イントラネットとは?代表的なサービス、導入時の注意点

イントラネットは、社内のユーザーだけがアクセスできるプライベートネットワークのことを指します。
本記事では、このイントラネットについて昨今のトレンドも交えながら解説します。

イントラネットとは?

イントラネットは組織内だけでアクセスできるプライベートなネットワークです。基本的な構造としてはインターネットに類似しています。

イントラネットの定義

イントラネットとは、企業などの組織内だけで構築された、限定的な範囲で利用するネットワーク環境です。よく比較されるものにインターネットがありますが、これはネットワーク同士が相互に接続し合って構築された巨大なネットワーク環境を意味します。
つまり、インターネットが「開かれた」ネットワークであるのに対し、イントラネットは「閉じた」ネットワークといえます。

イントラネットと呼ばれるものは2種類があり、1つはインターネットと比較したときの社内ネットワークとしてのイントラネットです。そしてもう1つは、「社内グループウェア」を指してイントラネットと呼んでいることがあります。
本記事では、後者のグループウェアの意味でイントラネットを解説していきます。

クラウド化するイントラネット

従来のイントラネットへの接続は、企業内のパソコンにLAN(ローカル・エリア・ネットワーク)で物理的につなぐ方法が主流でした。つまり、イントラネットを利用するには会社に在席する必要があったわけです。しかし近年ではイントラネットもクラウド化し、インターネットを経由してイントラネットにアクセスできるようになりました。外出先や自宅など、インターネット環境があればアクセスできるようになり、在宅勤務やテレワークの効率化が図れるようになりました。

イントラネット導入でできることと代表的なサービス

イントラネットの中で使われていたツール群は、今では統合されて「グループウェア」と呼ばれるようになりました。イントラネットのクラウド化により、代表的なグループウェアはクラウドでも利用できるようになっています。

生産性向上のための情報共有

グループウェアを使用することで、生産性を向上させるための情報共有が円滑に進むようになります。代表的なグループウェアと、その特徴をご紹介します。

Google Workspace(旧G Suite)

Google社の提供する「Google Workspace(旧G Suite)」は、メールソフトであるGmailや、Microsoft社が提供するWordやExcelと互換性のあるGoogle ドキュメント、スプレッドシート、Google カレンダー、クラウドストレージのGoogle ドライブなどを統合したグループウェアです。
またGoogle Workspace(旧G Suite)の各サービスは連携でき、ドキュメントを共同編集してドライブに保存したり、Gmailからカレンダーにスケジューリングしてビデオ会議に参加したりといったことができます。
Google Workspace(旧G Suite)にアクセスさえすれば基本的な業務ができてしまうほど高機能なグループウェアです。

サイボウズ Office

サイボウズ社の提供する「サイボウズ Office」では、Webメールやカレンダー(スケジュール)、掲示板やメッセージ、ファイル管理機能、ポータルサイト構築など、組織の生産性を高める機能を網羅しています。
国産のサービスで国内シェアNo.1を誇り、使い勝手だけでなくサポート体制も万全です。

Microsoft 365

WindowsでおなじみのMicrosoft社もグループウェアを提供しています。Outlookでカレンダーやメールの利用、Teamsでチャット、Yammerで社内SNS、Officeツールでドキュメントの作成、OneDriveでファイルをクラウド管理とすべてを一箇所に集約でき、さらに複数人での共同編集にも対応しています。WordやExcel、PowerPointはドキュメント作成には欠かせないツールのため、これらをシームレスに連携できる点は大きな強みでしょう。

社内ナレッジの効果的な共有

社内ナレッジを共有する場合にはWikiが効果的です。Wikiとは、Wikipediaに代表される、Web上の用語辞典サイトのようなものと考えるとわかりやすいでしょう。
Wikiはネットワーク上のどこからでもアクセスができ、誰もが同じ文書ファイルを閲覧・共同編集可能なツールです。文書の書き換えはブラウザのみで他のツールを必要としません。またHTMLのようなコーディングの知識がなくても簡単に文章の編集ができます。さらに、ページ内リンクにより同じWiki内の別ページへ文書間リンクが貼りやすくなっています。
また、ナレッジ共有のためにはWiki以外に有償のツールも存在します。

Crowi

Crowi(クロウウィ)は、無料で利用できるオープンソースのWikiツールです。
Wikiとして使えることはもちろん、打ち合わせの議事録やミーティングのアジェンダ、技術仕様書、なにげないメモやプレゼンテーションなどさまざまなコミュニケーションのベースとして利用できます。
無料なため開発環境さえあれば低コストで導入できる点はありがたいでしょう。

DokuWiki

DokuWiki(ドクウィキ)も無料で利用できるWikiツールですが、アクセス制御と認証接続を搭載しているため社内Wikiとして使いやすくなっています。またDocWikiも無料でオープンソースのソフトウェアであり、有志のプラグインも豊富で汎用性が高く、自社用のカスタマイズも容易です。

Qiita:Team

Qiita:Team(キータチーム)は社内のナレッジ共有に特化した情報共有ツールです。こちらは有料のツールとなります。
使用方法は、プレーンテキストでメモのようにナレッジを記していくだけです。書かれた内容は自動的にページ化され高度な検索機能で探し出せるため、体裁を考える必要がありません。そのため、思いついたもの、思い出した内容を都度追加して書き残しておくことができます。議事録など決まったフォーマットが向いているものはテンプレートも用意されており、情報の集約と共有には最適です。

SharePoint Online/Yammer(Microsoft 365)

SharePoint Online(シェアポイント オンライン)は、情報やファイルをクラウド上の一箇所に集積し、検索し、いつでも引き出すことができます。また共同編集ができることも強みで、Web会議をしながら複数人でドキュメントを編集したりも可能です。

Yammer(ヤマー、ヤンマー)は社内SNSとして社員が情報発信のできる場を作ります。ナレッジのチャンネルに投稿してノウハウを集めることもできますし、強力な検索機能で、全社の投稿から必要な情報にアクセスもできます。

コミュニケーションの円滑化

コミュニケーションを円滑にするためには、テキストチャットツールが便利です。さまざまなビジネス向けチャットが存在しますが、今回は大手の3つを紹介します。

Chatwork

Chatwork(チャットワーク)は国産のビジネスチャットツールでシェアNo.1のサービスです。ビジネスプランは有償になりますが、マニュアルを読まなくても直感的に利用できるシンプルな設計が好評で、業種や職能を問わず幅広く利用されています。
国内企業が運営しているためサポートも手厚く、万が一のトラブルの際も安心です。

Slack

Slack(スラック)は全世界で利用されている「チャンネル」ベースのメッセージサービスです。話題ごとにチャンネルを設け、そこに参加者を割り当てます。このチャンネルは必要に応じて参加・閲覧を制限でき、プロジェクトや職能ごとに見られるチャンネルを操作できることも特徴です。
現在は有料化しており、海外産のサービスですが日本語へのローカライズが非常に優れていることや、利用者が多くTipsを多く見つけられることから、利用に困ることは少ないでしょう。

Teams

TeamsはMicrosoft 365に搭載されたビジネスチャットサービスです。テキストとビデオの両方に対応しています。Outlookでスケジュールを送信し、届いたURLから直接Web会議室にアクセスするといった連携が可能なため、Microsoft 365を利用中の企業にとっては非常に便利なサービスといえるでしょう。

イントラネットを導入する際の注意点

イントラネットを導入する際には、事前に整理、確認しておくべき事柄がいくつか存在します。

導入の「目的・ゴール」が明確か

導入にあたっては、「何のために(導入するのか)」「(導入することで)どう変わりたいのか」という「目的」と「ゴール」を明確にすることが不可欠です。便利そうだからと飛びついたところで、目的やゴールがなければ足並みが揃わず利用が浸透しません。

導入前との変更点について説明できるか

イントラネットを導入することで具体的に何がどう変わるのかを整理し、社員に説明できるようにすることが重要です。導入することによる変化のイメージを共有できなければ、社員に使ってもらえない可能性があります。導入後の効果測定にも役立つ部分ですので、社員の理解を得られるようにしっかりと説明できるようにしましょう。

要件は整理されているか

要件の洗い出しも必要です。あとになって「これが足りていない」「これでは不便である」とならないよう、システム部門が主導を握ってベンダーと協力しながら要件定義を進めていきましょう。

社内に定着するまでのサポートができているか

イントラネットに限らず、こうしたITツールは導入後に適切なサポートが行われないと、利用が定着しないまま形骸化しやすくなります。なぜなら、どんな便利なツールでも業務フローが変わることに抵抗を感じる社員がいるためです。
誰が主体となってどのように現場への理解を促し、浸透させる支援を行うのかを事前に決めておきましょう。システム部門だけでなく、人事・総務部門からの働きかけも必要な部分です。

イントラネットのトレンド

最後に、昨今のイントラネットのトレンドについて触れておきます。

イントラネットで業務改善ができる

近年では、イントラネット自体が理想的で効率的な業務プロセスやコミュニケーションを体現するものになっています。
これまでは、既存業務に合わせてシステムを開発する流れが主流でしたが、今では完成されたシステムに合わせて既存業務を変えていくことが、結果的に業務の無駄を省くことができたり、生産的な新しい取り組みにつながるように設計されています。

共有機能が強化されている

クラウドベースのイントラネットにおいては、クラウドサーバーによってセキュリティを担保したうえでの「共有」機能が強化されています。これは社内の社員同士は言うまでもなく、社外の関係者との連携においても効果的です。ほとんどのビジネスパーソンが使用しているOffice製品のクラウド版や、TeamsやSlackなどのチャットツールは、同じものを導入している企業とスムーズに連携することができます。Web会議やドキュメント共有を連携させることで、大きな効率化を図ることができるようになっています。

まとめ

新型コロナウイルス対策のためにテレワークが再び推進されていますが、イントラネットは現在、クラウドを利用すれば自宅や外出先でも利用できるようになっています。まずはその点について安心していただき、生産性向上、ナレッジ共有、業務プロセスの最適化の点を踏まえて導入をおすすめします。ソフィアでもイントラネットおよびグループウェアの導入支援を行っていますので、お気軽にお問い合わせください。

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