お客様インタビューvol.6
「答えはいつも現場にある 株式会社愛誠会 次期管理職育成研修」

株式会社愛誠会
営業部施設支援課
課長 南谷光洋さん(写真中央)
株式会社 ソフィア
古川貴啓(写真右)
三上晃潤(写真左)
インタビュアー:森口静香
PDFでもご覧いただけます

インタビュー実施日:2017年5月30日

株式会社愛誠会は首都圏と静岡県で介護福祉施設を運営しています。近年施設数が増加する中で、次期施設長候補にあたる中核クラスの職員の育成が課題になっていました。ソフィアは2016年から各施設の中核クラスの職員を対象にして、施設長や他の職員とのコミュニケーションを円滑に行うための研修を支援しています。取材に応じてくれたご担当者の落ち着いた語り口の中には、現場をよくしたいという深い思いがにじんでいました。

人が不可欠だからこそコミュニケーションが課題

愛誠会では具体的にどのような施設を運営されているのですか

南谷さん
認知症の方を支援するグループホームを中心に運営しています。定員が18名ほどの小規模な施設が多いので、家庭的な雰囲気が特徴です。だからこそ職場の関係性やコミュニケーションが大切になってくるんですが、忙しい職場でそれぞれが日々ストレスを抱えながら仕事をしているため、なかなか上手くいかないのが現状です。離職率が非常に高い業界でもあるので、コミュニケーションのささいなエラーで辞めていく方を少しでも減らしたいと思っています。

介護の現場は大変ですよね

南谷さん
そうですね。人を通してサービスを提供する場なので、人がいないことには運営できません。その分、人と人との個性がぶつかり合うので、管理する人間が日々しっかりとコントロールしていかないと、まとまりがつかないんですね。各施設のリーダーである施設長は30代くらいの人が多いのですが、働いている職員は年齢層が幅広く、中には70代の方もいます。施設長は自分より年齢が上の職員をとりまとめなくてはならず、難しい点も多いと思います。

初めて当社のメンバーにお会いいただいたのは昨年の6月頃だったと思いますが、当時はどのような状況だったのでしょうか

南谷さん
すでに8月10日に研修を行うことは決まっていて、かなり急いでいたんです。各施設で施設長の下にいる中核クラスをしっかり育てる機会にしたいと思っていたところ、ソフィアさんからコミュニケーションを軸にした研修をご提案いただきました。施設の課題と合致していて、かつ専門性が求められる内容だったため、ソフィアさんにお願いしようということになりました。私は以前グループ会社のアイセイ薬局でマネジメントにかかわっていたんですが、薬剤師も人員不足が続いています。しかし、介護福祉業界はもっと人手が足りません。だからこそ「愛誠会で長く勤めるんだ」と思ってもらいたい。そのためには中核クラスがきちんとマネジメントできるようになり、組織を安定させていかなければいけないんです。

思いを伝え合うことで参加者がいきいきした

8月に研修をお手伝いさせていただく前に、古川が「現場の話を聞きたい」と各所にインタビューに回ったそうですね

南谷さん
現場で求めていることが研修につながるのが一番いいと思っていたので、現場の声を聞いてくれるのは非常にありがたかったです。
古川
7月に北前野の施設で、施設長2名にお話を伺ったんですが、皆さんとても真面目ですね。介護の仕事に対する意識や、施設をどうしたいのかが明確でした。さらに、各職員の傾向や「こうしてほしい」という意見もすぐに出てくる。普段からきちんと周囲のことを見ているんだなと思いました。例えば他業種の企業における課長・部長層では、そこまで人間関係を気にする方は少ないのではないでしょうか。
南谷さん
施設長はそれぞれ、介護のしかたやあり方に自分なりのビジョンを持っている人が多いんです。だからそのビジョンの実現に向けて他の職員に「こう変わってほしい」という思いも明確なのではないでしょうか。目標に向けて施設全体で進んでいこうとする体制は築けていると思います。

研修当日はどんな様子でしたか

南谷さん
普段の研修よりも意欲的な参加者が多かったです。「職場の空気を良くしよう」というテーマが、参加者の日々感じていることと重なって興味を引いたのだと思います。また職場では自分の思いや考えを発表できる場が少ないので、研修でその機会を設けてもらったことで、皆いきいきしていました。当初は上司に言われてしぶしぶ参加した様子の人もいたのですが、研修の前半が終わる頃には「参加してよかった」という雰囲気に切り替わりました。アンケートにもその様子が表れていますし、さらに半年後の2月に行った研修でも参加者の評判はとてもよかったです。
古川
ヒアリングをして痛感したんですが、職員の方は対利用者のコミュニケーションばかりで自分の考えを共有する場がないんです。研修の場で他の人と話すことで、自分の施設では自然にやっていたことが、実はいろいろな工夫の上に行われていたことだったと気づいたりします。そうして施設内の暗黙知が愛誠会全体の知識になっていくこともコミュニケーションの重要な効果だと思います。

皆が上を向いて働ける職場をつくりたい

最初の研修を実施してから約10ヶ月が経ちましたが、各職場に変化は見られましたか

南谷さん
はっきりと生まれ変わったとは言えませんが、参加者の行動に変化が生じたなと思います。参加者には研修終了後の1ヶ月間で「職場を良くするためにどうしたらいいかを施設長と話し合い、具体的な施策を決めて実践する」という課題を課したんですが、「相手が話しやすいように雰囲気作りを工夫した」「自分から挨拶するようになった」など小さなことから変え始めていました。研修で得た気づきをもとに自分の力で何かを変えることができると、それが大きな達成感になります。事後課題はそのよいきっかけになったと思います。

その後施設ごとにコミュニケーション調査を行ったそうですが、結果はいかがでしたか

古川
施設によって差はありましたが、よい結果のところでは中核クラスが上手く機能していて、施設長とも他のスタッフとも良好な関係が築けていることがわかりました。
南谷さん
一方で、施設長と同じ方向を向いて成長したいと感じている中核クラスが多くないのも現状です。「施設長になると忙しそう」「現場を離れた仕事になる」という印象があり、施設全体のことに目が向かないようです。
古川
「利用者さんのために現場で頑張りたい」という方が多いんですよね。研修を通して参加者の視野を広げ、施設全体に対して「こうしたい」と考えられるようになる人をいかに増やせるかが、次回の私の課題です。
南谷さん
勤めている人々が常に上を向いて、自分たちで考えて進んでいけるような職場をつくれたらいいなというのが、私の理想です。研修に参加した人が、今度は現場でその内容を周囲に広げていく。そんな研修ができたら満点ですね。今年7月の研修では、その点に注力して内容を考えたいと思っています。

最後に、ソフィアへのご意見・ご期待があれば教えてください

南谷さん
今年度は施設同士での交換留学をしたいと思っています。また、昨年の反省として受講者全員の研修後をフォローしきれていなかったという点があるので、ソフィアさんと連携して進めていければいいなと思います。研修期間の3ヶ月を通して参加者が変わり、変わった人がさらに周囲の人を変えていく組織づくりに向けて、引き続きご支援いただきたいです。
三上
南谷さんの熱い想いを改めて伺うことができ、身の引き締まる思いでした。意欲を持って働いている方が「気づき」を得てよりいきいきと働けるよう、引き続きお手伝いをさせていただきたいと思います。

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