目次
急激な社会の変化やテクノロジーの進化が続く現代において、「次世代を担うリーダー」の育成は、企業の持続的な成長にとって最も喫緊の課題です。多くの企業の経営企画部や人材開発部のご担当者様からは、「将来の幹部候補として選抜したはずなのに、経営目線が育っていない」「管理職研修を行っても、どうしても自部署の部分最適の域を出ない課題提案ばかりが出てくる」といった悩みの声が数多く寄せられます。
本記事では、ポテンシャルを持った次世代リーダー候補がなぜ「経営目線」を持てないのか、その根本的な壁を紐解きます。その上で、社外の情報を集めて未来の外部環境を想定し、「自社はどうありたいか」を起点にバックキャストで思考する、独自のワークショップの具体的な手法と成功事例について詳しく解説します。
次世代リーダー候補に「経営目線」が育たない理由
若手や中堅の中でどれほど優秀な成績を収めている社員であっても、そのまま自動的に「経営目線」が身につくわけではありません。現場の第一線で活躍しているからこそ、日々の担当業務や自部署の当期の目標達成に思考の大部分を奪われてしまい、全社的な視点や中長期的な時間軸へと視界を広げる余裕がないのが実情です。
- 日々の担当業務や自部署の目標達成に追われ、全社的な視点へと視界を広げる余裕がない
- 経営の意思決定の背景にある社会のトレンドやマクロな外部環境の変化をキャッチアップしていない
- 過去の成功体験という固定観念に縛られ、既存事業の延長線上でしか未来を予測できない
- 経営課題を自分の頭で論理的に分析する「クリティカルシンキング」の訓練が不足している
- 一方的な経営方針の伝達だけで、自社の存在意義を「自分ごと」として対話する場がない
解決の鍵は「未来を想定してありたい姿を描く」ワークショップ
現場の枠を越え、次世代リーダーとしての視座を一気に引き上げるための強力な解決策が、「外部情報を収集し、未来の社会状況を想定した上で、自分たちのありたい姿を徹底的に議論する」実践型のワークショップです。
このアプローチでは、手元の課題を積み上げるのではなく、「10年後の社会はどう変化し、自社を取り巻く環境はどうなるか」という外部情報(メガトレンドなど)のインプットからスタートします。その想定された未来において「自社がどうありたいか、どう社会に価値を提供するのか」を、既存事業の枠組みにとらわれずに議論するのです。そして、その「ありたい姿(未来)」から逆算して「では今、経営課題として何に取り組むべきか(現在)」を考える「バックキャスト」の手法を体感させます。
- メガトレンドなどの外部情報を集め、自社を取り巻く未来の市場や社会状況を客観的に想定する
- 想定した未来において、「自社がどうありたいか」を既存の枠にとらわれずに議論する
- 「ありたい姿(未来)」から逆算して「今何をすべきか(現在)」を考えるバックキャストの手法を取り入れる
- 部門横断のメンバーによるチームビルディングを通じて、全社最適な視点と強い当事者意識を醸成する
- 外部ファシリテーターが介入することで社内の予定調和を崩し、経営陣と同じ視座での熱量の高い対話を引き出す
【ソフィアの支援事例】ワークショップを通じて次世代の経営人材育成を実現した企業
経営目線を持った人材を育てるためには、MBAの知識を詰め込むような座学だけでは不十分です。「自社の未来を自分たちの手で切り拓くのだ」という強烈な当事者意識を芽生えさせる熱を帯びた「対話の場」が求められます。部門の垣根を越えたワークショップを設計し、プロのファシリテーションによって参加者のマインドセットを根本から変革し、次代を担うリーダーの育成に成功した企業の具体的な事例をご紹介します。
「もし明日、主力事業が消滅したら?」大胆な仮説で思考の枠を外すことで、経営の目線と変革の起点をつくるワークショップ設計
ここまで、次世代リーダー育成における視座の壁と、未来思考・バックキャストを取り入れたワークショップの有効性について解説してまいりました。弊社ソフィアでは、一般的なロジカルシンキング研修などとは一線を画し、御社の経営課題や目指すビジョンに直結した独自プログラムの伴走支援を行っております。ここでは、具体的な支援の内容をご紹介します。
未来予測とバックキャスト思考を取り入れたプログラム設計
ヒアリング内容をふまえ、「未来の状況を想定してありたい姿を検討する」オリジナルプログラムを設計します。参加者が視野を広げられるよう、社会課題・テクノロジー・人口動態などの変化(マクロトレンド)をインプットするセッションと、それをもとに自社の「未来のシナリオ」を複数描くグループワークを緻密に連動させます。
「もしも10年後、既存の主力事業が立ち行かなくなったら」といった大胆な仮説をあえて投げかけることで、過去の成功体験という足枷を外し、未来からの逆算(バックキャスト)で現在を見る思考回路を強制的に起動させる構成をデザインします。
プロのファシリテーターによる熱量の高い対話の引き出し
本番のワークショップにおいて最も重要なのが、議論の質と深さです。社内メンバーだけの進行では「とはいえ現場は忙しいから」「うちの会社では無理だ」という現実的な諦めに流されがちです。
そこに、組織開発の知見を持った弊社のプロフェッショナルなファシリテーターが介在します。参加者の安易な妥協を許容せず、「経営者ならその状況でどう決断するか?」と一段上の視座を突きつける鋭い問いを投げかけることで、予定調和を破壊し、自社の未来に対する本気の本音がぶつかり合う熱量の高い対話を引き出します。
ワークショップ後の経営陣への提言プロセスの支援
ワークショップで生み出された「未来のありたい姿」や「今取り組むべき経営課題の解決策」を、その場限りの発表で終わらせてはいけません。
弊社では、研修の総仕上げとして、参加チームが実際の経営陣に対してプレゼンテーション(提言)を行うプロセスの設計・サポートまで伴走します。経営陣から本気のフィードバックをもらうことで、経営と次世代リーダー候補の間に強固な信頼関係と圧倒的な当事者意識が定着します。
ワークショップ導入・実施までの流れ
実際にこの次世代リーダー育成ワークショップを社内に導入し、経営視点を持った人材のプールを形成していくまでの具体的なステップをご説明します。企業の事業計画や選抜メンバーの規模に合わせて、最適な期間と形式をプランニングしながら進行してまいります。
現状の人材育成課題のヒアリング
キックオフミーティングを実施し、現在の経営課題や人材育成におけるボトルネック(例えば、部門横断の連携が弱い、新規事業のアイデアが出ないなど)をお聞かせください。合わせて、対象となる次世代リーダー候補の層(課長・部長クラス、あるいは30代の若手抜擢クラスなど)を決定し、研修のゴールをすり合わせます。
ワークショップのコンセプト・テーマ設定
ヒアリングに基づき、弊社から「10年後の〇〇事業の未来」「自社のパーパスの再定義」など、ワークショップで取り扱う具体的なテーマとタイムラインをご提案いたします。合宿形式にするか、数ヶ月にわたる連続セッションにするかなど、深い議論を生み出すための最適な箱組みを設計します。
参加者への事前インプット(外部環境リサーチなど)
ワークショップ初日から中身の濃い議論を行うため、参加者には事前課題を展開します。単にテーマを与えるだけでなく、「自分たちの業界に影響を与えうる外部要因(政治、経済、社会、技術)」の情報を集め、自ら分析してきてもらうことで、本番に向けた視座の引き上げ(インプット)とマインドセットを強力に整えます。
「ありたい姿を検討する」ワークショップ本番の実施
弊社のファシリテーターのリードのもと、ワークショップを実施します。集めた情報を持ち寄り、未来のシナリオを描く発散のセッションから、そこから逆算して「では我々はどうありたいか(存在意義)」を言語化し、具体的なビジネスの方向性や課題解決策へと収束させていくプロセスを、チームで泥臭く駆け抜けていただきます。
経営陣へのプレゼンテーションと振り返り
最終フェーズとして、経営陣を招いたピッチ(プレゼンテーション)の場を設けます。ワークショップを通じて磨き上げた「未来のありたい姿と経営課題への提言」を堂々と発表し、リアルな議論を交わします。終了後は受講者の意識変化を測る振り返りを行い、次年度の育成プランへと継続的に繋げていくご提案をいたします。
- 未来のトレンドなど、外部情報のインプットに関するサポートはありますか?
はい、ございます。
参加者が自ら情報を集めるプロセスも重要ですが、ベースとなる「メガトレンド(人口動態、環境問題、テクノロジーの進化など)」については、弊社から有識者の視点をまとめた講義やインプット資料をご提供することが可能です。これにより、議論の前提となる目線をより高い位置に引き揃えることができます。
- どのような年次や役職の社員を参加させるのが効果的ですか?
最も効果が出やすいのは、現場のマネジメントを経験しつつある「30代後半〜40代の中堅・管理職層」です。
ただし、近年はより早期からの経営意識醸成を目的として、30代前半の「次世代リーダー候補」を部門推薦で集めて実施するケースも増えています。異なる部門から多様な価値観を持つメンバーを混在させることで、全社最適な視点が育ちやすくなります。
- 数日間にわたる長期の合宿形式で行うことも可能ですか?
はい、大歓迎です。
経営目線を養う非日常的な対話を生み出すには、日常業務から完全に物理的・心理的に切り離された「合宿形式(オフサイトミーティング)」は極めて有効な手段です。1泊2日や2泊3日の徹底的なプログラム設計から、当日の手配・運営までトータルでサポートさせていただきます。
- インターナルブランディングの推進と連動させることは可能ですか?
はい、非常に親和性が高い取り組みです。
次世代リーダーたちが自ら未来を想定し「自社のありたい姿」を言語化するプロセスは、まさしく企業ブランドの価値を社内に浸透させるインターナルブランディング活動そのものです。成果物を社内報やイントラサイトで全社へと波及させ、組織全体のエンゲージメント向上に繋げる広報戦略のご提案も包括的に承ります。
- プログラムの費用感はどの程度で考えておけばよいですか?
実施する期間(1Dayか、数ヶ月の連続講座か、合宿か)、参加する人数、事前の外部調査やインプット講義のボリューム、さらには経営陣向けピッチのサポート有無など、必要とされるプログラムの規模によって費用は大きく変動いたします。まずは「どのような次世代リーダーを育てたいか」という想いをヒアリングさせていただき、ご予算に応じた最適なプランをご提示させていただきます。


