社内コミュニケーションの目標設定の方法を紹介!

職場の業務効率化や課題解決を実現するためには、社内コミュニケーションの活性化が欠かせません。しかし、コミュニケーションは可視化できないため、コミュニケーションの状態がどうなっているのか把握できていない企業も多いでしょう。

本記事では社内コミュニケーションについて概説するとともに、コミュニケーションにおける目標設定の方法、具体事例に関して解説していきます。

社内コミュニケーションとは?

社内コミュニケーションとは、社内における広報誌やその他メディアでの発信、社員同士などのコミュニケーションのことです。業務上のやりとりや何気ない雑談も、社内コミュニケーションに含まれます。社員が互いに会話や情報共有などを行うことで、生産性向上や業務の効率化が期待できます。

コミュニケーションは何らかの目的を達成するための手段

そもそもコミュニケーションは目的ではなく、何らかの目的を達成するための手段でしかありません。具体的には、「自分の企画書に対するフィードバックが欲しいから、チームメンバーとコミュニケーションをとる」「イノベーションが生まれやすい組織にするために、社内コミュニケーションを活性化させたい」などのように、コミュニケーションをとること自体が目的にはなりません。

コミュニケーション量が多ければ良いとも限らない

また、必ずしも「コミュニケーション量が多ければ良い」とも限りません。「無駄な会議」「無意味な情報の共有」などは、その典型です。経営戦略・ビジネスモデルをもとに、それを達成するためにどのようなコミュニケーションがいいのかを言語化や可視化することが重要です。

社内コミュニケーションは経営上重要なファクターになる

従業員向けのコミュニケーションデジタルツールを提供している「Staffbase」の調査によると、インターナルコミュニケーション(社内コミュニケーション)にコストをかけていない企業では、以下のような影響が出ています。

  1. 意欲を失った従業員の給与の35%が無駄になっている
  2. やる気のない従業員がいる会社の離職率は34%
  3. 回避可能な非効率性により、平均12%の労働時間が浪費されている

一方インターナルコミュニケーションにコストをかけている上位4社では、以下のような傾向がみられました。

  • 離職率の低下
  • 業務上の事故の減少
  • 高い顧客満足度指標
  • 生産性の向上
  • 収益性の向上

このような結果から、インターナルコミュニケーションは、経営上重要なファクターになることがわかります。

昨今の日本の雇用慣行でも転職が常態化しており、人事制度もJOB型を導入する企業が増えています。上記のような経営課題は、既に日本でも顕在化しています。また、コロナによって世界的にもワークプレイスがデジタル空間に移行しています。それに伴い、デジタル空間にあるデータは、技術的に取得可能なデータが増えています。

インターナルコミュニケーションのトラフィックデータの分析は、日進月歩進んでいくと考えられています。
今後インターナルコミュニケーションはより重要なファクターになるでしょう。

社内コミュニケーション活性化には目標の設定が必要

社内コミュニケーションの活性化には、目標の設定が重要です。目標を設定することにより、社員同士のコミュニケーションに対するアクションを促します。しかし、コミュニケーション自体数値化・可視化しにくいものなので、可視化や言語化できないものを目標にすることは困難です。社内コミュニケーションの目標設定は、主にターゲットである社員や組織がどのような状態を目指すのかを定義することが主です。目標設定の仕方やポイントは後述しますが、最終的に社員の行動と数字が連動している状態が理想です。

社内コミュニケーションの目標設定のポイントを紹介

ここからは、社内コミュニケーションに関して目標を設定する際のポイントを紹介します。

自社の社内コミュニケーションの課題を洗い出す

まずは自社の社内コミュニケーションが、どれほど適合(フィット)していて、どれほどズレ(ギャップ)が生じているかを把握しましょう。そのためには、自社のコミュニケーションのあるべき姿を明確にし、そのあるべき姿と現状とのギャップを分析する必要があります。社内コミュニケーションという曖昧模糊とした内容を整理分析するためには、例えば、下記のようなフレームワークを活用し、現在と今後の自社のあるべき状態から、現在のコミュケーションと自社のあるべき姿に必要なコミュニケーションのフィットギャップを可視化し課題を洗い出しましょう。

その結果、自社の社内コミュニケーションにおける課題が浮かび上がってきます。

目標の具体的な数値・期限を設定する

課題を洗い出したら、次に、ターゲットとなる社員層の現状を分析し、エンプロイーエクスペリエンス(EX)を設計します。

エンプロイーエクスペリエンス(Employee Experience)とは、その名のとおり、従業員の経験(体験)のことです。この言葉を広く解釈して従業員エンゲージメントを高め、組織の生産性を向上させる試み(様々な施策やビジネスプロセスなど)として捉えられることもあります。

洗い出した課題を解決するために、エンプロイーエクスペイエンスの一環として目標を設定します。社員のコミュニケーションの接点と体験(感情や状態)を時系列で設計することで目標がより明確になり、どのようなコミュニケーションを生み出す必要があるのか明確になります。目標を決める際には、どのような状態が目標達成になるのかを明確にするために、次の項目を検討しましょう。カッコ内は具体例です。

<目標設定>

  • 誰が:(○○部内の全メンバーが)

  • いつまでに:(8月31日までに)

  • どのような手段で:(ビジネスチャットツールを導入して)

  • 何をするのか:(5日に1回以上、自発的に投稿する)

  • 結果的にどのような状態にするのか:(一定の投稿数を達成し、社員の業務ストレス度が前回比マイナス3になる状態にする)

この段階でとくに重要なのが、いつまでに何をするのかという数値目標と期限の設定です。

課題解決の優先順位を決め、素早いアクションを促す

次に、目標の優先順位を決めます。すべての課題を一度に解決するのは難しいため、「緊急かつ重要」な目標から取り組むようにしましょう。社内コミュニケーション不足によって「離職率の高さ」「クレームの多さ」「社員の連携ミス」などが引き起こされているとしたら、これらの問題から取り組むのがベストです。

また、なるべく早くアクションを促す施策を打つことも重要です。インターナルコミュニケーションは流動性や多様性に対応するためのコミュニケーションです。タイミングを逃さないためにも、スピーディな対応を心がけましょう。

ログを記録する

最後に、モラールサーベイ(従業員意識調査)や従業員満足度などの認知アンケートを活用して、社員の感情や認識といった状況を記録していきます。その後、複数の行動背景を確認できる認知アンケートなどと、これまでに蓄積した各メディアのログやほしい行動(CV)などの取得可能データとの紐づけを行います。つまりは、行動データ(ログ、トラフィックデータなど)の結果と、モラールサーベイ(従業員意識調査)や従業員満足度などの認識や感情を問うデータをみながら、実際行動(行動データ)と感情や認識(認知データ)から結果と要因を合わせて分析し、状態を可視化します。これによってギャップが埋まって課題解決に向かっているのか、軌道修正が必要なのかを確認します。

社内コミュニケーションの具体的な目標設定の事例

ここからは、明確に目標設定をし、社内コミュニケーションの活性化に成功した事例を解説します。

株式会社ニチレイフーズ「ハミダス推進活動」

冷凍食品やレトルト食品などの製造・加工・販売を手掛ける株式会社ニチレイフーズでは、社員のモットーに「ハミダス(とらわれず、明るく)」を掲げています。具体的には、全国の工場での地域社会貢献活動や食育活動、社員同士のコミュニケーション促進のためのバーベキュー大会、社員旅行など、幅広い活動の運営・支援を行っています。近年では部署名に「ハミダス」という言葉を入れた「ハミダス推進グループ」をつくり、ハミダス活動を進めています。

2017年には活動の一環として、ソフィアによる支援のもと、ハミダスWebサイトを構築しました。現在では多くのコンテンツが掲載され、ハミダス活動の活発な情報発信と交流の場として活躍しています。詳しく読む 

三井不動産株式会社

マンションやビル建設、土地開発などを手掛ける三井不動産株式会社は、2018年に過去最高益を達成しました。その際に、今後は新しいことにチャレンジしようという機運が高まりました。しかし、もともと財閥系の企業であることから、社員の創造性やクリエイティビティを伸び伸びと発揮できる環境とは言い難いものがありました。そこで社員に自由を与えるために、社員が本社から離れて自由な発想を育むための「WARP STUDIO」というスペースを開設しました。

その一方で、当時は社内に新規事業提案制度「MAG!C」を創設しましたが、新規事業に携わる社員が孤立してしまうという課題も抱えていました。そこでソフィアが組織と人材に関わるコンサルティングと、メディアやコンテンツのサポートをしました。詳しく読む

まとめ

社内コミュニケーションを活性化させることで、情報共有がスムーズになり業務効率化を図れるだけでなく、トラブルやミス防止にもつながります。また社員同士が発信しやすい環境であれば、新しいアイディアも生まれやすく、社員のエンゲージメントも向上するでしょう。

社内コミュニケーションを促すためには、現状と理想のギャップを明確にし、具体的な数値目標を設定することが重要です。同時に目標を達成するためには、適切な施策を実行する必要もあります。本記事で紹介したポイントなどを参考にしながら、自社の社内コミュニケーションを促進してみてください。

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