お客様インタビューvol.36
「キッコーマン株式会社:社員一人ひとりが自律的にキャリアと向き合う「まなびどころ」で学びの土台づくり」
「キッコーマン株式会社:社員一人ひとりが自律的にキャリアと向き合う「まなびどころ」で学びの土台づくり」
- キッコーマン株式会社
- 人事戦略部 人的資本グループ グループ長(インタビュー当時) 西本 和令さん(右から2人目)
人事戦略部 人的資本グループ 鎌田 沙織さん(右端)
インタビュー実施日:2026年5月末
キッコーマングループの社員が自律的に学び、キャリアと向き合える環境をつくるために立ち上がったのが「まなびどころ」プロジェクトです。バラバラだった学びの情報を一元化し、「知る・考える・行動する」という3段階のフレームワークで社員のキャリア開発を後押しするこの取り組みは、今やCHROも注目する主力施策となっています。今回は、プロジェクトを推進するキッコーマン人事戦略部の西本さん・鎌田さんと、支援を担うソフィアの小林・田中が、プロジェクト実施の背景から現在の成果、そして今後の展望まで語り合いました。
人事部門が主管部門として、社員の学びとキャリアに向き合う
普段はどのようなお仕事をされているか教えてください。
- 西本さん
- 私たちは人事戦略部の中でも、人的資本グループというグループに所属しています。今注目されている人的資本経営に携わるグループで、その中でも特にエンゲージメント向上に力を入れています。2022年に社員意識調査を始めて4年が経ちますが、そこでさまざまな課題が見えてきました。なかでもキャリアに関する課題が浮き彫りになり、今はキャリア関連の取り組みを中心に進めているところです。
私は全体の統括を担っていて、鎌田さんと一緒に社員が自律的にキャリアに向き合えるような取り組みを進めています。学びへの姿勢を育てたり、自身のキャリアを考える機会を提供したりすることが主な仕事で、対象は国内のキッコーマングループ全体です。できる限り幅広い社員の方が向き合えるような機会を提供したいと考えています。

- 鎌田さん
- 西本さんが人権尊重やダイバーシティ推進なども含む人的資本経営に関わる全体統括を担っているのに対して、私はその中の社員のエンゲージメント向上とキャリア開発の実務担当という位置づけです。「まなびどころ」の運用はその施策のひとつです。
ソフィアに依頼するに至った経緯を教えてください。
- 西本さん
- もともとは他部署で活用されていたのがきっかけです。社員に対する学びの提供は人事部門としても課題感を持っていたのですが、日々の業務に追われてなかなか着手できていませんでした。ただ、社員教育は人事部門が担うべきだという思いがあり、この2年ほどで人事部門が主管部門として取り組むようになりました。
法務・コンプライアンス部からの評判を聞いて、人事部でも引き続きソフィアにお願いしたいという気持ちがありました。あまり多く比較検討をしたわけではありませんが、私たちが取り組んできたLMS(学習管理システム)も含めて状況を把握していただいていたので、スムーズに進めやすかったというのも大きな理由です。
- 小林
- 最初にお話をお伺いしたのが2024年12月頃でしたね。学びの機会はいろいろあるけれど、入り口が統一されていないという課題と、自律的な学びを促進するための動機づけが重要だというお話をさせていただきながら、まず情報ポータルサイトとして「まなびどころ」を立ち上げることがスタートでした。
「知る・考える・行動する」社員のキャリア開発を3段階で可視化
「まなびどころ」を立ち上げる中で、どのような課題がありましたか?
- 西本さん
- 研修やその案内がバラバラに行われていて、学びに関する情報がまとまっている場所がなかったんです。加えて、社員が自律的に次のキャリアを考えるための情報が少ないことも課題でした。また、社員の間では、「隣の部署が何をやっているかわからない」という状況もあったので、各部門の業務を紹介する「職場探訪」もセットで立ち上げました。
- 鎌田さん
- 私は2025年に、職場探訪の枠組みができたタイミングから引き継いで参加しましたが、当時はポータルサイトに学びを集約することだけは決まっていたものの、それ以外はほとんど何も決まっていない状態でした。でも逆に、キャリア開発の方針を「知る・考える・行動する」という3つのフェーズで整理しながら一緒に作り上げられたので、良かったかもしれません。

「知る・考える・行動する」というサイクルに込めた思いを教えてください。
- 鎌田さん
- キャリア開発の一般的なフローを参考にしながら、当社社員にわかりやすく整理したらこの3段階が一番しっくりきました。いろんな施策が自分のキャリア開発のどのフェーズに関わっているのかが可視化されると、社員それぞれが「自分は今どこにいるのか」を把握しやすくなると思っています。
- 小林
- CHROからのコメント動画でもこのサイクルをビジュアルで見せたり、記事コンテンツに考え方を反映させたりしながら進めてきました。各コンテンツでは、情報を「知る」ことの重要性を説明することから始め、配信の回を重ねるごとに「考える」ステップへと自然な流れで発展してきた印象があります。

社員インタビュー記事への「いいね」数の反響が大きかった
サイトやコンテンツへの反響はいかがですか?
- 鎌田さん
- 一番反響が大きいのはインタビュー記事です。知っている社員の声が届くせいか、「いいね」の数がインタビューだけ突出して多いんです。閲覧数も着実に伸びています。やはり身近な人が出てくるコンテンツは見てもらいやすいですね。
- 西本さん
- 上層部からも好評で、CHROに「まなびどころをいかに発展させられるか期待している」という言葉をいただきました。とはいえ、国内グループ全体の約4,000名全員に届いているかというと、まだまだです。今後どこまで浸透させ、興味を持ってもらえるか仕掛けていくかが課題だと感じています。
ソフィアと一緒に仕事をしてみた感想をお聞かせください。
- 鎌田さん
- ソフィアとの定例会がなければ施策が後回しになっていたかもしれません。日々の業務が優先になってしまうんですよね(笑)。寄り添ってご支援いただいているおかげでコンテンツ配信を毎月できていますし、今まで届いていなかった情報を届けられるようになったのは本当にソフィアの伴走があるおかげです。それから、田中さんのイラストがすごくいい反応をもらっています。視覚的にわかりやすくて、キャッチーなビジュアルを評価してもらえています。
- 田中
- ありがとうございます。私自身もインタビューなどの制作を通じて皆さんの学びへの意欲を感じて、とても刺激をもらっています。社内で好評だというお話を聞くと、コンテンツ記事への熱もさらに入ります。

- 小林
- 皆さん、とにかく学びへの意欲が高い方が多いという印象です。インタビューをすると前向きに話してくださいますし、CHROメッセージもとても力強くて、こういう発信をしていきたいという思いが伝わってきました。
今後の展望について教えてください。
- 鎌田さん
- 「まなびどころ」のおかげで「知る」土台を作ることができました。次は「考える」フェーズにフォーカスしたいと考えています。その一つとして、個人ビジョンを作るワークショップをオンラインで展開しています。すでに5月から6月にかけて4回開催しているのですが、申し込みは140名以上。グループ横断で参加してくださっていて、「一人では考えられなかったけれど、みんなの力で考えられた」という声をもらっています。
- 西本さん
- 「自分ごと化」が今後の大きなテーマだと思っています。当事者意識と自分ごと化は似ているようで全然違います。直接的には関係のないことも、いかに自分の問題として考えられるかがすごく難しいし、重要でもある。まずはちょっとでも「自分にとってこれは何か」と考えてもらえる機会を提供できれば、いつか行動につながると信じています。
- 小林
- 自分ごと化を促すには、「知った後にどう行動するか」の仮説を作ることが大事だと思っています。こういう行動があるよ、こういった場があるよという具体的な選択肢を用意することで、背中を押しやすくなります。情報発信だけでなく、行動につながるサイクルを一緒に作っていきたいです。
- 田中
- 「知る・考える・行動する」サイクルをより多くの社員の皆さんに知ってもらい、キャリアへの意欲をしっかり後押しできるよう、新しい提案を持ってどんどん一緒に取り組んでいきたいと考えています。
最後に、ソフィアへの期待をお聞かせください。
- 西本さん
- 次々に新しいことをやっていかなければならないと思っています。今のコンテンツは最初の一歩として良いものの、これから陳腐化するリスクもある。新しい切り口の企画をどんどん提案してほしいですね。失敗しても構わないので、トライアンドエラーでいろんなコンテンツを試してみたいです。
- 鎌田さん
- 情報を発信するだけのサイトから、使うことで社員自身にメリットがあると感じてもらえるサイトに進化させたいです。行動につながる仕掛けや、「自分のためになる」と実感できる機能をもっと増やしていきたい。その実現に向けて、一緒に考えてもらえると嬉しいです。