
【合宿レポート】「語らいで深まる信頼とつながり」ソフィア2025合宿

目次
2025年7月18日〜20日、毎年恒例のソフィア合宿を開催しました。今回は、その様子やプログラムに込めた想いをご紹介します。
そもそもソフィア合宿とは?
ソフィア合宿は年に一度、ソフィアの全メンバーが2泊3日で集まり実施します。企画担当は毎年持ち回りで、その時のソフィアに必要なことや、合宿をどう活用するかをゼロから考え、コンセプトを決めます。
近年はリモートワークのメンバーも増え、顔を合わせる貴重な機会にもなっています。
今回のテーマ「語らう」とそのきっかけ
今回のテーマは「語らう」。ひざを突き合わせて、お互いに本音で語り合おうというものです。民俗学者 宮本常一さんの著書『忘れられた日本人』には、昭和の日本に存在していた「寄り合い」という集会の様子が描かれています。西日本を中心に、村の大切な決めごとをするとき、人々は夜通し集まり、三日三晩じっくり話し続け、自然と結論を導き出していました。そこでは、効率やスピードよりも、「共に過ごす時間」そのものが重視されていたのです。
一見、現代のビジネスシーンからすると非合理に思えるこの営み。しかし、じっくり語り合うことで互いの価値観や背景が交わり、信頼が積み重なっていきます。その信頼こそが、共同体を維持し、次の一歩を踏み出すための土台になります。効率化やオンライン化が進む今だからこそ、あえて時間をかけて語らう意義を見直し、この合宿のテーマとしました。
その背景には、昨年の組織体制の変化があります。ソフィアは事業部制から3〜4名の専門チーム制に移行し、目標や予算を自立して運営しています。
一方で、チーム間の交流は減り、「他のチームのことはあまり知らない」という声も。今回の合宿では、とことん語り合いながらお互いとソフィアへの理解を深めることを目指しました。
コンテンツ
当日は茨城県・阿字ヶ浦の海沿いの宿泊兼研修施設にメンバー30名が集合。
以前ソフィアと合同でプロジェクトを行ったIMPRO KIDS TOKYOの我妻さんとそのご友人にも運営をサポートいただき、さまざまなプログラムを実施しました。
1日目は、お互いをより深く知るためのソフィアオリジナルワーク「ハッシュタグメイキング」を実施しました。
2日目は、メンバーそれぞれが皆と話したい「問い」を考え、それをもとに対話を重ねて思考を深めました。
最終日には、第二四半期のキックオフとして今期の業績速報や今後の展望が共有され、最後に全員で合宿を通して感じたことを語り合い、3日間を締めくくりました。
今回は特に印象的だった、以下のプログラムについて少し深掘りします。
DAY1 “ハッシュタグメイキング”で意外な一面を発見
「ハッシュタグメイキング」では、メンバーそれぞれが1年間の振り返り(リフレクション)を事前にまとめ、それを共有しながら、相手の話から受けた印象やインスピレーションをもとに「#」を贈り合うワークを行いました。
このワークの狙いは、最近の出来事やそこから生まれた思考・感情、自分なりの解釈を言葉にし合い、お互いの隠れた一面を引き出すこと。また、相手の話をしっかり受けとめたうえで「#」という形でフィードバックを贈り合うことで、称え合い・尊重し合う関係の土台をつくることです。
ソフィアのメンバーはとにかく話すのが大好き。語り合えば合うほど「え、そうだったの!?」という驚きが生まれ、日頃一緒に働いているのに見えていなかった一面が次々と明らかになりました。
DAY2 “語らい”で価値観が交わる
DAY2は、まさに“語らい”漬けの一日。メンバーそれぞれが「みんなと話したい問い」を考え、その中から特に票の集まったテーマを選び、7〜10人ほどのグループで対話を重ねました。
今回の語らいを参考にしているのは「哲学対話」というもの。この哲学対話には、「否定しない」「相手の話を受け止める」「自分の経験に基づいて話す」
「話さなくても良い」「分からなくなっても良い」といった、いくつかのポイントがあります。普段の業務のように、ゴールに向かって最短距離で答えを出すのではなく、その場に共にいて、考えを深め合う“あり方”そのものを大切にします。
テーマは多彩で「夫婦の家事分担の在り方」といった日常的な話題から、「合宿の座禅を復活させるべきか」「出社の頻度について」などソフィアならではのテーマ、「言語化とは」「全員が幸せな組織は存在するのか?」といった哲学的な問いまで広がりました。話は尽きず、時に笑い、時に真剣に考え込む場面も。
面と向かって語り合うことにはエネルギーも必要です。休憩時間には、心地よい疲れから横になってひと休みするメンバーの姿も見られました。
笑いと発見が止まらない! オリジナルビンゴ企画
2日目の夜は、お楽しみの宴会企画「Super sofia BINGO!」を開催しました。事前に全員からさまざまなお題に対して「思い浮かぶソフィアメンバー」を回答してもらい、誰が1位になりそうかを予想。3×3マスのビンゴカードに名前を書き込みます。1位になったメンバーの名前がカードにあればOKで、ビンゴの数が多い人が優勝です。
お題は「この合宿で、最も語っていた人は?」「無人島に一緒に行きたいのは?」「個人的にサシ飲みに行きたいのは?」などというもの。「誰が1位になるのか?」「自分の名前は呼ばれるのか!?」――固唾をのんで発表を見守る中、3位から1位までが発表されるたびに、会場は笑いと歓声に包まれました。
時にはメンバーの想いがこみ上げる場面もあり、意外な人物がランクインして「こんな一面があったんだ!」という新しい発見も続出。和やかさと熱気にあふれた、忘れられない夜となりました。
参加したメンバーの声
ごく自然にソフィアメンバーの価値観や背景に触れる機会を通じ、時間を追うごとに「人」への理解と信頼がぐっと深まっていく感覚がありました。入社当初は、掴みどころがなくウナギのような会社だと思っていましたが、ソフィアの輪郭を形づくっているのは、価値提供の起点となる「人」なのだと実感できる場でもありました。そんなソフィアの温度感に触れられた、貴重な時間でした。(入社1年目メンバー)
メンバーがオープンに、“人生”という大きな視点で語っていたことが印象的でした。ソフィアの中の私を超え、「私の人生とソフィア、そして私」という視点で語り合えた時間。近い距離でのやり取りを通じて、普段は知ることのない仲間の意外な一面に触れ、「この組織、なんかいいじゃん」と自分の温度が上がりました。(入社5年目メンバー)
自分から見えているものはあくまで一側面にすぎず、他者との対話を重ねることで思いがけない方向に広がり、深みを増していくことを実感できた合宿でした。だからこそ、今後はソフィアに直結するテーマについても、さらに語り合ってみたいです。(入社5年目メンバー)
さいごに
いかがでしたでしょうか。
集まって語り合う中で、その場ならではの新しいアイデアや発見が生まれます。オンラインで手軽にやり取りできる今だからこそ、こうした場で生まれるエネルギーを大切にしたい。自分たちのことを語り、考え、人任せにせず自らの手でより良い組織をつくっていく――そんな考えがソフィアに根付き始めています。私たちは、これからもその想いを大切に育んでいきたいと考えています。