人材育成

組織のアジリティを高める5つの施策!注目企業の事例を紹介!

変化の激しいビジネス環境において、組織が素早く柔軟に対応できる「アジリティ」の重要性が増しています。しかし、階層が多く縦割りになりがちな大企業では、意思決定の遅さが課題となりやすいのも事実です。本記事では、組織のアジリティを高める施策について、有効な取り組みと事例を交えて解説していきます。

アジリティとは_なぜ企業に重要なのか

ビジネスで使われる「アジリティ(Agility)」とは、状況に応じて素早く的確に判断し行動できる機敏性を指します。「敏捷性」「素早さ」を意味する英単語ですが、単に動きが速いだけでなく、変化に対して柔軟に対応できることが重要なポイントと言えるでしょう。近年のビジネス環境では顧客ニーズや市場、技術トレンドが目まぐるしく変化しており、状況に応じた迅速な意思決定と行動が取れるかどうかが企業の競争力を左右していると言っても過言ではありません。

例えば、IT分野の開発プロジェクトでは、システム全体を計画立てて進める従来の「ウォーターフォール型」から、機能ごとに開発と修正を反復して柔軟に対応する「アジャイル型」開発が主流になりつつあります。「アジャイル(agile)」とはアジリティが高いことを意味し、変化に迅速に適応できる開発手法として注目されているのです。

小規模なチーム単位では高いアジリティを保ちやすい一方で、グローバル規模の複雑な大企業組織で同様の機敏さを実現するのは容易ではありません。企業規模が大きく事業範囲が広がるほど、階層構造や縦割りの分業体制によって変化への対応スピードが遅くなる傾向があります。実際、弊社ソフィアが2024年に実施した調査でも、回答者の約8割が自社の社内コミュニケーションに「問題がある」と感じていることがわかりました。このように大企業では情報伝達や意思疎通に時間がかかり、組織のアジリティ低下が課題となりやすいのです。

なぜアジリティが注目されるのか?

では、なぜ今、企業においてアジリティが重視されているのでしょうか。その背景には、将来予測の難しい経営環境の到来があります。自然災害や世界的なパンデミック、急速なデジタル技術の進化など、不確実性の高い状況(いわゆるVUCAの時代)が続いており、企業は数々の想定外の変化に対応していかなければなりません。こうした中、瞬時に的確な判断を下し行動に移せるかどうかが企業の命運を分けるため、「組織のアジリティ」が改めて注目されるようになりました。

例えば、新型コロナウイルス感染拡大時には在宅勤務への切り替えや事業内容の転換が多くの企業に迫られましたが、アジリティの高い企業は短期間でテレワーク環境を整備し、状況に合わせて制度を変更するなど柔軟に最適化を行いました。また、近年は生成AIの登場など、数日のうちに業界勢力図が塗り替わるような技術革新も起きています。こうした急激な変化の中で先手を打ち、競争優位を保つには、やはり組織の俊敏な対応力が欠かせないと言えるでしょう。このような環境変化のスピードに即応できる組織力こそが、現代の企業経営における重要な競争力となっているのです。大企業は、規模の小さいベンチャー企業と比べ、変化への対応スピードが遅いケースが目立ちます。規模を生かしてビジネスの仕組みを最適化し、競争力を高めてきた結果、組織のアジリティが犠牲になっていることもあるのです。

組織のアジリティが低いことで起こりうる問題

それでは逆に、組織のアジリティが低いままだと、どのような問題が生じるのでしょうか。社内外の環境変化に十分対応できず、企業に大きな損失をもたらすリスクがあります。社会や市場の状況は日々変化し、新たなチャンスが生まれても、製品化やサービス展開のスピードが遅ければ機会損失となり競合他社に先を越されてしまうでしょう。また、境の変化が事業の脅威となる場合は、事業の方向修正や縮小・撤退、組織の変革や情報発信など、迅速に対応することができなければ、損失が膨らんでしまったり、企業の評判低下、信頼の失墜につながってしまう場合もあります。
つまり、組織のアジリティが低いことは、企業にとって命取りになりかねない大問題なのです。

例えば、弊社調査では社内コミュニケーション上の具体的な課題として「必要な情報が共有されない」(46%)、「情報共有が遅い」(39%)といった項目が上位に挙がりました。情報の流れが滞る組織では、判断に必要な材料がタイムリーに行き渡らず、適切なタイミングでの意思決定ができないといった問題が生じます。その結果、外部環境の変化に対する対応が一層遅れてしまい、機会損失や被害拡大につながる可能性があるのです。

アジリティを高めるとどんなメリットがあるか

ここまで、アジリティの重要性と低い場合のリスクについて見てきました。では、組織のアジリティを向上させることで、企業はどのようなメリットを得られるのでしょうか。主な効果として、以下のような点が挙げられます。

環境の変化に柔軟に対応できる

想定外の事態が発生しても現場で迅速に判断し対処でき、縦割り組織の弊害を乗り越えて組織全体で柔軟に動けるようになります。

生産性が向上する

意思決定のスピードが上がることで無駄な会議や報告・承認に費やす時間が削減されます。また権限委譲によって上長決裁のための稟議や資料作成の手間も減り、組織全体の効率アップに寄与するでしょう。

社員のリーダーシップ発揮につながる

情報共有や信頼関係が行き届いた環境では、一人ひとりが適切な判断を下し主体的に行動しやすくなります。変化の中で周囲をリードする経験を通じて、各社員の判断力が鍛えられリーダーシップが育まれていきます。

イノベーションが生まれやすくなる

アジリティの高い組織は、新しい施策や事業にも積極的にチャレンジできます。実行や撤退の判断が速いため、失敗からの学びを次の挑戦に素早く活かすサイクルが回り、結果として革新的な製品・サービスが創出されやすくなるのです。

アジリティの高い組織にはどんな特徴があるか?

それでは、アジリティの高い組織には、具体的にどのような特徴があるのでしょうか。主なポイントをご紹介します。

明確なビジョンと価値観の共有

将来的に成し遂げたい目標や企業理念が組織全体で明確に共有され、社員一人ひとりが同じ価値観・目的意識を持っています。何らかの変化が生じた際も、この共通ビジョンに基づいて各自が判断・行動できるため、一貫性を保ちつつ迅速に対応できるのです。

柔軟な発想と多様性の受容

従来のやり方や固定観念にとらわれず、多様な意見やアイデアを歓迎する文化があります。旧態依然とした考え方ではなく、互いの多様性を認め合い柔軟に発想できる組織では、未知の課題にも先入観なく適応し、即座に正しい対応を取ることができるでしょう。

高い当事者意識と分散型リーダーシップ

社員各自が自分で考え迅速に行動する高い当事者意識を持ち、現場への権限移譲が進んでいます。それぞれの従業員が決断力や主導力を発揮できる人材の育成を重視しており、肩書に関係なく率先して問題解決に動ける社員が多いのが特徴です。その結果、アジリティの高い人材が組織内に増えていく好循環が生まれます。

迅速な意思決定と行動体制

経営層から現場まで情報共有が徹底され、些細な変化も見逃さず最適な判断を下して迅速に行動できる体制が整っています。トップダウン・ボトムアップ双方のコミュニケーションが活発で、部門や立場の垣根を越えたフラットな連携によって、状況に応じた判断がスピーディーに実行されるのです。

広範な情報収集と学習習慣

新しい技術や市場動向など、外部環境に関する幅広い情報収集を怠りません。まず自社にとって何がリスクやチャンスとなりうるかを把握し、不確定要素に関する情報を常に集めています。例えば消費者ニーズの変化や海外市場の規制動向などもキャッチアップし、他社に先駆けて手を打つ努力をしています。また社員個人も継続的に学び続ける習慣が根付いており、日々の業務改善や新たなアイデア創出につなげているのです。

組織のアジリティを高めるにはどんな施策があるか?

ここまで、アジリティの高い組織の特徴について見てきました。では、実際に組織のアジリティを高めるにはどのような施策が有効なのでしょうか。「アジリティを阻害する要因(ブレーキ)」を取り除くことと、「アジリティを推進する要因(アクセル)」を強化することの両面からアプローチする必要があります。
組織におけるアジリティの規制力となるものを排除するには、組織の階層をできるだけなくしてフラットな構造に変えるとともに、事業にかかわるさまざまな情報やデータにすべての社員がアクセスできるようにすることです。これによって上下関係や情報格差のない、オープンなコミュニケーションが可能になります。
以下では、そのための具体的な取り組み例をご紹介していきます。

業務プロセスの可視化

事業環境の変化に柔軟に対応するためには、状況に合わせて迅速な業務改善を積み重ねていくことが必要です。そして、スピーディーな改善のために大切なのは、まず現状の業務プロセスが正確に可視化されていることと言えるでしょう。たとえば、本来デジタル化できるはずの業務に紙の書類や属人的な手作業が残っている場合、そこがボトルネックになって業務全体の機敏性を妨げている可能性があります。積極的にこうした非効率の洗い出しを行い、プロセスの見直しを図りましょう。特に歴史が長く大規模な企業ほど既存の仕組みをすぐに変えるのは難しいかもしれませんが、段階的でも良いので時代に合わなくなったプロセスをアップデートし、常に最新の環境に適応できる状態を目指すことが重要です。

撤退基準の設定

利益が出ていない事業や成果の出ないプロジェクトにいつまでも固執していては、変化への対応が遅れてしまいます。事業単位で業務プロセスや収支の状況を可視化し、改善可能なものには即座に対応しましょう。また、原因が外部環境にあって今後も改善が見込めない領域については、事業からの撤退や売却も視野に入れる必要があります。あらかじめ撤退に踏み切る明確な基準を決めておき、経営プロセスとして確立しておくとスムーズです。これにより、損失が大きくなる前に不採算事業から素早く撤退する判断が下せるようになります。この「見切りの速さ」は組織のアジリティならではの利点であり、撤退基準を明確にしておくことで経営資源を有効に再配分することができるのです。

情報共有ツールの導入・活用

組織のアジリティ強化のためには、スムーズな情報共有の仕組みづくりも重要と言えるでしょう。現在、社内コミュニケーションにはTeamsやSlackなど便利なチャットツールが多数利用されています。これらのツールを導入し、連絡事項の伝達や各種申請・承認をスピーディーに行える環境を整備しましょう。また、社内外の情報が集約されたデータベースやナレッジ共有システムを構築し、全社員が必要な情報にアクセスできる状態にすることも大切です。情報へのアクセス権限を全社的に開放することで、上下や部署間の「情報格差」をなくし、誰もが同じ最新情報を元に迅速にコミュニケーション・意思決定できるようになります。なお、弊社調査では「TeamsやSlackなどの社内コミュニケーションツールを導入した」と回答した企業は32%にのぼりました。ツール導入自体は情報伝達の効率化に有効ですが、同時に社員への使い方教育や運用ルールの整備も行い、ツールを十分に活用できるようにすることが重要です。

個人の裁量

アジリティを高め、変化に対応できる企業になるためには、できる限り組織をフラットにして現場の社員それぞれが権限を持つようにする必要があります。もし現場に決裁権限がほとんどなく、細かな社内ルールや承認プロセスが多すぎて社員の判断・行動を阻害しているようであれば、現状のルールや体制を見直しましょう。とはいえ、闇雲に権限委譲して個人の裁量だけを大きくすると、組織全体の統制が取れず混乱に陥るリスクもあります。そのため、個人の裁量を拡大する際は、前述のように企業の理念・ビジョンの明確化と浸透をセットで進めることが重要と言えるでしょう。最低限必要なルール以外は思い切って撤廃し自由度を上げる場合でも、各自が勝手に判断して暴走しないよう、共有された理念・ビジョンを拠り所としながら社内のコミュニケーションで随時補完していく必要があります。各自に任せる範囲を広げることで、社員の成長や仕事に対するやりがい向上にもつながり、ひいては組織全体のアジリティ強化に寄与するのです。

コミュニケーションの活性化

社内の情報共有促進には前述のツール導入が有効ですが、それだけで組織のコミュニケーションが活性化するとは限りません。仕組みの整備と並行して、社員同士が積極的に情報交換や意見発信を行う企業文化の醸成に取り組みましょう。弊社調査によれば、社内コミュニケーション促進策として「1on1ミーティング(上司と部下の個人面談)」を実施している企業は54%、全社研修など社員教育に取り組んでいる企業も51%にのぼります。しかし、コミュニケーションに「大いに問題がある」と回答した層(課題意識が最も高い層) と感じている社員層は、それぞれ約半数(1on1で46.3%、研修で52.0%)に達しました。型どおりの施策を導入するだけでは十分な成果が得られない可能性もあり、現場の声に耳を傾けながら丁寧に施策を実行していくことが求められます。

例えば、社内コミュニケーションの活性化にユニークな取り組みを行っている会社として、メルカリの例が挙げられます。メルカリでは2020年6月にSlackの社内利用ガイドラインを公開し、その中で「オープンであること」を重視するよう明示しています。誰でもチャンネルに自由に参加・退出できること、やり取りはなるべく公開の場で行うこと、そして「紳士的であること(相手に敬意を払う)」といった項目を設け、風通しの良いフラットな社風を維持する工夫をしています。社員同士がお互いに気遣いながらも積極的に関わり合えるよう、このようなルールを示すことで社員は安心して情報発信やコミュニケーションができ、立場に関係なく活発な対話が生まれているのです。

実際に変化へ対応していく際には、トップダウンでの方針伝達と現場からのボトムアップの提言の両方が不可欠です。同時に、部署間・個人間の壁を取り払ったフラットな連携も重要でしょう。組織のアジリティ向上のためには、オープンな情報共有によって情報格差をなくすとともに、役職にかかわらず誰もが平等に発言できる場づくりや、社員のコミュニケーションスキル向上を図る研修などにも力を入れると効果的です。

企業の理念・ビジョンの浸透

組織のアジリティを高い状態で維持するには、ここまで紹介してきたような各種施策によって変化に対応できる体制を整えておくことが重要です。そして、すべての施策の土台となるのが、判断や意思決定の拠り所となる企業の理念・ビジョンを全社で共有し浸透させる取り組みと言えるでしょう。ちなみに、弊社調査では自社の経営目標や戦略に「十分共感できている」と答えた従業員は全体のわずか9.9%に留まり、半数以上が「十分には共感できていない」状況が明らかになりました。ビジョンが現場にまで伝わり腹落ちしていなければ、いざ変化に直面した際に組織が一枚岩となって対応することは難しくなってしまいます。

社員一人ひとりが理念・ビジョンを理解し、自分ごととして腹落ちしていれば、権限移譲によって個人の裁量を広げても一貫性のある判断を下すことができます。現場に権限を与えるとはいえ、全体としての戦略立案や方向づけは経営層が担っておく必要があるでしょう。予想される環境変化に備え、緊急時対応のBCP(事業継続計画)のように、複数のシナリオパターンを事前に用意しておけば、有事の際にゼロから戦略を立て直す必要がなく、より素早く意思決定を下せるようになります。

なお、状況によってはこれまでの理念やビジョンとは異なる新規事業に踏み出さざるを得ない場合もあるかもしれません。その場合には、既存組織とは別の会社で事業を行うなど、企業としての根幹の理念は維持しつつ事業の幅を広げる方法も検討しましょう。あくまで企業の軸となるビジョンの一貫性を保ちつつ、変化に対応して柔軟に戦略を進化させることが大切です。

学習環境の整備

アジリティを高めるには、社員のスキルアップ支援も欠かせません。状況の変化に応じて即座に対応できる可能性を高めるため、社内で「学び続ける人材」を育成することが重要と言えるでしょう。例えば、新しいデジタル技術や業界トレンドを学ぶ機会を社内研修やeラーニングで提供したり、社員が業務の合間に自習できる時間を確保したりする仕組みを作りましょう。近年は生成AI(大規模言語モデル)の台頭など、技術の進歩が著しくビジネスへの影響も大きくなっています。そうした変化にキャッチアップして日々の業務改善やイノベーション創出をボトムアップから行える人材が、これからの企業に求められてきます。社員が自己研鑽に費やすコストや時間の負担を軽減し、会社として学び続ける文化を根付かせることで、組織全体のアジリティ向上が期待できるのです。

環境変化を察知する仕組みづくり

いくら高い対応能力があっても、肝心の環境変化に気づけなければ意味がありません。組織として、社員の目が常に外部環境へ向くような仕掛け作りも重要と言えるでしょう。たとえば、業界ニュースや市場動向を社内で共有するための掲示板・チャットチャンネルを設け、社員同士がタイムリーに情報交換できるようにします。定期的に顧客ニーズや技術トレンドに関する情報をまとめて社内報やイントラブログで発信するのも有効でしょう。また、外部のセミナーや勉強会への参加を促し、得た知見を持ち帰って共有してもらう仕組みも考えられます。こうした取り組みによってトレンドに敏感な社員が増えれば、組織として変化の兆しを素早く察知し、先手を打った対応が取りやすくなるはずです。

アジリティの高い人材に必要なスキルは何か?

ここまで、組織全体のアジリティを高める施策について見てきました。しかし、組織のアジリティは人に依るところも大きく、環境の変化を敏感に察知し主体的に動ける社員がどれだけいるかが鍵となります。では、アジリティの高い人材になるためにはどのようなスキルが必要とされるのでしょうか。代表的なものを挙げていきます。

目的思考

常に「何のためにこの仕事をするのか」という目的を意識できる力です。議論が迷走したり施策の方向性がブレそうになったときも、最初に立てた目的に立ち返り、本当に達成すべきゴールに向けて軌道修正することができます。変化の激しい状況下でも、常に目的を見失わず迅速に判断を下せる人はアジリティが高いと言えるでしょう。

リーダーシップ

周囲を巻き込み導く力です。状況の変化に応じてときには周囲の力を借りながら対応していく必要があるため、強いリーダーシップは欠かせません。「この人の判断ならついていきたい」と周囲に感じさせ、自然と人々を導ける人材がいれば、急激な環境変化にも組織としてまとまって対応できる可能性が高まります。個人任せではなく組織全体でこうしたリーダーシップの高い人材を育成していくことが重要です。

学び続ける能力

環境や状況の変化に対応するには、日々アンテナを張り継続的に学習し続けることが求められます。常に自己研鑽を積み、新しい知識を吸収しようとする人ほど、変化への適応力が高まるでしょう。ただし、日本において自律的に学び続けられる人は決して多くはないとも言われています。そのため、社員の「学び続ける力」を伸ばすには、前述の「学習環境の整備」など組織としての支援も欠かせません。社員一人ひとりが学び成長する風土を醸成することで、結果的に組織全体のアジリティ向上につながるのです。

まとめ

顧客の変化や市場の動きにスピーディーに対応する上で、組織のアジリティ向上は非常に重要な要素と言えるでしょう。組織のアジリティを高めるためには、本記事で紹介してきたような様々な施策を組み合わせて実践していくことで効果を発揮します。自社を取り巻く外部環境の変化を常に把握しつつ、内部の仕組みや文化も柔軟に見直し、迅速かつ的確に状況に対応できる企業を目指しましょう。

組織のアジリティを高める施策についてもっと詳しく知りたい、あるいは自社に最適な取り組みについて相談したいという場合は、ぜひソフィアにご相談ください。ソフィアは大企業の社内コミュニケーション改革や組織開発支援の実績が豊富にあり、貴社の現状に合わせたアドバイスや施策をご提案いたします。

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よくある質問
  • アジリティとクイックネス・スピードの違いは何ですか?
  • 「スピード」は単純な速さを意味し、「クイックネス」はある刺激に対してどれだけ素早く反応できるかという反応速度を指します。一方で「アジリティ」は、変化や障害に対してただ速く動くだけでなく、どれほど的確に素早く対応できるかという質的な要素を重視した概念です。つまり、ビジネスシーンでは単に仕事が速いだけでなく、状況を見極めて正しい判断を迅速に下せる人材・組織こそが「アジリティが高い」と言えます。

  • ビジネスにおけるアジリティとアジャイル開発の違いは何ですか?
  • 「アジャイル開発」はソフトウェア開発手法の一つで、アジリティ(機敏さ)の考え方を取り入れたものです。小さな単位で開発と修正を反復しながら柔軟に対応する手法で、ウォーターフォール型開発に対するアプローチとして生まれました。一方でビジネスにおけるアジリティは、特定の開発手法に限らず企業経営全般において変化に迅速に適応できる組織能力を指します。アジャイル開発はビジネスアジリティを発揮する一例と言えますが、アジリティという概念は組織文化や制度、従業員の働き方なども含めたより広範な領域のものとなります。

  • アジリティが高い企業の事例はありますか?
  • スタートアップ企業やIT企業など、フラットな組織構造を持つ企業は総じてアジリティが高い傾向があります。例えば、前述したメルカリは社内コミュニケーションをオープンにする文化を打ち出し、Slackの利用ガイドラインを公開して社員同士が自由に発言・情報共有できる環境を整えています。このように全社員が同じ情報を共有し合える仕組みが機敏な対応力につながっている好例です。また、外資系のテクノロジー企業などは新規プロジェクトの立ち上げや撤退の判断が非常に速く、状況に応じて組織体制を柔軟に変革できることで知られています。実際、コロナ禍において在宅勤務への移行や新サービスの投入を迅速に行った企業も多く、こうした事例は組織のアジリティの高さを示すものと言えるでしょう。

  • 大企業でアジリティを高めるには何から始めるべきですか?
  • まずは自社のアジリティを阻害している要因の洗い出しから始めましょう。社内コミュニケーションや意思決定プロセスの現状を把握し、どこにボトルネックがあるかを明確にします。その上で、取り組みやすい領域から段階的に改善を進めるのがおすすめです。例えば、情報共有ツールを導入してみる、形骸化した社内ルールを廃止・簡素化するなど、比較的早く着手でき効果が見えやすい施策から始めてみましょう。また、経営トップがビジョンを明確に示し現場への権限移譲を進める方針を打ち出すことも重要です。小さな成功体験を積み重ねて社員の意識改革につなげながら、徐々に組織全体の変革へと広げていくと良いでしょう。必要に応じて社内アンケートや専門コンサルタントの支援を活用し、客観的なデータに基づいて課題を分析し最適な施策を検討することも効果的です。

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