバー

築地 健

組織内コミュニケーションに関連した労働生産性の向上とコミュニケーション手段・運用の最適化を推進しています。
コミュニケーションの現状を調査・分析し、また、社内SNSやポータル等のITの利活用を推進します。