組織変革

システム導入 失敗の原因を網羅解説|大企業DXで定着させる対策

導入文

システム導入は、ツール選びよりも「使われ続ける状態を設計できるか」で成否が分かれます。大企業DXでは部門横断・既存業務・文化が絡み、失敗の芽が増えがちです。本記事では、システム導入 失敗の原因を構造化し、導入後の定着まで見据えた回避策を解説します。

システム導入の失敗発生率

システム導入の5割は失敗に終わってしまうという現実があります。

かつて主流だった、自社で機器もソフトも抱えるスタイルから、既存の製品を導入してクラウド上でシステムを運用するスタイルへと、企業におけるシステム導入の形態はこの20〜30年で大きな変貌を遂げました。システム導入のコストは下がり、手間も少なくなっている一方で、2018年の日経コンピュータによるシステム開発プロジェクトに関する調査によると、システム導入の5割は失敗に終わるという結果が出ています。

よくある失敗例として、導入したシステムの一部の機能だけが利用され、大部分は使われないままになっている、または、システム導入によってかえって業務負担が増えてしまった、などがあります。

この「約半数が失敗」という数字は、別媒体でも日経コンピュータの独自調査(1745件中47.2%が「失敗」)として紹介されています。

よくある失敗例として、導入したシステムの一部の機能だけが利用され、大部分は使われないままになっている、または、システム導入によってかえって業務負担が増えてしまった、といったケースが挙げられます。

ここで重要なのは、「稼働=成功」ではない点です。納期・品質・コスト(QCD)だけでなく、導入目的(経営・業務の成果)を達成できたか、現場が使い続けているかまで含めて”失敗”と捉える整理が増えています。

さらに大企業DXの文脈では、「既存システムが複雑化・老朽化・ブラックボックス化したまま残ると、2025年以降に最大12兆円/年の経済損失リスクがある」という整理(いわゆる”2025年の崖”)も提示されています。これは「刷新や導入を急ぐ」動機になりやすい一方で、急ぎすぎて要件や定着設計が薄くなると失敗確率が上がるため、注意が必要です。

よくある質問
  • システム導入の「失敗」はどこから失敗と判断すべきか
  • 「稼働しない」だけが失敗ではありません。稼働していても目的未達・現場で使われない・業務が停滞する状態は広義の失敗です。導入目的とKPIを先に置き、稼働後も継続的にモニタリングできる定義にしておくことをおすすめします。

  • 現場が使ってくれないときに最初に疑うべき原因
  • 「教育不足」「習慣の壁」「必要性の認識不足」が最優先です。弊社ソフィアの調査でも、ツール活用を妨げる要因として教育不足が最多クラスで示唆されています。まずはFAQ整備・短時間トレーニング・”使うと得する”具体例の発信から着手すると改善しやすいでしょう。

  • ベンダー選定で失敗しないために外せない観点
  • 要件と評価軸を文書化(RFP等)し、業務理解・移行・連携・運用定着までの支援範囲を比較することです。ベンダー選定ミスや運用体制不足、データ移行の不備が失敗要因として整理されています。

  • 大企業DXで社内ポータル担当が貢献できるポイント
  • 導入目的・決裁構造・教育・FAQ・進捗の”単一の正”をポータルに作り、更新を継続することです。部門間の情報断絶があるほど、ポータルの役割が効いてきます(弊社ソフィアの調査でも部門間課題が示唆されています)。

株式会社ソフィア

システムコンサルタント

山口 孝弘

新規システム導入時や、既存システムのリプレイス時などのシステムコンサルティングが得意です。Microsoft365の利活用支援やSharePoint上へのポータルサイト、WEB社内報の構築をお手伝いします。