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社内報を外注するメリット・費用とは?成功のポイントと外注先選びまで解説

広報担当者の業務には、社外向け発信だけでなく社内報など社内向けのコミュニケーションも欠かせません。制作物は社員の目にも触れる会社の「顔」であり、その内容やクオリティによって企業イメージが左右される重要な媒体と言えるでしょう。そこで多くの企業が専門の制作会社や代理店に社内報制作を外注していますが、打ち合わせを重ねて細かく依頼したつもりなのに仕上がりが自分のイメージと違っていた…という経験はないでしょうか。

実はこうした”伝えたつもりが伝わっていない”ミスマッチは珍しくありません。この記事では、社内報を外注する際に「こんなはずではなかった……」とならないために押さえておきたい基礎知識とポイントを、Q&A形式で分かりやすく解説します。外注するメリット・デメリットから費用相場、依頼先の選び方や認識のズレを防ぐ進め方まで網羅し、貴社の社内報制作を成功に導くお手伝いをいたします。

なぜ思ったとおりの制作物ができないのか?考え方の違いを把握する

自分のイメージや要望を伝えたはずなのに全く違ったイメージのものができた上に、校正の繰り返しで完成までに時間がかかってしまった……。といった状況に陥った場合、制作がスムーズに進行しない原因はさまざまです。

しかし、大きな要因として考えられるのは「制作側との認識の違い」です。発注側と制作側の相違をクリアにして、制作側の考えや制作の手順、イメージを正確に伝えるためのポイントを理解すればスムーズな制作進行ができるようになるでしょう。

外注する際に覚えておきたいポイント「デザインは料理のようなもの」

上記でご説明したように、外注で思い通りに進行できない原因は「認識のズレ」から起こるものです。そのズレがおきないように進行し、上手くイメージを伝えたい!という方のために、デザインの過程をわかりやすく「料理」に例えて解説します。

デザインは料理のようなもの——まずはこの認識を持ちましょう。

料理をする時には、食べてもらう人やメニュー、素材、完成をイメージして調理や味付け、盛り付けをしていきます。デザインもまた、ターゲットや内容、素材の準備、構成、内容の吟味、デザイン、印刷と、同じような工程を辿って進んでいきます。

それでは、デザインを料理する4つのポイントを押さえましょう。

1. 食べてもらう人とメニューを決める

制作物で言えば、

  • 誰に読んでもらうか
  • こんなイメージの制作物を作りたい
  • こんな色や構成にしたい

など制作物の根幹となる部分です。ターゲットがずれてしまえば全体のイメージもずれていきます。認識のズレが起きないようにするためにとても重要な要素です。

2. 材料を用意する

メニューが決まったら、材料を準備します。同じように、制作物でも「こんなイメージ、こんな制作物にしたい」と決まったら、

  • 写真
  • イラスト
  • キャッチフレーズ
  • 文章

などそこに載せる素材を準備していきましょう。材料が良くないと美味しいものにはならないように、制作物も素材のクオリティが大切です。

3. 完成形をイメージしながら料理・味付けをする

良質な素材が揃ったら、実際に料理や味付けをしていきましょう。この工程は、実際のユーザーに向けて正確にコンテンツを伝えるために行う、自社でのイメージ作りやレイアウトにあたります。台割や構成案を作り写真や文章を並べてみましょう。

味付けで料理の良し悪しが変わるように、イメージをもとにレイアウトを起こしていくことは制作物の良し悪しが決まってくる重要な工程とも言えるでしょう。

社内報を外注するメリット

まず、社内報制作を外部に委託することで得られるメリットを整理していきましょう。社内報を外注する最大のメリットは、専門家のノウハウを活用して社内報の質を高められることです。プロの編集者やデザイナーに任せることで、読者の興味を惹く構成やデザイン、効果的な文章表現など、内製では得がたいクオリティアップが期待できるでしょう。

また外注することで自社の担当者がコア業務に集中できるのも大きな利点です。煩雑な取材・執筆・デザイン作業をプロに任せることで、社内の限られたリソースを本来の業務や戦略業務に充てることができます。

さらに、制作会社は様々な企業の社内報を手掛けた実績があるため、他社の成功事例や最新トレンドを参考にした提案を受けられる点も見逃せません。例えば、「社員が思わず読みたくなる企画」や「効果的なレイアウトの工夫」など、プロならではのアイデアを取り入れることで、自社では思いつかなかった魅力的な社内報に仕上がる可能性があります。

実際、弊社ソフィアが2024年に実施した調査では約8割の企業が自社の社内コミュニケーションに課題を感じているという結果が出ました。

質の高い社内報は社内コミュニケーション活性化の重要な手段であり、外部の力を借りてでも充実させる価値があると言えるでしょう。

社内報を外注するデメリット

一方、外注に伴う留意点(デメリット)も押さえておきましょう。まずコストがかかる点です。社内報の外注費用は後述するように決して安くはないため、予算確保が必要になります。

また、アウトソーシングするとはいえ自社の意図や情報を制作会社に伝える手間は避けられません。自社の業界知識や社内文化に精通していない外部スタッフにゼロから説明する必要があるため、初期のコミュニケーション工数は発生します。ここを疎かにすると期待はずれの成果物になるリスクがあります(この点の具体的な対策は後述の「失敗しないためのポイント」で詳しく解説します)。

そのほか、社内の機密情報を取り扱う場合の情報漏えいリスクも考慮が必要ですが、通常は機密保持契約(NDA)を結ぶことでリスクヘッジ可能です。

総じて、外注のメリット・デメリットを比較検討し、自社の状況に合った判断をすることが大切です。十分な予算があり質向上を図りたい場合は外注のメリットが大きい一方、社内に専門スキルと時間が十分ある場合は内製で対応する選択肢もあります。

社内報を外注すると費用はいくらか?

社内報の外注費用は「依頼範囲」「ページ数」「印刷の有無」などによって大きく変わります。数十万円で収まるケースから100万円を超えるケースまで幅があります。ここでは、一般的な費用相場と、見積もり取得時に押さえておきたいポイントを整理していきましょう。

社内報外注の費用相場はどれくらいか

社内報制作を外部委託する場合、費用相場は内容や範囲によって大きく変動します。一般的には数十万円から100万円超と幅広く、依頼内容次第で大きな差があります。

例えば、デザインや編集のみを外注する場合(記事原稿や写真は自社準備)なら数十万円程度で収まるケースもありますが、企画立案から取材・ライティング、デザイン、印刷・発送まですべてを一括で依頼すると100万円以上の予算を見込む必要があるでしょう。

実際、ある比較調査では「製本を伴わない社内報(デザイン・編集中心)の制作費は15万〜30万円、企画や取材、印刷まで含めると100万円を超える場合もある」とされています。

また、社内報のページ数や仕様によっても費用は異なります。エディトリアルデザイン(編集デザイン)費用は1ページあたり約10万円が目安とも言われ、ページ数が多くなるほどデザイン費用は増加します。

加えて、紙媒体の場合は部数に応じた印刷費や製本・郵送費も発生します。社員数が多く数千部単位で印刷する企業では印刷費用が全体コストの大きな割合を占める一方、PDF配信など紙を刷らない形式であれば印刷コストを大幅に抑えることも可能です。

見積もり取得時に押さえるべきポイント

このように幅があるため、「実際いくらかかるのか?」を正確に把握するには見積もりを複数社から取ることが重要です。依頼したい内容(例えば「年4回発行、各16ページ、取材・執筆あり」等)をできるだけ具体的に伝え、内訳を明確に示してもらいましょう。

各社の見積もりを比較することで、適正なおおよその費用感が掴めます。また、費用対効果も考慮したいポイントです。

安さだけで外注先を選ぶのではなく、「社内報を通じて何を実現したいか」を明確にしたうえで、その目的に見合った提案をしてくれるパートナーを選ぶことが結果的に満足度の高い社内報につながるでしょう。

費用の話し合いでは、初期費用や修正対応費用が明確か、不必要な工程が含まれていないかもチェックし、納得感のある契約を結ぶことが大切です。

社内報の外注先を選ぶ際のポイントは?

社内報制作の成果は「どの制作会社を選ぶか」で大きく変わります。ここでは、外注先選びで失敗しないためのポイントを、重要な要素ごとに整理して紹介していきましょう。

対応業務範囲を確認する

制作会社ごとに対応範囲は大きく異なります。企画立案から執筆・デザイン・印刷までワンストップ対応できる会社もあれば、デザイン編集のみ対応の会社もあります。

自社がどの工程を外注したいのか(記事執筆・デザイン・印刷など)を整理し、それに対応できる会社を選ぶことが重要です。

社内報制作の実績を確認する

社内報制作の経験が豊富な会社は、業界特有の事情や従業員像を理解しているため、意図を汲んだ提案が受けられます。

紙・デジタルいずれの形式も対応しているか、同業種・同規模の制作実績があるか、過去事例やサンプルを確認しましょう。

コミュニケーション・サポート体制を確認する

最も重要なのは制作会社との意思疎通です。

レスポンスの速さ・丁寧さ、ヒアリングの深さ、要望を引き出そうとする姿勢、制作中の相談しやすさなどをチェックし、信頼して任せられる担当者かどうかを見極めましょう。

見積もりの透明性を確認する

社内報制作は費用構造が複雑になりがちです。

初期費用・デザイン費・取材執筆費・印刷費などの内訳を明確に提示してくれるかを確認しましょう。

不要な項目が含まれていないか、逆に必要な工程が抜けていないかも重要です。費用は“安さ”より”効果を最大化できるか”で判断することがポイントです。

企画提案力を見る

言われたことを形にするだけでなく、「社員が読みたくなる仕掛け」を主体的に考えられる会社かどうかが重要です。

インナーブランディングの視点を持ち、ストーリー性のある構成や、社内SNS連携・動画など最新トレンドを踏まえた提案ができる会社が理想です。

社内報を外注する際に失敗しないためにはどうすればよいか?

いくら優れた外注先を選定しても、進め方を誤ると「外注したのに思ったとおりの成果物にならない…」という事態に陥りかねません。ここでは、外注制作をスムーズに成功させるために発注側が気をつけるべきポイントを紹介していきましょう。ありがちな失敗パターンを踏まえ、対策を整理しておきます。

発行目的・イメージを具体的に共有すること

最初にしっかり行いたいのは、「どんな社内報を作りたいのか」発注側のイメージを具体的に伝えることです。外注制作がうまく進まない理由の多くは、発注側と制作側のイメージ共有不足、つまり認識のズレにあります。

誰に読んでもらい、何を目的とした社内報なのか、そしてどのような内容・トーンで届けたいのかを事前にできるだけ細かく共有しましょう。例えば「若手社員に経営メッセージを浸透させたい」「親しみやすいビジュアルで読みやすくしたい」「専門的な内容なので落ち着いたトーンで伝えたい」など、ターゲットや狙い、デザインの方向性(色味・レイアウト、文章の硬軟など)までまとめて伝えることが肝心です。

もし自社が描くイメージに近い雑誌や他社の社内報の例があれば、それを参考事例として見せるのも有効でしょう。

「この写真の下に短いキャッチコピーを入れたい」「○○社の社内報のような雰囲気にしたい」といった具体的な指示や希望を、文章だけでなく視覚的な資料も使って示すことで、制作側との認識合わせが格段にスムーズになります。

多少手間に感じるかもしれませんが、このプロセスを丁寧に行うことで、仕上がりの大きなズレを防ぐことができます。企画意図やターゲット像、訴求したいポイントを共有し、発注者と制作者が常に同じイメージや意図を持って制作に取り組めるようにする工夫が必要です。認識のズレが起きないようにするためにとても重要な要素です。

必要な素材を事前に揃えて提供すること

外注先にどこまで任せるかにもよりますが、文章の原稿や写真など制作に必要な素材は早めに準備しておきましょう。素材が出揃わないまま制作を始めてしまうと、手探り状態で進行することになり、完成度の低下や納期遅延に繋がります。

例えば記事で使用する写真一つをとっても、適切な解像度のものを用意できるかで仕上がりが変わります。印刷物の場合、画像は350dpi程度の高解像度が推奨です。解像度が低い画像しかなければいくらレイアウトで工夫しても粗さが目立ち、クオリティを担保することが難しくなります。

また、テキストや写真を詰め込みすぎないこともポイントです。あれもこれもと情報を盛り込みすぎると誌面全体が窮屈で雑然とした印象になり、結局何を伝えたいのか読者に伝わらなくなりかねません。重要度の低い情報は思い切って削る勇気も必要です。

さらに提供する素材についてはフォーマットや分量を可能な範囲で統一することも心がけましょう。同じ企画ページ内で、ある社員のコメントだけ極端に長文・他の人は短文、といったアンバランスがあるとレイアウトが崩れてしまいます。

事前に「コメントは○○文字程度でお願いします」など社内で取り決めて素材収集すると、外注先でもデザインしやすくなります。

このように完成形をイメージしながら必要素材を揃えて共有することが、クオリティの高い制作物への近道です。素材の準備は、時に料理(手法)よりも大切です。

印刷物特有の注意点を理解しておくこと

Web社内報などと異なり、紙の社内報には印刷ならではの注意点や制約があります。これを知らずにいると、最後の詰めの段階で「出来上がりイメージと違う!」ということになりかねません。

代表的なポイントの一つは色味の違いです。PCモニター上で見た色合いと、実際に紙に印刷された色合いは異なる場合が多々あります。モニター同士でも環境やメーカーによって発色が異なるため、デザイン時に見ていた色と印刷物の色が微妙にズレることはよく起こります。

これを防ぐには、印刷所の色見本に基づいて配色を指定する、試し刷り(色校正)を確認する、といった対応が有効です。

またページ数の制約も印刷物ならではです。冊子形式の社内報では基本的に4の倍数ページでしかページを増減できません。「あと1ページだけ追加したい」という要望には応えられないため、ページ数や構成は初期段階でしっかり固めておく必要があります。

加えて、一度印刷工程に入ってしまうと後から内容を修正できない点にも注意が必要です(印刷し直せば修正は可能ですが、その分コストがかさみます)。Webであれば公開後でも記事の修正・差し替えが容易ですが、紙の場合は刷り上がってからの訂正は基本できないため、入稿前に入念に校正を重ねましょう。

まとめ

社内報を外注することは、社内コミュニケーションやエンゲージメント向上に大きく貢献する手段です。しかし、外注すれば必ず成功するわけではありません。重要なのは、「発注者と制作会社が同じイメージを共有できているか」、そして「制作に必要な素材や判断基準を発注側が適切に提供できるか」という点です。

外注のメリットは、プロのスキルを活用できることや、担当者の負担軽減など多岐にわたります。一方で、思い違いや認識のズレが起きれば、完成物が意図と違ったものになることもあります。これを防ぐためには、目的やターゲット、デザインの方向性を具体的に伝え、素材を整理し、制作工程への理解を深めることが欠かせません。

制作会社を選ぶ際は、実績・提案力・コミュニケーション力・費用の透明性を重視し、「二人三脚で作り上げるパートナー」として信頼できる企業を選ぶことが成功のポイントです。

社内報外注の効果を最大化するために、ぜひ本記事で紹介したポイントを踏まえ、自社に合った制作体制を整えてください。

よくある質問
  • 社内報は自社で作るべき?外注すべき?
  • 自社のリソース状況と求めるクオリティによって判断が分かれます。デザインや文章作成に長けたメンバーが社内におり、十分な時間を割けるのであれば内製(自社制作)でも対応可能でしょう。内製のメリットはコストを抑えられ、自社の意図をダイレクトに反映しやすい点です。

    しかし実際には、本業と並行して社内報を作るのは負担が大きく、結果的にクオリティや発行頻度の維持が難しくなるケースも多いのではないでしょうか。そこで多くの企業が外部のプロに外注しています。外注すれば費用はかかりますが、専門知識・スキルを持った人材が制作するためクオリティの高い社内報が期待できますし、社内の工数削減による本業への集中というメリットも得られます。

    特に社員数が多い大企業では、社内報制作を全面的または部分的に外注している例が少なくありません。「コストより質を優先したい」「担当者に余裕がない」という場合は外注を検討すると良いでしょう。一方、「費用をあまりかけられない」「社内でノウハウを蓄積したい」という場合は内製を軸に、デザインテンプレート作成だけ外注するなど部分的な活用も一つの方法です。

    要は自社の状況と目的に照らして最適な手段を選ぶことが重要です。迷ったときは本記事のメリット・デメリット整理を参考に検討してみてください。

  • 社内報を外注すると費用はどのくらいかかりますか?
  • 社内報外注の費用は依頼内容によって大きく異なります。小規模な依頼なら数十万円、フルセットで依頼すれば100万円を超えることもあります

    例えば記事原稿は自社で用意しデザインだけお願いする場合は20〜30万円程度で済むケースもありますが、企画から取材・執筆、デザイン、印刷・発送まで丸ごと依頼すれば100万円前後を見込んでおいた方が良いでしょう。ページ数や発行部数によっても費用は増減します(ページが多いほどデザイン費用が増え、印刷部数が多いほど印刷費用が増える)。また、カラーかモノクロかや紙質によっても印刷コストは変わります。

    予算に限りがある場合は「ここは内製してここだけ外注」にするなど範囲を調整することで費用を抑えることも可能です。具体的な金額を把握するには制作会社から見積もりを取りましょう。要件を伝えれば無料で見積もり相談に応じてくれる会社も多いので、遠慮なく問い合わせてみることをおすすめします。

  • 社内報を外注すると完成までどれくらいの期間がかかりますか?
  • こちらも依頼内容や工程によって異なりますが、企画段階から印刷・納品まで含めると一般的に1〜2か月程度は見ておいた方が良いでしょう。

    例えば、季刊(年4回発行)の社内報を外注する場合、発行日の2か月ほど前には制作会社と企画打ち合わせを行い、1か月前までに原稿や素材を揃えてデザイン制作、発行直前に校正・印刷という流れになることが多いです。ページ数が多かったり、社内チェックに時間がかかる場合はさらに余裕を持ったスケジュールを組む必要があります。

    月刊の社内報でも最低3〜4週間は制作期間を確保しましょう。制作会社によっては短納期対応を売りにしているところもありますが、初回号については特に試行錯誤もあるため、できるだけ時間に余裕を持って進めることをおすすめします。

    なお、デジタル社内報(Web記事やPDF配信)の場合は印刷工程がない分、校了後すぐ公開できるため比較的短期間で済みます。それでも内容の企画や原稿作成にかかる時間は同様ですので、やはり1〜2か月前から準備するに越したことはありません。

    いずれにせよ、制作会社と相談して現実的なスケジュールを立て、社内の原稿提出や確認の締め切りも逆算して周知しておくと安心です。

  • 社内報を外注する際に社内で準備しておくことはありますか?
  • 社内報を制作する目的やテーマ、ターゲット読者を社内で明確にしましょう。これが曖昧だと制作会社に要望を伝えにくく、ブレた内容になりがちです。

    次に、過去の社内報や参考にしたい他社事例があれば用意します。自社で社内報を発行したことがある場合は、そのバックナンバーを共有することで、デザインテイストや社内の好みを理解してもらいやすくなります。初めて制作する場合でも、「こんな雰囲気にしたい」という市販雑誌や他社の社内報のサンプルがあれば見せると参考になるでしょう。

    また、記事に盛り込みたい社内のトピックやネタ出しも事前に考えておくと良いでしょう。「どの部署のどんな活動を紹介したいか」「どの経営メッセージを特集したいか」など、大まかな構想があると企画打ち合わせがスピーディに進みます。

    さらに、写真素材や社内データなど提供可能な素材の収集も大切です。例えばイベント写真やロゴデータなど、使えそうな素材は整理しておきましょう。制作会社に取材執筆から依頼する場合でも、社内のキーマンへの取材日程調整や、参考資料の提供など協力が必要になります。

    最後に、社内のチェック体制の整備も忘れずに。原稿や校正物を誰が最終確認してOKを出すのか、経営層の承認がいる場合はそのフローはどうするか、といった社内承認プロセスを事前に決めておくと、制作途中での混乱を防げます。

    このように準備すべきことは多いですが、しっかり準備しておくほど外注先とのやり取りが円滑になり、出来上がる社内報の完成度も高まります。

  • 社内報を外注する際に機密情報の取り扱いは大丈夫でしょうか?
  • 信頼できる制作会社であれば機密情報の扱いにも十分配慮してくれるので、通常は問題ありません。多くの制作会社は契約時に秘密保持契約(NDA)を結ぶことに応じてくれますし、社内報制作で知り得た情報を外部に漏らすことのないよう厳守して業務を行っています。

    実際、社内報には自社の戦略や人事情報などが含まれることもありますが、制作会社側もそうした機密性の高いプロジェクトに慣れているところがほとんどです。もちろん心配であれば、提供する情報に関して必要最低限に留める、完成前に社外秘情報が含まれていないか社内チェックを徹底する、といった自衛策も取れます。

    いずれにせよ、正式に契約を交わす際に秘密保持の項目を入れておけば法的にも担保されますので、気になる場合は契約書でしっかり取り決めておきましょう。総じて、信頼関係のあるパートナーに依頼すれば機密情報の漏えいリスクは極めて低いと言えます。不安な点は事前に相談し、安心して制作を進められる体制を築いてください。

株式会社ソフィア

ディレクター・エディター

岡田 耶万葉

主に社内報や社内制作物の企画・編集を担当していますが、加えてライティング・ストーリー制作も得意です。演劇に携わった経験から、演劇の手法を使った研修・インターンシップなどのご提案もしています。