トップメッセージとは?重要性と書き方のポイントをご紹介

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21.Dec.2020

トップメッセージとはその名のとおり、会社のトップである社長が発信するメッセージです。現在の企業の状況や今後の展望について語られることが多いトップメッセージは、社内外に対してとても大きな影響をもたらしています。本記事では、このトップメッセージの重要性と、とくに社内に向けたトップメッセージを書く際のポイントについて解説します。

トップメッセージの位置付け

トップメッセージは、対外的にはCSR(企業の社会的責任)をはじめ、企業の広報やブランディングにおいて極めて重要な意味を持っています。「トップは最高の広報パーソン」といわれるように、社外に対しては企業のブランドイメージを決定付ける大きな役割を果たします。Appleであればティム・クック氏やかつてのスティーブ・ジョブズ氏、ソフトバンクであれば孫正義氏と、彼らが発したトップメッセージが企業やサービスに対するイメージを形成したといっても過言ではありません。また、トップメッセージはIRにおいて株主や投資家に対しても重要なメッセージとなります。
また、採用場面においても求職者が企業を知るための手がかりとして閲覧されます。社長の人となりやリーダーシップ、会社の将来に対するコミットの程度が見られるわけです。

社外だけでなく社内に対してもトップメッセージは大きな意味を持ちます。業績が良くても、トップの言葉から会社の未来像が感じられなければ社員の士気は下がります。また、たとえ経営陣の中では会社の未来像が描けていたとしても、それが社員に伝わらなければ同じことです。逆に、企業の姿勢をトップがしっかりと示すことができれば社員の動機付けにつながります。

トップの発言は、企業の姿勢

トップが会社の将来にどれだけ深くコミットしているかを示すことこそ、トップメッセージの役割であるといえます。トップメッセージで示されたトップのコミットメントは、そのまま企業の姿勢として社内外には捉えられます。
とくに社内においては、トップメッセージで企業の姿勢や社員への想いを示すことが、社員の安心感や共感を醸成し、企業へのエンゲージメントやロイヤルティを高めます。トップの言葉への共感が、会社や仕事に対する誇りにつながり、前向きに仕事に従事する意欲へとつながっていくのです。

事業環境の変化への対応を示す

昨今のコロナ禍や、災害発生時、事業における事故や不祥事など、企業が危機的な状況にある際には、トップメッセージが特に重要となります。
2020年4月に東京都を含む7都府県に発令された緊急事態宣言を例にとります。企業としての方針をなかなか決定できずに、しばらくは平常時と同じように社員に出社を求めている企業も多くありました。当然ながら、社員は自分の判断で在宅勤務や時差出勤などを決めることはできませんので、感染の不安を抱えながらも、トップの判断に身を任せるしかありません。
企業が危機的な状況に置かれているからこそ、不安を抱える社員への共感と思いやりを示しながら、強いリーダーシップを持って事業環境の変化への対応を迅速に示し、日々アップデートしていくべきなのです。

トップメッセージの書き方

では、社内向けのトップメッセージは具体的にどのように書くことが望ましいのでしょうか。読み手に伝わりやすく反応を得やすい書き方のコツについて、順に解説していきます。

何を伝えたいかを明確にする

トップメッセージは聞こえのいい言葉を選べば社員に響くとは限りません。そのときどきで社員が求めており、社員に伝わる内容を十分に吟味した上で発信し続ける必要があります。「なぜ今発信するのか」「なぜこれを発信するのか」という理由が不明瞭だと、かえって作為的な印象を与え、いらぬ憶測やネガティブな反応を招きかねません。伝えたい内容を1つに絞って、しかるべきタイミングで発信するように心がけましょう。

ストーリー仕立てにする

冗長になりがちなメッセージを「読ませる」ためには、ストーリー性を持たせることが効果的です。「今年は〜でした」「来年は〜をやります」だけではあまりに退屈だということは、自分が読み手になって考えると実感できるでしょう。重要なのは「読者を巻き込む」文章づくりです。
ポイントとしては、背景にある世界観を読者と共有する文章を考えましょう。具体的な組み立て方は後述の「社内向けトップメッセージ構成の例」を参考にしてみてください。読者の目の前に会社の今後の展望が見え、「その中で自分はこれから何をすべきか」と考えさせることができれば成功です。
その際に、表層的な言葉を並べるのではなく、社内の印象的なエピソードや、トップ自身の体験を紹介したり、トップの率直な思いを織り交ぜると、読者にとっても「自分に関係のあること」として受け入れやすくなります。

創業時の変わらない想いも添える

創業時の想いは、自社が自社である上で決して変わらない核となる部分です。これらが経営理念に直結している企業も多いでしょう。たとえば、文章中で今後のビジョンや行動を、創業時の想いや経営理念に結び付けて語るよう心がけると、読者にとって説得力があり受け入れやすい内容になります。また、常に経営理念に結び付いた一貫性のあるメッセージを発信することで、組織への理念浸透や、経営理念に即した組織風土の醸成にも生かすことができます。

締めのあいさつ

あいさつも重要な要素です。会社を支えてくれている社員や社外の人に対する感謝の気持ちや、読者の行動を後押しするような激励のメッセージ、その行動を支えるためにトップは何をするのかというコミットメントの表明など、「状況は良くなっていく」「自分たちにはきっとできる」「ビジョンは実現する」というポジティブな読後感を残すことができるようなメッセージを添えましょう。当たり前の内容ではありますが、この部分に本心が入っているかどうかを読み手はしっかりと見抜きます。最後まで丁寧に、誠実な言葉を伝えることを心がけてください。

社内向けトップメッセージ構成の例

①:情報のアップデート(いま市場や会社がどのような状況で、これまでの取り組みにどのような結果が出ているか)+社員のこれまでの頑張りに対する感謝やねぎらい

②:今後のビジョンと目標設定+その背景(判断や決断に至った状況や理由を説明)

③:②に対する社長の想い(企業理念に関連付けつつ、個人的なエピソードや想いを語る)

④:今後に対する社長自身のコミットメントと、社員への激励や呼びかけ

トップメッセージを書くときの注意点

トップメッセージには、「書いたほうがいいこと」や、逆に「このような書き方は避けるべき」という注意点が存在します。

読み手の気持ちを考える

トップの伝えたいことだけを一方的に語るメッセージは読者の印象に残りません。自社の状況と、読み手がどんな状況でどんな感情を持っているかを把握した上で(あるいは仮説を立てた上で)それをどのように変化させたいのかを考え、読者の意識や行動の変化を促すメッセージを伝えましょう。
たとえば、社員の意欲が下がっていればモチベーションアップにつながる内容、不安を抱いていれば安心させる内容、大きな全社プロジェクトの最中や直後であれば労う内容などです。ただし、対外的に公表されているネガティブな情報に社内向けメッセージでは触れないなど、恣意性が感じられるとかえって読者の不信感につながります。社外向けであっても社内向けであっても、あくまでも事実に基づいたフェアな情報発信を行うことが大切です。

わかりやすい言葉で

この文脈での「わかりやすさ」とは、専門用語やカタカナ言葉を多用せず、中学生でもわかるような平易な言葉を使って、かみくだいたシンプルな文章を用いるということです。威厳を保とうと難解な言い回しを多用すると読み手は離脱してしまいます。また、経営幹部向け、現場の社員向けなど読者が限定されているようであれば、相手に合わせて内容や言葉遣いを調整ましょう。

数字を活用する

数字は客観的な指標であり、主張に具体性が増します。「業績が大きく改善した」というより、「経常利益が●億上がった」というほうがわかりやすく納得感を得やすいでしょう。また、具体的な数字がないと「何を根拠に言っているのか」という疑念を招くこともあるので、数字の活用は不可欠です。

あくまでも社長の言葉で

格調高い文章や無難な文章を書こうとすると、借り物の表現や定型文が並んで、誰の心にも届かなくなってしまうので注意する必要があります。あくまで社長自身の言葉を使い、自社らしい文章を書くことを心がけましょう。社長本人の体験したエピソードや、社長自身のそのときの感情を交えるのも効果的です。
また、広報担当者が代筆すると社長が交代しても文体が変わらず、無難なものになってしまいがちです。代筆する場合でも、社長から直接話を聞いて、社長の人となりや想いを引き出してトップメッセージに反映しましょう。
形式にはあまりとらわれず、あくまで「このメッセージで何を伝えたいのか」「読者の心をどう動かしたいのか」を大切に、トップの人間性を感じさせる、血の通った文章を書くことを心がけてください。

更新を忘れない

トップメッセージは一度発表して終わりではありません。中長期計画の進捗状況や時代の変化、年始や創立日、株主総会などの節目や、月に1回、週に1回などタイミングを決めて発信しましょう。社員は常に、会社の「今」の状況に対する情報や、経営の現状に対するトップの判断やその背景などの情報を求めています。経営から社員に対するコミュニケーションの量は、社員のエンゲージメント向上にも密接に関係しています。常に最新情報を届けられるよう、更新を怠らないようにしましょう。

まとめ

もし、短くても社長自身が毎日メッセージを発信し続けることができるのなら、それが理想です。実際にはトップメッセージを広報担当者が代筆することが多いと思いますが、その場合はいかに社長自身の素敵な部分や、思いの丈を引き出すことができるかがカギになります。
もちろん、たとえ社長の言葉そのままであっても、社会通念上NGな内容(差別的な発言など)や、読者を不必要に不安にさせたり不快にさせたりするような内容、誤解や炎上を招きそうな言葉などは、メッセージからカットしたり、問題のない表現に書き換えたりすべきです。場合によっては企業のコミュニケーション担当者として、トップに意見しなければならない場面も出てくるでしょう。トップメッセージは会社の姿勢を体現するものですから、会社の評判や従業員のモチベーション、ひいては会社の業績にマイナスの影響を与えかねないメッセージの発信は未然に防いでください。
これはいわば「社長のブランディング」であり、社内広報の重要な仕事です。トップメッセージの作り方にお困りの場合はソフィアにお問い合わせください。

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