レジリエンスを構築する方法~あなたとチームが危機から回復するために

#サステナブル#チームビルディング#ビジネススキル#働き方

18.Jun.2020

「レジリエンス(回復力)」という言葉を最近よく耳にします。COVID-19パンデミックから回復するためには何が必要で、レジリンスをどのように構築すればよいのでしょうか?
危機管理の専門家キャロライン・サプリエル氏は、IABCのWeb会員誌『Catalyst』の中で、企業のレジリエンスだけでなく、個人レベルのレジリエンスが鍵になると、以下のようにアドバイスしています。

オックスフォード英語辞典によると「困難から迅速に回復する能力」と広く定義されているレジリエンスは、異なる状況のさまざまな人々にとってそれぞれ違った意味を持つ可能性があります。企業の危機管理においてレジリエンスに必要とされる要件は、強力で適応力がある危機管理チーム、効果的に回復するためのビジネスプロセス、人と環境を保護するための健康・安全ポリシー、強化されたITとセキュリティの堅牢性です。
しかし、この世界的なパンデミックでは、個人的なレジリエンスも不可欠です。個人のレジリエンスなくして、企業が集団としてこの危機を生き延び、さらに繁栄に向けて動き出すことはできません。では、このような困難な時期に、個人的なレジリエンスとチームメンバーのレジリエンスを高めるにはどうすればよいでしょうか。
私たちの多くはすでに数週間「都市封鎖」の中で暮らしてきて、絶え間なく流れるネガティブなニュースに晒されながら、この新たな現実に適応するために最善を尽くしてきました。私たちは、さまざまな感情に襲われて、これまでに経験したことのないようなストレスを感じています。この精神的ストレスは、すでに困難な状況をさらに難しくしています。私たちが心配するのは当然です。私たちが直面しているのは、自ら感染する恐怖、愛する家族が病気になったり死んだりする恐怖、あるいは収入を失う恐れなどです。これらの恐怖に対して、どのように感じ、どのように考えるかは、私たちの選択次第です。

なぜ個人的なレジリエンスが必要なのか?

最近のハーバード・ビジネス・レビューのインタビューで、悲嘆に関する世界的権威であるデーヴィッド・ケスラー氏は次のように述べています。「私たちはさまざまな悲しみの感情を抱いています。世界が変わってしまったと私たちは感じています。実際に世界は変わりました。感染症の流行が永遠に続くわけではないと頭では分かっていながら、そのようには感じられない。もう昔には戻れないと悟っているのです。日常の喪失、経済的損害の恐怖、つながりの喪失。これらが私たちを襲い、私たちは深い悲しみの感情を抱いています。社会全体が悲嘆の感情の中にあります。これほどまでに悲しみの感情が社会に充満することに、私たちは慣れていません。」
私たちはまた、いわゆる「予期悲嘆」も感じています。「予期悲嘆とは、先行きが見えない中で将来がどうなるかを考えたときに抱く感情です。予期悲嘆は、将来を考え、最悪の事態を想像する精神です」とケスラーは言います。
予期悲嘆が不健康なレベルに達すると不安につながります。COVID-19パンデミックは、私たちの安心感に影響を与えています。私たちは身体の健康を心配しているだけでなく、物事を予測したり理解したりすることができないという心理的ストレスにも対処してきました。まるで暗いトンネルの中にいて、トンネルの長さが分からず、何回曲がるのか分からず、反対側から何かが私たちに向かってくるのかどうか、分からないようなものです。奇妙なことに、私たちが暗いトンネルについて分かっている唯一のことは、通常、最後に光が見えるということです。それこそ、まさに私たちが焦点を当てるべきことです。

どうすれば個人的なレジリエンスを構築できるのか?

これほど急速に変化している世界では、適応性がレジリエンスの鍵です。『EAハーバード流こころのマネジメント――予測不能の人生を思い通りに生きる方法』の著者である心理学者スーザン・デイビッド博士は、このような危機的状況下では、「Emotional Agility(感情の敏捷性)によって、私たちは人生の浮き沈みを乗り越えていくことが可能で、自己受容、明確なビジョン、そしてオープンマインドを持つことができる」と述べています。
また、「レジリエンスは、私たち自身の思考に気づいて、非建設的な思考を捨てて、迅速にバランスを取り直すスキルです」と、ラスムス・フーガード、ジャクリーン・カーター、モーゼス・モハンは共著記事「危機の渦中でレジリエンスを高める3つの戦略」に書いています。

レジリエンス開発のために実践すること

ここでは、レジリエンスの実践を開始するための10のステップを示します。

心を落ち着かせます。
可能であれば自然の中で一人で散歩する、瞑想する、運動する、音楽を聴く、絵を描くなど、立ち止まって心を落ち着かせるのに必要なことは何でもしてみてください。
あなたの恐れや不安を受け入れます。
自然な人間の感情としてあなたの恐れや不安を受け入れ、解放します。
バランスを取ります。
最悪のシナリオとそれがもたらすイメージと、より肯定的な結果のイメージと両方を再考します。最悪のシナリオに圧倒されないでください。より肯定的なビジョンで否定的なビジョンに対抗するように自分自身を訓練してください。
自分の心のケアをします。
自分に優しくします。自分を痛めつけることから離れ、自分に休憩を与えてください。誰もが浮き沈みを経験しているのです。
制限を受け入れます。
幼い子供、退屈しているティーンエイジャー、あるいは高齢の両親と一緒に居ながら在宅勤務することは、本当に大変です。戦ってはいけません。あなたとあなたの家族にとって良い方法で、仕事とオフの時間を組み立ててみてください。それは完璧ではないかもしれませんが、実行可能なことであり、将来的にそれが日常になるかもしれない予行演習とみなしてください。
思いやりを示します。
自分自身に思いやりを示すと、他の人にも思いやりを示すことができるようになります。同僚や愛する家族の感情的なピークと落ち込みを理解して、受け入れます。他人の恐れや不安に耳を傾けます。誰かがあなたに当たり散らした場合、これはおそらく彼らの通常の行動ではないということを分かってあげましょう。
本質的な意味を見い出します。
「状況を変えることができなくなったとき、私たちは自分自身を変えることが求められます」と、『夜と霧』の著者である脳神経学者ヴィクトール・フランクルは書いています。私たちがコントロールできない混沌とした状況下で生きる目的と意味を見つけることは、神から与えられる救いの恵みです。それは私たちが不確実性を乗り越えるための羅針盤となります。
暇な時間をうまく活用します。
創造的になり、生産性を高め、長い間延期してきたタスクを実行し、新しいアイデアを考えます。こうして得られる満足感は非常に貴重です。
コミュニティをつなぎ、育みます。
あなたの周りの人々のために時間を作ります。例えば、一人暮らしで孤立している可能性が強い人を誘います。、次にめったに連絡を取り合うことがない同僚や友人にも連絡を取ります。オンラインでソーシャルなつながりを作り、新たなコミュニケティーを育みましょう
自分自身とあなたのチームに休暇を与えます。
これは、限られたスペースとプライバシーで在宅勤務する人にとって特に重要です。このような状況で自宅で働くことは困難なことです。1日かそれ以上、仕事から解放されることで、正気を保つことができます。だから、休みを計画してください。

 

今回の危機をきっかけに、さまざまな創意工夫が生まれています。個人あるいは企業が考え出した方法で、従業員はチームでつながって、士気を高め、生産性を高めています。バーチャルハッピーアワーからインタラクティブなワークショップ、料理グループ、瞑想やヨガクラス、eラーニングコースに至るまで多数あります。最大限に活用しましょう。

勇気を出して、ここで踏ん張りましょう。この危機はやがて過ぎ去り、私たちの残りの人生にとって貴重なレジリエンスを教えてくれるでしょう。

 

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