ソフィアの男性社員が育児休暇をとってみた。

#コミュニケーション#働き方#多様性

10.Apr.2019

厚生労働省「平成29年度雇用均等基本調査」によると、男性の育休取得率はわずか5.14%。まだまだ少ないのが現状です。そんな中、先日第2子が誕生したソフィアのメンバー・古川貴啓が1週間の育児休暇を取得しました。
男性が育休を取るって、どんな感じ? 結局何するの? そんな疑問に答える、リアルな体験談を聞きました。

やっぱり「育児休暇」を取る意味がある

―今までソフィアの男性メンバーでは、出産にあわせて有休やリモートワークを活用することが多く、1週間という単位で育休を取るのは珍しいですよね。そもそも、どうして育休を取ろうと思ったんですか

実家も離れていますし、2人の子どもの世話をすることを考えると休みは取らないといけないと考えていました。最初は有休を使うことも考えていたのですが、妻から「有休ではなく育休を取ってほしい。そのほうが、あなたにとっても意味があると思う」と力説されたのが、育休を取ろうと思ったきっかけです。体験したことを踏まえれば「単に休みを取る」ということではなく「育児をするために休む」という意識が大事だったんだと思っています。

―そもそも、有休と育休ってどう違うのか正直よくわかっていないんですが……

全額給与が支払われる有休に対して育休(産後6カ月以内の場合)は給与の7割程度が支給されるんですよ。そこだけを考えると「有給のほうが全額支給されていいじゃないか」と思いますよね。ただし、育休中の支給額は会社ではなく国が担保します。税金控除の面もあって手取りだと有休を取るのとあまり変わらないかもしれません。ただし、支給までにちょっと時間がかかります。

―では、いざ育児休暇を取得してみてどうでしたか

正直、たった1週間では堂々と「育休を取りました」と言うのは申し訳ない気分です。
世の中には1~2年近く育休を取る人もいて、私が経験したのはその50分の1ですから。育休中、私は第1子の相手をしつつ、合間に家事をして、第2子にミルクをあげ、妻と会話をし……さらに偶然、私の育休期間中に第1子が体調を崩したため、平日は保育園の送り迎えの途中で病院にも連れていくというような生活を送っていました。
それから、育休といってもすべての人が私の体験したような生活を1年間繰り返しているということでもなくなってきています。最近は育休中もアクティブに活動する方も増えています。子どもや親の状況によってそれぞれですが、子どもが座れるくらいになると少しずつ外にも出やすくなってくるので、育休中の人で集まって交流したり勉強したりして、復職後に生かそうと考える人もいるんですよ。そこまで含めて育休と捉えると、自分が体験したのはほんの一部分だなあと思います。

―育休を取る前に予想していた内容と、実際の体験との違いはありましたか

始まる前は苦行の1週間なんだと思っていました。実際大変な部分もあって、夜中に起きてミルクをあげるのはそうとうきつかったですね。
こっちの事情は関係なく、問答無用に赤ちゃんは起きるんですよ。頭の働かない中、正確な量を測ってミルクを作り、飲ませたと思ったらげっぷで全部戻したりして「この30分は何だったの?」となったりして……夜中3時間おきに起きて乳児の世話をする生活を体験することは大事だと思います。
一方で、やってよかったなあと思うこともたくさんありました。一番よかったのは仕事や子どものことについて妻とたくさん話ができたことですね。また妻からは「産後間もない時期、何かあったときに自分以外に動いてくれる大人がいるというだけで、とても安心感がある」と言われました。
子ども2人を面倒見ながら、家事と育児をするって半端なく大変なんですよ。育休をしている期間は自分がある程度負担を肩代わりできたけれど、いまこうやって会社に来ている間、妻はその分負担が増えているわけです。育休を経たことで「自分が家にいる間にできることは何だろう」と考えるようになり、より納得感を持って家事に取り組めるようになりました。

―奥様がお仕事に復帰するようになるまでまだ時間がかかると思いますが、例えばもう一回育休を取得することも考えていたりするんですか?

それも考えているんですよ。最近は「パパママ育休プラス」という制度もあるので、妻が復帰予定の来年4月頃に活用できるんじゃないかとも考えたんですが、ちょうど仕事の関係上忙しいタイミングなので、どこか他の時期で取ってもいいかなと考えています。

会社から離れてみて気がついた、今までの自分とこれからの自分

―つい先日育休から復帰されましたが、仕事に戻ってみていかがですか

1週間とはいえ会社や職場から離れていると、いくら業務上のメール等は確認していても、会議や会社の雰囲気が見えなくてぼんやりと不安なんですよ。日常に戻って、その期間の空白に追いついて初めて育休が終わるんだなと思いました。だから、今はまだ育休が終わっていない感じがしています。これが年単位になると考えると、もう浦島太郎状態ですよね。

―以前、越境学習に関する記事(『ワークとライフを越境して得るものは?』)を書いていましたが、育休を経験してみて何か感じることはありましたか

直接何かにつながるかはわかりませんが、いろいろな気づきはありました。
たとえば「意外と平日の日中に子育てをしている男性は街にいるんだな」ということ。保育園の送り迎えをしたり、スーパーに買い出しに行ったりすると、平日の日中にベビーカーを押している男性が一定数いたんです。知らなかった街の様子を見て、自分で認識している以上に、今まで会社中心に考え、生活していたんだなということに気づきました。
育休を取った男性が陥りやすい症状として、「おれが会社にいなくても世の中は回っていくんだ」という事実を突きつけられてガックリするということがあるそうです。自分も同じような感覚はありましたが、逆に「だったら自分のやりたいことにもっと軸足を置いた生活をしてもいいんじゃないの?」と思いました。しょぼんとしちゃったら、せっかくの1週間がもったいないなと。

―「自分がいなくても会社が回ってしまう」と考えてしまうことそのものが、すでに会社中心ですもんね

そうそう、自分がいなくても回る部分はあるんだから「じゃあ自分は何をやるの? 自分だからできることは何なの?」と自分の生活を断捨離すればいいんです。その中で残った部分を突き詰めていけば、自分にとってバランスのいい生活ができるようになるんじゃないかと思っています。

―育休を取る男性社員もこれから増えると思いますが、「もっとこうなったらいいな」と思うことはありますか

大それたことは言えないですが、たとえばメールや議事録だけでなく動画などで会社の状況を共有してもらえるようになると、社内の雰囲気がつかみづらい育休中の人が仕事に復帰していく際の不安が和らぐんじゃないでしょうか。育休復帰の前日にはメールやTeamsのやり取りを確認したりしたんですが、職場の雰囲気とかメンバーの状況とかは見えなくて不安もありましたから。
将来的には、子供が生まれるとわかった時点で「じゃあいつ育休取るの?」と男性が自然に聞かれるくらいの環境になっていたらいいなと思います。

(取材日:2019年3月22日)
インタビュアー:岡田耶万葉

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