Office 365(現 Microsoft 365)「Yammer」の活用方法

#ICTシステム活用支援#エンタープライズソーシャル#コミュニケーション#働き方

27.May.2020

社内SNSというサービスは、特に中規模〜大企業において、同じ会社に勤めているのに顔を知らない、顔は知っているが話したことはない未知の同僚たちとのコミュニケーションの接点として機能します。また、業務に関する情報を収集する観点でも非常に便利なツールとなります。
本記事では社内SNSで有名なマイクロソフト社の「Yammer(ヤマー)」というサービスについて紹介するとともに、効果的な活用方法を解説します。

Office 365(現 Microsoft 365)のツール「Yammer」とは

世界最大のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)であるFacebookが爆発的な人気を博した2010年前後、NTTデータ、キャノンマーケティングジャパン、本田総研などの大手企業が社内SNSを導入し始めました。マイクロソフト社が提供するYammerもこの社内SNSと呼ばれるサービスのひとつです。

Yammerの用途、対象

Yammerは企業を主とした組織向けのSNSサービスです。組織内の個人が気軽に情報を発信でき、それらが拡散、共有されることで広範囲なつながりが生まれ、組織力の強化やエンゲージメントの向上が期待できます。
Yammerには組織ドメインの概念が導入されており、各社員が関与できるコミュニケーションの範囲を管理者によってコントロールできます。そのため、各社員に応じて必要十分な情報だけを選択的に接続し、共有してもらうことが可能です。

Yammerの特徴

Yammerは炎上しにくいSNSであるといわれています。やはり炎上しにくいとされるFacebookも同様に、現実の世界で自身を取り巻く人たちによって形成されており、個人が特定できる情報が多分に含まれています。匿名のSNSや掲示板と比較すると「発言に責任があるかどうか」の意識が芽生えやすく、これが炎上しにくい要因になっていると考えられます。
また、他者の投稿につけることができる「いいね!」も、一見気軽そうに見えますが責任を伴います。投稿に対して「いいね!」をしたユーザーは第三者からも確認できるため、過激な発言をする人に対して「いいね!」をしていることが周囲にわかると、同調者だと捉えられてしまう可能性があります。そのためセンシティブな内容の投稿が自然と排されるようになり、コミュニケーションの健全さが保たれやすくなっています。

参考記事:
「Share Point Online」「Yammer」などMicrosoft 365(旧 Office365)から始める社内コミュニケーション活性化

Teamsとの違い

Office 365(現 Microsoft 365)には、「Microsoft Teams」というコミュニケーションツールが存在します。TeamsとYammerはしばしば機能面で比較されますが、Teamsのメイン機能は「ビジネスチャット(テキスト、音声、ビデオ)」であるという点で異なります。1対1もしくは少人数のグループにおいて、目的がある会話(打ち合わせ、会議など)に向いています。

参考記事:
なしくずしテレワークを脱却!ZoomやTeamsを活用してより効率的な働き方を生むための3つのコツ  

一方Yammerは大多数に向けた、もしくはグループ間での情報発信と共有、また社内のつながりを醸成するために用いられる「ソーシャル・ネットワーキング・サービス」です。
多くの企業では、Yammerを社内のメディア(コミュケーション媒体)として活用しています。例えば、従来の社内報の代わりに、WEB社内報の役割としてYammer を活用している企業もあります。

Office 365(現 Microsoft 365)「Yammer」の機能を解説

Yammerの概説を終えたところで、ここからは細かい機能について解説します。

メッセージ投稿

個人が自由にメッセージを投稿できる点は他SNSと同様です。投稿は全社に向けて行えるほか、指定した相手(複数可)だけに向けたプライベートメッセージ、自身が参加しているグループ(事業プロジェクトや有志のサークル・コミュニティなど)に限定して発信することも可能です。
また、質問と回答(選択肢)を用意することで簡単なアンケートを実施できる「投票」形式の投稿や、有益な情報を共有したユーザーを評価したり特定のユーザーの成功を祝ったりすることのできる「称賛」形式の投稿も可能です。

ファイル・画像共有

Teamsにも同様の機能がありますが、ファイルや画像などをYammerのグループ内で共有できます。これらは同一のファイルで共同編集を行う際などに便利です。なおこれらのファイルや画像はOneDriveやSharePoint、Outlookなどから選択できるため、社内のファイルサーバや個人のパソコンなどを経由しなくてもクラウドからシームレスにアクセス、共有できます。

いいねボタン

他メンバーの投稿に対して「いいね!」ボタンを押すことで、コメントの代わりに自身の感想を表明できます。「いいね!」にはいくつかのバリエーションが用意されており、よりエモーショナルに自身の思いを相手に伝えられます。

グループの作成

部署やチーム、社内サークル、関わっているプロジェクトなど、任意のメンバーを召集、追加してグループを立ち上げることができます。立ち上げたグループでは、限定的なメッセージを投稿したり、ファイルや画像を共有したりといった活動が可能です。また、自分でグループを作成するだけでなく、他者が作成したグループにメンバーとして参加することもできます。

メンバーのフォロー

特定のメンバーを「フォロー」できます。フォローしたメンバーのメッセージは自身のフィードに表示されるため、コメントや「いいね!」などのリアクションをしやすくなります。

Yammer内シェア

メッセージや会話、ファイルや画像のシェアが可能です。これらのシェアは相手を指定できます。ただし、プライベートプループ内のメッセージをパブリックグループで共有した場合は、そのプライベートグループのメンバーのみが完全な会話を表示できるようになっています。

マルチデバイス対応

Yammerはパソコンだけでなく、タブレットやスマートフォン用のアプリを通じてデバイスを問わず利用できます。

Yammer導入を成功に導くポイント

社内コミュニケーションを活性化させるツールとして非常に効果的なYammerですが、導入にあたってはあらかじめ検討しておくべき重要なポイントがいくつか存在します。

コミュニケーションの規範を作る

現実の世界でも暗黙のルールがあるように、社内SNSでもコミュニケーションの暗黙のルール、つまり規範を作ることが重要です。海外や社外マーケティングの世界では、これを“コミュニティマネジメント”と呼び、「SNSなどのコミュニティの規範を維持し運営する」一つの職業として存在しています。
では、社内SNSの運営において、暗黙のルールをどのように形成すればよいのでしょうか?厳格な投稿ガイドラインを設けたり利用上のルールを厳しくしたりすると交流が抑制される原因となります。かと言って、まったくルールが明示されないと無法地帯になるか、怖くて誰も投稿しない状況が起こり得ます。

例を挙げると、誰かの投稿に管理職など影響力のある人が先んじて「いいね!」をすれば、他の社員も「いいね!」しやすくなります。コメントも同様で、誰も投稿をしていない真っ白な状態では一般社員はなかなか投稿できないものです。これはあえて明文化する程のものではなく、マネジメント層へ周知する程度でよいでしょう。

また投稿の内容に関しても、例えば上司が「美味しいご飯屋さん」の投稿ばかりしていると、部下も同様の投稿しかしないようになってしまい、用途が限られてしまいます。こちらもマネジメント層と事前に認識を統一しておくことが重要です。あらかじめ「社内SNSをどんなことに活用したいのか」という目的をきちんと明確にして規範を作りましょう。
コミュニティマネジメント自体が専門性の高い業務ですので、自社内にノウハウがないのであれば、専門家を活用することも重要です。

フラッグシップでアプローチ

Yammerに限らずグループウェアや、なにかしらの大きな施策を導入、実施する際に常に念頭に置いていただきたいことですが、まずはトライアルとして限定的に導入、検証と改善を行いながら徐々に広げていくことがトラブル防止につながります。具体的には事業部→全社→グループ全体→海外拠点といった順です。
グローバルな事業展開をする大手企業では、国を跨いでリアルな現地情報の交流の場を設けることがフラッグシップになりうるでしょう。また一般企業でも、「こんな記事がありましたよ」「こんな資料ありませんか?」といった全社で行われやすい模範的なコミュニケーションを掲げておくことで、有意義なやりとりが浸透しやすくなります。

参考記事:
社内イントラとは?導入のメリットと構築のポイントをご紹介  

まとめ

社内SNSは部門の垣根を超えたコミュニケーションを活性化させる、大手企業にとって特に重要なツールとなります。また、全社規模で情報を共有するためのプラットフォームとして非常に有効であり、個人の知見を組織の知見へと昇華させ、それが別の個人へと還元されるきっかけにもなりえます。オープンな企業風土の醸成にも大きく貢献することでしょう。
しかしコミュニケーションツールである以上、きちんとした規範を設けて企業の目的にそった利用を促すことが重要です。導入にあたっては、社内SNSを自社でどのように生かしたいか、どんなコミュニケーションを実現したいかをしっかりと検討しましょう。

参考記事:
Office 365(現 Microsoft 365)を活用して働き方改革!ツールや事例をご紹介  

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