業務改善に役立つおすすめツールをご紹介

#業務プロセス改善#ICTシステム活用支援#ビジネススキル#働き方

16.Jun.2020

業務の生産性が低い、業務教育のコストがかかっている、改善ツールが多すぎてどれを選定していいか分からないなどの課題をお持ちではありませんか?
この記事では業務改善に役立つ、おすすめのツールを紹介します。

業務改善ツールの導入が必要な背景

そもそも、なぜいま業務改善ツールが必要なのでしょうか?

労働生産人口の減少

第一に、日本国内の労働人口不足が挙げられます。
国立社会保障・人口問題研究所の将来推計(出生中位・死亡中位推計)によると、日本の総人口は2030年には1億1,662万人、2060年には8,674万人(2010年人口の32.3%減)にまで減少する見込みです。
それに伴い、生産年齢人口(15歳~64歳)は2030年には6,773万人、2060年には4,418万人(同45.9%減)にまで減少します。
一方で、日本の時間当たり労働生産性は46.8ドルで、OECD加盟36カ国中21位。主要先進7カ国中では最下位です。(OECDデータに基づく、日本生産性本部2018年調査結果)
すなわち、今後40年以内に労働者の数が約半分になる中で、生産性向上は無視できない喫緊の課題になってきています。

参考:総務省「情報通信白書 平成29年度版」日本生産性本部「労働生産性の国際比較」

業務の可視化が必要

業務改善ツールが必要な2つ目の理由が、日本企業の業務内容の曖昧性です。
欧米諸国とは違い、日本では職務の範囲(ジョブ・ディスクリプション)が定められていない場合が多く見られます。社員の職務内容が明確になっていないため、業務上の無駄や非効率が増えやすい状況にあります。
一方で、職務の範囲(ジョブ・ディスクリプション)が定められていれば、すでに業務が可視化なされている状態ですので、業務改善がしやすくなります。
業務改善における第一歩となる「業務の可視化」の部分を、業務改善ツール(可視化ツール)がサポートしてくれるというわけです。

参考記事:
業務改善に立ちはだかる強敵! 社内にはびこる“ゾンビ業務”を退治するには?  

ツールによる業務改善が主流の時代に

これまで説明してきた日本の抱える課題を受けて、近年では業務改善ツール導入による業務の改善が徐々に進んできています。

業務改善のステップは、まず業務を定量的に可視化する。次に、改善して自動化するという流れになります。

たとえば、社内の稟議・承認フローを変える場合を考えてみましょう。
これまで稟議書に決裁者の押印が必須であったのを、ハンコ(押印)を廃止。代わりにシステムを導入し、稟議申請から決裁までをシステム上で完結できるようになったとします。しかし、稟議システムへの申請や最終的な決裁ボタンを押すなどの作業は、結局人が確認しながら行う必要があるため、結果的に紙の作業をオンライン化したのと同じとなってしまいます。

本当の意味での業務改善とは、現状の業務フローの中で「人間が行う仕事を最小化すること」であって、システムの導入は最小化するための1つの手段です。
上記の稟議・承認フローをオンライン化した事例のように、多くの企業が「業務改善」という名の「仕事のフロー変更」を行っているだけではないでしょうか。

今後、日本の労働生産人口が減少していく中で、ある人がやっていた業務を別の人が行うのでは本質的に何も変わりません。
現代において、業務改善とは「機械化・システム化」と同義なのです。

また、業務改善をする上で、業務工程が細分化されていないと費用対効果が低くなります。例えば、経理・総務のルーティンワーク業務(シェアードサービスに関わる部門)は人件費よりもツール導入の方が安価で費用対効果が高いので、機械化されやすい傾向にあります。

人の手を介さない業務の実現に向けて、ツールによる業務改善が主流な時代に突入しようとしています。

参考記事:
デジタルトランスフォーメーション(DX)今こそ“黄金の三位一体”で進めるチャンス  

業務改善の目的に合わせて選ぶ ツールのご紹介

実際に業務改善に最適なツールは、どのように選べば失敗がないのでしょうか?
現在、非常に多くの業務効率化ツールが有料・無料で提供されており、選定する上でも、改善の目的をしっかり定めなければなりません。
高額な業務改善ツールを導入したから、業務が圧倒的に効率化・改善されるという考えは間違いです。
ツールは業務そのものを可視化するため、および、業務にかかる時間を短縮するためのサポートツールです。
ユーザーである私たちが、どんな目的でどのように使いこなすかが重要です。

それでは、目的別に主要な業務改善ツールを紹介していきます。

プロジェクト・タスクを効率的に管理したい(プロジェクトマネジメント)

Microsoft Planner

マイクロソフトのタスク管理ツールです。
TODOタスクの管理、進捗状況を可視化する目的で利用し、
Outlook, TeamsなどMicrosoftの他ツールと連携できる点がメリットです。
カレンダーでタスクを管理し、チャットで共有できます。タスクごとのコメント機能で、ユーザー間でコミュニケーションを取ることもできます。
社内のインフラとしてマイクロソフト製品を多く使っている企業に取り入れやすいツールです。

参考記事:
Office 365(現 Microsoft 365)を活用して働き方改革!ツールや事例をご紹介  

Trello

アトラシアンの製品で、個人・プロジェクト毎のタスク管理、進捗の把握ができるツールです。
タスクをCard(カード)という付箋で登録して、Board(ボード)と呼ばれる管理画面で管理します。ふせんの中にも担当者や締切を登録できます。
営業やマーケティング、開発部門間でタスクを共有するのに向いています。
 

Backlog

ヌーラボ社が提供する、プロジェクトを推進する上でファイルやタスクスケジュール(ガントチャート)を共有・管理するツールです。前述したTrelloと機能は似ていますが、課題管理やデータファイルの管理や保存がしやすい点が異なります。
ガントチャートをベースにして、複数のプロジェクトやカテゴリーの進捗共有と管理を行うのに適しています。
 

資料・書類の管理体制を見直したい

Dropbox

文書ファイルなどの共同作業およびファイルストレージツールです。Dropbox上にファイルを格納すると、社内のPCだけでなく社外からもアクセスと共同編集ができます。社外のユーザーにアクセス権限を付けることも可能です。エンドユーザーの利用者が多いドロップボックスですが、法人向けには「Dropbox Business」というサービスで3つのプランを提供しています。
 

BOX

ファイル管理と共同編集ができるオンラインストレージサービスです。基本機能はドロップボックスと同じですが、ターゲットが法人企業であることが大きな違いです。セキュリティが高度に強化されており、ユーザーごとに柔軟な権限設定が可能です。社外のコラボレーター設定ができ、プロジェクトの進捗共有や契約書等のやりとりにも利用されています。
 

SharePoint Online

マイクロソフトが提供するファイル共有ツールです。マイクロソフトのoffice製品との連携がされており、ExcelやPower Pointのオンラインでの共同編集が可能です。ドキュメントの管理機能だけでなく、コミュニケーション機能がついているのが特徴です。

参考記事:
「Share Point Online」「Yammer」などMicrosoft 365(旧 Office365)から始める社内コミュニケーション活性化

  

コミュニケーションを円滑に行いたい

Slack

メッセージのやりとり、タスクの完了から書類の承認まで、すべてのコミュニケーションを一か所で完結できるツールです。グループチャット、音声通話、オンライン会議も対応しています。「チャンネル」と呼ばれるグループを作成でき、チームやプロジェクト単位で個別にコミュニケーションがとれます。PDFや画像などのファイルの共有も可能で、連携できるアプリは1500以上。ISO 27001のセキュリティ基準に準拠しています。営業部門などクイックなコミュニケーションが同時に何件も発生する業務や、開発プロジェクトの業務管理に向いています。
 

Teams

マイクロソフト社の製品で、グループチャット、ファイル共有、ビデオ会議、音声通話など幅広いコミュニケーションに利用できます。Word、Excel、PowerPointなど Office 製品のファイルの共同作業に最適なツールです。「チャンネル」と呼ばれるグループと、グループスレッドがそれぞれ独立して作成できるため、大人数の関係者との情報共有を整理しやすいのがメリットです。
社内コミュニケーションツールとしてマイクロソフト製品を多く導入している企業におすすめです。スマホ用アプリもあります。

参考記事:
Microsoft Teamsとは?便利なTeamsをわかりやすく解説! 

  

ChatWork

企業向けに、セキュリティや管理機能を強化したビジネスプランやエンタープライズプランを提供しています。デスクトップやアプリからメッセージの送受信、ファイルの共有、タスク管理などができます。Gmail、Twitter、SmartHRなどのサービスの通知情報の集約が可能です。1つのスレッドの中で小スレッドの管理ができないため、多数のユーザーがディスカッションする場合には不向きと言えます。ISO認証を取得しており、セキュリティ面も強化されています。
 

Skype

マイクロソフトのサービスであり、前述したTeams とのシステム連携も可能です。
元々はコンシューマー向けに広まったツールですが、法人プラン(Skype For business)を使用するとOfficeアプリと連携でき、オンライン会議に最大250人のユーザーを追加できます。セキュリティも高く、通信内容を暗号化をしたり、多要素認証でアカウント妨害を防いだりしています。Skypeは、1対1または少人数での「ビデオ通話での指示」に適しています。
 

Zoom

Zoom社の開発したオンラインコミュニケーションツールです。大人数でのウェブ会議やセミナー(ウェビナー)形式に適しています。画面を見せながら、一度に多くの社員に細かい手順を指示する場合に適しているでしょう。また、議論をしたい場合のために、チャットやホワイトボード、画面収録、挙手機能などの補助ツールが多く提供されています。

参考記事:
なしくずしテレワークを脱却!ZoomやTeamsを活用してより効率的な働き方を生むための3つのコツ  

  

長時間労働を改善したい

働き方改革の推進により、大手企業などから注目が高まっているRPAツールを紹介していきます。RPAとはRobotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)の略語で、一連の定型作業を自動化するソフトウェアロボットのことです。2000年代までは多くの企業が人件費を抑えられるオフショア地域で大規模なデータ処理作業を実行していました。2008年のリーマンショック以降、コスト削減が求められ、手作業で行っていたオペーレションを自動的にPCへデータ入力できる仕組みに変える必要がありました。それに伴い開発されたのがRPAというわけです。

WinActor

NTTアドバンステクノロジが開発したRPAの国内シェアNo.1ツールです。Microsoft Office製品、ERP、OCRなどのWindowsソフトウェアの作業手順を自動化できます。業務を自動化するためのシナリオを作成し、実行する機能があります。経費精算や名刺のデータ入力など、従来は人間がやっていた単純定型化業務をロボットが実行します。
2011年に、NTTアクセスサービスシステム研究所(ANSL)がUMS(Unified Management Support System)というシステムを開発しました。UMSに自動化したい操作手順を入力すると、自動化シナリオとして記録され、編集も可能になります。これを2014年に製品化したものがWin Actorであり、国内でも先駆けのRPAとなりました。
 

BizRobo!

米国Kofax社の開発した「Kofax Kapow」の日本語版OEM製品です。ロボット管理者向けのトレーニングサービスが付随しており、RPAを導入したことがない企業担当者にも安心です。
ECサイトの受注処理業務や不正商品監視業化などの目的で導入されています。サブスクリプション型の使い放題「Rental(レンタル型)プラン」、企業にあったソリューションを提案してもらえる「Business Entry(プロフィットシェア型)プラン」などがあります。

参考記事:
「働き方改革、なんでやらなきゃいけないの?」 組織のお悩みぶっちゃけ劇場 vol.1  

  

給与計算など、経理業務を自動化したい

freee

請求書発行、支払い処理などを行う「クラウド会計freee」と、勤怠管理、年末調整などの人事・労務・経理業務のクラウド自動化ツール「人事労務freee」があります。企業の経理などバックオフィスの人員削減と効率化を目的に導入します。設立間もないベンチャーや中小企業から、社員50名以上の企業まで幅広く利用されています。会計ソフトと人事労務をセットで導入するケースが多いようです。
 

マネーフォワード

「マネーフォワード クラウド給与」は年末調整の進捗管理から帳簿出力までをオンラインで完結させるためのツールです。従来の給与計算ソフトよりも多くの外部サービスと連携が可能です。「マネーフォワード クラウド会計」とセットで導入することで、経理業務を一気通貫で完結できるのがメリットです。統合型の人事労務freeeと比較すると、給与計算に特化している点が特徴です。
 

kintone

社員名簿、出張申請、日報、勤怠などの業務アプリケーションを作成できるプラットフォームです。Kintoneの特徴は自社用にカスタマイズした管理アプリを簡単に作れることです。
人事労務や経理業務に特化しているわけではありませんが、freeeなど外部ツールとAPI連携が可能です。
  

まとめ

業務改善が必要な背景と、具体的なツールをご紹介してきました。
業務改善ツールは導入することが目的ではなく、実際に現場で利用されて初めて効果を発揮します。導入前に必ず現場の意見を聞き、導入後も従業員へのトレーニングや、実際に業務で使用する中でハンズオンでのフォローアップを行う努力が必要です。

参考記事:
これからのIT部門は何をするのか?

  

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