「あいつ、在宅勤務でサボってない?」 社員間の信頼が崩れる前にできること

#コミュニケーション#チームビルディング#働き方#調査

01.May.2020

  • 「会社で働く」という前提が崩れた今、社員に何が起こっている?
  • 社員の「管理」を強化するだけでは組織の信頼関係が揺らぎかねない
  • 社員の主体性や自律を促すために会社ができる効果的な3つの方法

 

試行錯誤の在宅勤務、すでに課題は山積み…?

新型コロナウイルスの影響により、多くの企業が手探りのまま踏み切った社員の在宅勤務(テレワーク)。慣れない自宅であっても、社員一人ひとりが自律的に仕事をし、上司やチームメンバーと連携を取って業務を円滑に進める……これが会社としてもっとも理想的な社員のあり方ではないでしょうか。

しかし残念ながら、これまで「会社で仕事をする」のが大前提だった人にとって、職場と同じように働くのは容易なことではありません。慣れない環境下で不安やストレスを抱えながらの業務は、作業効率やモチベーションの低下やチーム間での混乱など、望ましくない状況に陥ってしまう可能性が高いのです。

実際、多くの会社員が以下のような問題に頭を悩ませています。

在宅勤務の問題・トラブル

●時間を持て余し、サボらざるを得ない
タスクも激減している中で会社や上司からの指示・命令が減り、与えられた仕事のみをこなしてあとはサボってしまう、あるいはサボらざるを得ない。
●コミュニケーションの量と質が低下している
Zoomなどを利用したオンラインコミュニケーションでは、相手の表情やコンテクスト(発言の背景)が読みづらいこと、また普段の職場のように雑談ができる機会がないことから、コミュニケーションの量と質が低下している。
●孤独や閉塞感に悩まされる
大人数の職場から急にひとりきりで働く環境に変わり、孤独や閉塞感をおぼえる。特にひとり暮らしの人に多い。

「もっと早く気づいていれば・・・」となる前に

新型コロナウイルスの収束は長期化が懸念されており、また収束後も深刻な経済不況が続くことから、企業はこれまで以上に業務最適化を余儀なくされることは必至です。
社員の働き方や組織のあり方などがコロナ禍以前に完全に戻ることは考えにくく、これまでの経営の前提が劇的に変化していく。多くの企業がそんなパラダイムシフトに備えるフェーズに突入したことを強く実感しているようです。

誰もが不安を抱える今の社会では、他人への批判合戦が繰り広げられるなどギスギスした空気が蔓延しています。そんな社会と同じように、組織の中でもあらゆる分断が起こりやすくなっているのが現状です。

今後、長期化によって予測できる変化

●コミュニケーションの取りにくさでチームやメンバーの信頼関係が揺らぐ
オンラインコミュニケーションでは、必要以上に発言の背景や意図を読み取ろうとしてお互い疑心暗鬼に。それを雑談のような場で解消することが難しいため不信感が生まれる。最悪の場合、信頼関係が崩れチーム分断に至る。
●業務量のバラつきが浮き彫りになり、不公平感を抱く社員が出てくる
「あいつ、サボってんじゃないの?」「同じ給与なのに不公平!」という不満が出始める。まじめに働く在宅勤務社員や出社せざるを得ない社員にとって“在宅勤務でサボっている人”がいるのは不公平でしかない。
●メンタル不調に陥る社員が出てくる
責任感が強い人は、自宅で集中できない、空き時間ができてしまうという状況が続くと、強い罪悪感や焦燥感に苛まれる。また不安やストレスを同僚や上司に気軽に吐き出せる機会も減るため、メンタルの安定が保たれなくなる。

社員が変化や問題に対応し、自律的に働くようになるには?

このような状況が続くと、人事としては「社員の勤怠管理を厳重にしなければ」「1時間ごとに上司にメールをさせないと!」など、社員の管理監督ばかりに目がいきがちです。しかし管理には際限がなく、お互い疲弊するばかり。多少の効果があったとしても短期的にすぎません。

慣れない状況下で管理や規則だけを強化することは、仕事のやりにくさやストレスを助長させるばかりか、会社への不信感が生まれるリスクのほうがはるかに高いのです。

何が起こるかわからないこれからの時代、本来望ましいのは、どんな状況下であっても各々が自律的に、チームやメンバー同士がサポートし合って働くことですよね。そうなるために会社ができる効果的な方法は、社員が安心して働ける環境づくりです。

ここではその第一ステップとなる効果的な方法を3つご紹介します。

1.社員の「心のよりどころ」になるような在宅勤務の指針を出す

この期間でどのような働き方をしてどのように時間を活用してほしいのかなどを明文化する。慣れない環境でも仕事効率化のヒントを得られる内容や、モチベーションアップにつながる内容だと尚良い。

例)

  • 空き時間ができたら、自己の成長につながる読書や新規企画を練ってみよう
  • 空き時間にオンラインセミナーを受講しよう
  • 社内ポータルサイトの掲示板に書き込んで情報交換しよう

期待できる効果

  • 会社側が空き時間にやっていいことを推奨してくれることで、望ましくない行為との明確な線引きができる。
  • それによって空き時間ができてしまう罪悪感やストレスから解放される。
  • 生産性の高いやり方を自発的に模索したり、空き時間を自己成長などのために有効活用するように。

2.オンラインコミュニケーションのノウハウの提供

対面のコミュニケーションでは注意を払わない何気ない話し方や聴き方も、オンラインでは誤解を招いたり相手に正しく伝わらないことがあるという説明をしつつ、コミュニケーションのノウハウ提供および雑談などの「場」づくりの提案をする。

例)

  • 対面時より聴き手の相づちを感じ取りにくいため、大きくうなずいて見せる
  • 表情が無機質に見えてしまうため、できるだけ笑顔をつくる
  • 発言者以外はマイクをミュートに設定する
  • オンライン上に常時開設の雑談ルームを設ける
  • 週に一度はオンライン1 on 1を実施する

期待できる効果

  • 相手に自分の声が届いているのか、きちんと伝わっているのかという不安が解消
  • 機嫌が悪そう、話しづらいなどのネガティブな印象を与えない
  • 複数人が同時に話し始める、雑音が入るなどによる聴き取りにくさを回避
  • わざわざ電話をして話すのがためらわれる雑談やライトな相談も気軽にできる
  • コミュニケーションの質と量がともにアップする

私たちは誰かと会話をしている際、話の内容や言葉の意味そのものよりも、相手の表情や声のトーン、ジェスチャーなど視覚情報や聴覚情報に大きく影響されるといわれる。それらの情報が届きにくい電話やオンラインでは、話し方や聴き方を意識することが、コミュニケーションの取りにくさを改善する鍵に。

3.社員の現状を把握し全社で共有する

社員が今どんな状況で働いているのか、就業環境や仕事へのモチベーション、メンタル面などについて簡易的なアンケートやヒアリングを実施。その結果を社内ポータルサイトなどで全社で共有する
期待できる効果

  • その結果から具体的な問題が可視化され、会社が取り組むべきこと、社員一人ひとりに取り組んでほしいことなどが分析できる
  • 会社全体の状況が把握できることで、社員は安心感を得られる

このようなときだからこそ、組織として何を大切にしていきたいのか、社員として何を大切にしてもらいたいのか、改めて向き合ってみるのはいかがでしょうか。

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