業務改善の事例と進め方 成功するためのポイントとは

#業務プロセス改善#働き方#組織開発#調査

20.Feb.2020

<目次>

 

働き方改革が叫ばれる昨今、日頃の業務を見直す必要に迫られている企業は多いのではないでしょうか。業務は、計画に基づいて実行、結果を振り返り、改善につなげる、PDCAのサイクルが求められます。この記事では、業務改善の効果・促進要因、目的、好事例や具体的手法について紹介します。
 

こんなことで困っていませんか?

あなたの職場からは、こんな声が聞こえてきませんか。業務改善が進んでいない職場でありがちな悩み事をいくつかご紹介します。

・業務改善って面倒だから現状のままでもよいのでは…
あなたの耳に入ってこなくても改善に後ろ向きの社員は少なくありません。業務改善をすることで社員自身が気持ちよく働ける職場づくりにつながるということがうまく認知されていない可能性があります。

・チームでの業務がうまくいっていない
日々のトラブルで残業続き…業務改善について考える時間を作れない。「改善サイクル」がきちんと回っていれば、悪循環を断ち切れるはずです。

・社員のモチベーションが下がり気味
「毎日同じことを繰り返す」だけの職場では、社員のモチベーションも下がり雰囲気も悪くなりがちです。

・上司から業務改善を指示されたが、何から始めればよいかわからない
上司や事務局はチームに丸投げせず、改善手法の指導や施策展開に努めなければいけません。

このような業務改善における悩みを抱える職場は多いかもしれません。
改善すべきポイントは企業によって異なるため、他社の例を参考に施策を行おうと試みても、なかなかうまく進まないのが現状です。

参考記事:
業務改善に立ちはだかる強敵! 社内にはびこる“ゾンビ業務”を退治するには? 

 

業務改善が進む背景

今、時代は業務改善に追い風を吹かせています。注目すべきキーワードはデジタル化・働き方改革・補助金の3つです。

デジタル化による業務の変化

AI(人工知能)やロボットなど最先端でなくても、ハード(携帯パソコン・社用スマホ)、ソフト(ERP・BI)両面で、デジタル化は凄いスピードで普及しています。

なおかつクラウドの登場で、今までは手が届かなかったシステムも導入できるようになりました。たとえば今までは面倒だった出張精算も、経路から日当計算までWEB任せ、新幹線の予約もWEBで完結する、そんな仕組みが当たり前になりつつあります。

しかし、新しいシステムを導入する企業は、導入の際の社員へのノウハウの共有方法やタイミングなどをきちんと検討しながら進める必要があります。

参考記事:
NotesからShare Point Onlineへの移行が失敗する3つの要因と、成功のための処方箋

働き方に関する時代の変化

政府が進める「一億総活躍社会」の核となるのが「働き方改革」です。めざす目的の一つは、単に残業を減らすとか金曜日早く帰るとかではなく、(労働減少社会における)生産性の向上にあります。

短い時間でより付加価値を増やしていこうというのが趣旨であり、そのためにも業務改善は必須課題です。実際に業務改善を行う上では、社員の理解を得ながら進行することが重要となります。

参考記事:
「働き方改革、なんでやらなきゃいけないの?」 組織のお悩みぶっちゃけ劇場 vol.1  

補助金の支給

厚生労働省では企業に能率向上を促すため、生産性アップを実現した企業が地域雇用開発助成金などの労働関係助成金を申請した場合、金額を割り増しています。

社員の能力開発や意欲向上のために、働きやすさに対する改革を行うことも、生産性アップに含まれます。こうした制度を利用することで、業務改善にかかるコストを補うことができます。
 

業務改善と業務改革(BPR)、業務プロセス改善(BPM)の違い

この章では業務改善と混同されがちな、業務改革(BPR)と業務プロセス改善(BPM)について解説します。

業務改革(BPR)との違い

BPRとはビジネス・プロセス・リエンジニアリングの略称で、人・システム・プロセスを抜本的に改革するため、組織横断的に行われる改革方法です。

BPRと業務改善の大きな違いは、「組織的な活動であるか、そうでないか」です。BPRが「コスト削減や業務フローの見直しなど、より組織横断的な活動を基本とし、業務プロセス全体の改革」を目指すのに対し、業務改善は「個人やチーム、各部署・事業所単位などの活動において、業務の部分的な課題を発見・解決」していくことが可能であるという点で異なっています。

業務プロセス改善(BPM)との違い

BPMはビジネス・プロセス・マネジメントの略称であり、業務プロセス全体の俯瞰的な可視化と要員・時間・コストの抽出を通じて、業務のボトルネックを明らかにしていこうとする手法です。

BPMと業務改善の大きな違いは「プロセスを変えるか、変えないか」です。
BPMが業務の流れを可視化して、プロセスを最適化することを目的としているのに対し、
業務改善は現状の業務プロセスに問題がないという前提で、現状の業務をより良くするために働きかける方法を指します。
 

業務改善に成功した事例

サイボウズはクラウドによるグループウェア提供や企業の業務プロセス改革支援など、社会のチームワーク向上をめざす比較的歴史の新しい企業です。

そのサイボウズは、かつて最悪と呼ばれる離職率に苦しんでいました。同社は、「会社を変える・働き方を捉え直す・クラウドへと舵を切る」という3つの覚悟のもと、働き方の多様化をめざした改革に取り組みます。

「覚悟」からはじまった同社の業務改善は、次のような形で実を結びました。

  • 「制度」を見直して多様な働き方をルールとして受け入れる
  • 「風土」を変える(働く場所・時間・働き方を自分で決める、自立・変化を重んじる、モヤモヤを溜めない・嘘をつかない)
  • わくわくできるオフィス環境を自分たちで作る、問題解決メソッドを学ぶ

一時は28%に達した離職率も現在は5%を切り、企業として大きく生まれ変わりました。働き方改革が生産性向上につながることを体現しており、業績も右肩上がりを続けています。
(参考:サイボウズの働き方改革
 

業務改善の進め方

いきなり業務改善の具体策検討から入っても、良い結果は生まれません。まず最初のステップとして、可視化のフェーズが欠かせないのです。

可視化するフェーズ

可視化フェーズとは「業務の棚卸」であり、業務の流れや問題点を把握・共有するプロセスです。可視化するポイントを下記に例を挙げてご紹介します。

①フローチャートを作成
フローチャートとは、業務の流れを明らかにするためのチャートで、基本処理は長方形といった具合に一定のルールで作成します。

②可視化のポイント
業務棚卸といっても、網羅的に行っては時間がかかり過ぎます。可視化のポイントは、業務の問題点洗い出しにあります。下記に例を挙げて紹介します

  • 担当者間で業務量がばらついていないか
  • 業務が属人化され、特定の担当者に依存していないか
  • 業務ルールが体系的に整備されているか、共有されているか
  • 時期による業務繁閑のばらつきが大き過ぎないか
  • 業務遂行に必要なインフラ(IT端末と環境、資料スペース等)が確保されているか

改善するフェーズ

場当たり的に思いついたことを改善しても、長続きはしません。まず「誰が・何を・いつまでに・どうやって」を改善計画表に落とし込み、実行に移します。途中で活動をモニタリングし、場合によっては見直すことも大切です。

例えば、「部署メンバーの残業時間を10時間/月減らす」を改善目標とする場合、下記のように計画を立てます。

  • 改善計画表の記載項目:個人別目標、具体的施策(定時退社日の設定等)とスケジュール
  • 実行時のチェック項目:個人別残業時間、施策の実施状況
参考記事:
チェンジマネジメントとは?組織の変革を成功に導くメソッド  

 

業務改善のポイントは社内でのコミュニケーション

業務改善を進めるうえで欠かせないのは、横のつながり、社内のコミュニケーションです。

インターナルコミュニケーションとは

インターナルコミュニケーションとは社内の意識醸成・情報共有を目的とした活動であり、社内報・イントラネット・部会・朝礼などをツールとして活用します。社内イベントなどで企業の目指すビジョンへの取り組みをした社員を表彰したりと、社員の組織への参画意識を高める方法として有効とされています。

参考記事:
・インターナルコミュニケーション(社内広報)とは?  

インターナルコミュニケーションのメリット

業務改善活動の情報共有を通じ、お互いの活動に「Good job!」と言い合える風土も促され、連帯感を醸成します。同時に他部署活動の横展開で、自部署の課題も浮き彫りになります。

他部署との相互理解促進や企業理念・価値観の浸透を通じ、業務分担の円滑化やコンプライアンス意識の向上といった直接的なメリットも期待できます。

参考記事:
・社内広報担当者が組織を変える日 ~「時間がない!」「評価されない!」を昔話にするために~  

 

【まとめ】最後に

時代は「業務改善丸」に追い風を吹かせています。「うちの職場はまだまだ」と思うなら、今すぐ船を出港させましょう…もちろん乗組員の意思の疎通は欠かさずに。
 

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