SharePoint Onlineを使用した社内サイト制作ではツールへの理解が必須!基本と失敗の原因を押さえ、4ステップで成功へ導こう

この記事では「SharePoint Online」で社内サイトを制作するときの基本や手順、失敗しないための注意点や成功に向けた秘訣を解説します。

社内サイトを制作するには、「Word Press」や「Googleサイト」といったさまざまな手法がありますが、なかでもSharePoint Onlineはあらかじめ用意されたWeb パーツにより、時間をかけずに社内サイトを制作・運用できる便利なツールです。しかしながら、あまりなじみのないユーザーからは、

  • どうしたら見やすいサイトが作れるのかわからない
  • うまく活用しきれていない気がする

という声をよく耳にします。
その多くは、SharePoint Onlineというツールに対する理解不足が主な原因と言えるでしょう。

リモート勤務が普及し社内の情報流通や交流がより一層難しくなっています。社内コミュニケーション活性化に向けて社内サイトの制作を検討されている方は、この記事を参考にSharePoint Onlineを使ったより効果的なサイト制作に取り組んでいただければ幸いです。

SharePoint Onlineで作る社内向けサイトの基本

SharePoint Online (SPO)とは、Microsoft社が提供しているクラウド型統合環境サービス「Microsoft 365」に含まれるアプリケーションです。ファイル共有やWebページ制作が簡単にでき、イントラネットを利用した社内ポータルサイトの構築や、Web社内報などのインターナルコミュニケーションメディアを手軽に内製化することができます。

SharePoint Onlineで作る社内向けサイトとは

すでにMicrosoft 365を導入している企業であれば、SharePoint Onlineを用いて無料かつ手間暇かけずに社内向けサイトを作ることができます。TeamsやYammer、Officeなどの他のMicrosoft 365ツールともシングルサインオンで連携したり、サイト上で統合したりできるため便利です。
SharePoint Onlineの管理・編集画面は、ビジュアライズされたインターフェイスで感覚的に扱うことができます。ファイルやデータをバージョンごとに管理・共有したり、全文検索を行ったりすることも可能です。体系的に分けたコンテンツはアクセス権を細かく設定でき操作ログも残せるため、セキュリティ面でも安心して使用することができるでしょう。

しかし、SharePoint Onlineのようなクラウドシステムで制作する場合は、1から作り込むサイトとは異なり、設計段階から発想を変えていく必要があります。サイトのレイアウトやコンテンツの構造を一定のフォーマットから選ぶため、「サイトを制作する」というよりは「サイトを編集、カスタマイズする」というニュアンスの方が強いと言えるでしょう。

SharePoint Onlineで社内向けサイトを作るメリット

「サイトを編集、カスタマイズする」ことにより社内向けサイトを作っていくわけですから、専門知識を必要とせず、手間やコストをかけず簡単に、自社に合わせて制作できるというメリットがあります。
たとえば、

  • テンプレートやページコピー機能を用いて、制作を短時間で効率的に行えると共に、全体のデザインや雰囲気に統一感を持たせられる。そのため連続性のあるコンテンツの追加・更新が行いやすい
  • クイックリンク機能で、リンクに文字だけではなく視覚情報も与えることができる
  • 別々の状態にある関連コンテンツを埋め込み、点在している情報を集約することで一元化できる
  • 「表示回数」や「いいね!」機能を用いて利用状況が把握できるため、ユーザーの意向に即したコンテンツ管理ができ、制作・運営側のモチベーションにもつながる
  • 標準で用意されている多彩なWeb パーツを組み合わせて、ユーザー志向なサイトを制作できる

といったものが挙げられます。

上記のほかにも、「他のMicrosoft 365ツールとの連携により、社内各部門・部署の要求に応えられるカスタマイズが可能となる」というのも特徴です。

  • SharePoint Onlineのサイトに「Yammer」で作ったプロジェクトや研修チームなどグループ単位のコミュニティを統合し、情報交換や討論を進めることができる
  • 「Stream」を活用すれば、動画を用いた現場のノウハウ共有や研修教材の配信もポータルサイト上で可能になる
  • 「Teams」では、チームを作成すると自動的にSharePoint Onlineのサイトとして作成されるため、進捗管理やファイルのやり取りがシームレスにできる

というように、自社に合わせて活用の幅をカスタマイズできるというのは大きなメリットと言えるでしょう。

SharePoint Onlineを使った社内サイト制作が失敗する1番の要因は「ツールに対する理解不足」

上記のようなメリットがあるSharePoint Onlineですが、実際に取り組んでみるとサイト制作が難航したり、社内ユーザーから不評を買ったりしてしまうケースがあるというのも事実です。失敗を未然に防ぐには、まずSharePoint Onlineの性格と機能を正しく理解することがポイントになります。

SharePoint Online は、Word PressのようにWebサイト制作に特化したCMSではありません。むしろもっと拡張性を備えたツールであり、一般的なWebサイトやポータルサイトが作れるだけでなく 、複数のユーザーによる共同作業を可能にするという特徴もあります。

SharePoint Onlineのポテンシャルを最大限に活用するためには、サイト設計に際して「どのような目的・役割を果たしたいのか」を明確にすることが大切です。サイトを作った後に叶えたいことの実現に向けて、自社および組織単位でどのような「インフォメーション × コミュニケーション × コラボレーション」の形が想定されるか、を明らかにしておくことが大切です。関係各部門と事前に打ち合わせ、要望を詳細に聞くなど調査のプロセスも重要になります。

SharePoint Onlineを使ったサイト制作を成功へ導く4つのステップ

SharePoint Onlineを使ったサイト制作を成功へと導き、スムーズで役立つ導入を果たすためには、以下の4ステップを意識すると良いでしょう。

  • ステップ1:サイト制作の目的を明確にする
  • ステップ2: SharePoint Onlineの勉強会を実施する
  • ステップ3:サイトの要件定義を行う
  • ステップ4:実際にプロトタイプを制作する

ステップ1:サイト制作の目的を明確にする

SharePoint Onlineの操作しやすいインターフェイスのおかげで、ついつい「いいね!ボタンが欲しい」「コメント機能を付けたい」「未既読の区別ができるようにしたい」「かっこいいデザインにしたい」といった、機能やデザインの面から入ってしまうことがあります。
しかしその前に、まずは「何のためにサイトを作るのか」「そのサイトがどのような役割を果たすのか」という要素から明確にしていくことが大切です。そこを起点として、必要な機能や使い勝手の良いレイアウトを構想する、というような流れで自社にふさわしいサイトを目指すようにしましょう。

ステップ2:SharePoint Onlineの勉強会を実施する

SharePoint Online にあまりなじみのない組織の場合は、サイトに関わるメンバーを集めてツールの勉強会を行いましょう。どのような機能があり、何ができて何ができないのかなどをメンバーが前提知識として理解することで、より効果的なサイト設計を目指すことができます。

ステップ3:サイトの要件定義を行う

先ほども少し触れましたが、SharePoint OnlineはMicrosoft 365の他のアプリと連携して使えるというのが大きな特徴です。単体ではできないことでも、連携により実現可能になることがあるため、活用の幅が広がります。
ステップ1で明確にした「サイト制作の目的」に常に立ち返り、その機能が本当に必要なのか、他のアプリで代替できないか、別の設計思想やサイト以外でその役割を実現できないか、などの問いを繰り返し立てて関係者とともに全体的な視座をもって取り組みましょう。
そうすることで「木を見て森を見ず」となることを防ぐだけでなく、不必要なカスタマイズが避けられ、費用やメンテナンス負荷を軽減することができます。

ステップ4:実際にプロトタイプを制作する

「全体的な視座を意識する」と言っても、拡張性の高いSharePoint Onlineの全貌を見通したうえで精緻に望ましいサイト設計を行うのは現実的ではありません。むしろアジャイル方式で、まずはプロトタイプを作り「実際に使ってみる → 修正する」というプロセスを繰り返しながら操作性や機能実現性、効果を検証し、関係者と合意形成を行うことがポイントです。
また、頻繁な更新が予想される部分については複雑なレイアウトを避け、見た目に凝るよりもシンプルな構成にする方が運用上の負荷が少なく済みます。
何ができるのか、どう使えるのかといった新たなアイデアもまたプロトタイプから生まれるため、あれこれ思い悩むより実際に試作して動かし、知恵を結集して完成に近づける方が、成功への近道となるでしょう。

まとめ

SharePoint Onlineでのサイト制作に抵抗感があったり、メンバーやユーザーから「使えないツール」と思われてしまったりするのは、できることとできないことが理解されていないことに原因があります。

従来のサイト制作では、1から設計をはじめて全体を組み上げていくウォーターフォール型の設計開発が基本でした。しかし、SharePoint Onlineのようにクラウドシステムを活用する場合は、サイトの目的実現を常に念頭においてさまざまな視点から使い方を考え、プロトタイプを作成しながら、検証を繰り返す「アジャイル型の発想」が有効です。

サイト制作をリードする担当者には、まずは自分で試行錯誤を楽しみながらツールの仕様や機能を理解することをおすすめします。そのうえで「やりたいこと」と「できること」を整理し、関係者とあらかじめよくセッションして理解を深め、合意形成するプロセスを重視してください。
ポイントを押さえれば、SharePoint Onlineは社内サイト制作に大きな力を発揮する、簡単で便利なツールと思えるはずです。

株式会社ソフィア

システムコンサルタント

山口 孝弘

新規システム導入時や、既存システムのリプレイス時などのシステムコンサルティングが得意です。Microsoft365の利活用支援やSharePoint上へのポータルサイト、WEB社内報の構築をお手伝いします。

株式会社ソフィア

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山口 孝弘

新規システム導入時や、既存システムのリプレイス時などのシステムコンサルティングが得意です。Microsoft365の利活用支援やSharePoint上へのポータルサイト、WEB社内報の構築をお手伝いします。

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