組織コンサルを依頼する前に!課題に合わせたサービス内容、依頼するメリットについて解説

さまざまな業界にさまざまな専門性を持ったコンサルティングファームが存在しますが、中でも組織コンサルはサービス内容が非常に多岐にわたっています。そのため、コンサルティングを依頼する側の企業は「何を基準に、どの会社に依頼すればよいのか」悩むことも多いでしょう。

組織コンサルの特徴や、コンサルを活用するメリット・デメリットを理解し、自社に適したコンサル会社に依頼しなければ、コストだけが無駄にかかって成果につながらないというリスクもあります。
本記事では、組織コンサルが提供するサービス内容、組織コンサルに依頼するメリットなどを解説します。

組織コンサルとは

組織コンサルとは、組織にまつわる企業課題への解決策の立案や、実行を支援するコンサルティングを指します。一例として挙げられるのは、組織改革や人事採用・評価制度の構築などです。ここでは、コンサルを依頼する前に知っておきたい「組織コンサルの仕事の進め方」についての基礎的な情報をお伝えします。

組織コンサルの業務範囲

組織コンサルは、コンサルに依頼した業務を将来的に社内で担えるようにする「内製化」を見据えた支援か、あくまで外部の専門家として一時的な施策提案やプロジェクト支援を行うのか業務範囲が異なります。

広告などでは「組織コンサルを入れることで組織が変わる」としばしば謳われますが、コンサル会社によって得意・不得意はありますし、依頼する業務範囲や介入の程度、関係性によってできることと・できないこともあります。

いくらコンサル会社側が多くの成功事例やメソッド・ツールを持っていたとしても、結局のところコンサルタントは社外の人間なので、社内の人間のように権限や影響力を持つことはできません。

つまり、コンサル会社だけで組織を変えることは実質不可能であるということです。コンサルを入れることで組織が変わるかどうかは、結局のところコンサルタントが組織内にいかに介入することができるか、ひいては社内の人間がコンサルタントをどう生かすことができるかにかかってくるのです。

組織コンサルは「伴走型」であることが重要

基本的に組織コンサルは、関わる業務範囲をあらかじめ決めて契約します。
例えば財務系のコンサルであれば「経費を5億円削減する」という目的で契約ができますが、組織コンサルが行う業務は具体的な指標化が困難なものも多くあります。例えば、「従業員エンゲージメントを高める」といった指標は可視化しにくいものです。

そのため、組織コンサルは「現状の組織状態の調査」「人事評価制度の見直し」「研修の実施」など、施策ありきで契約することになります。しかし、課題解決という目的ではなく、施策(手段)ベースで契約してしまうと、おのずと組織コンサルの業務範囲が決まってしまい、それ以上の介入は見込めません。

本気で組織の課題解決を図るために組織コンサルを入れるのであれば、「伴走型」のサービスを提供しているコンサル会社を選ぶべきです。伴走型のサービスとは、解決すべき課題をベースに調査や目標設定、施策提案を行い、施策の実施や社内への浸透など、状況に応じて方向修正を行いながら、コンサルタントが組織に深く介入して担当者に伴走しながらあらゆる手段を用いて課題解決に向けた支援を行います。

そのため、外部の専門家に組織コンサルを依頼しているというより、企業運営に必要な業務を外部委託(BPO)しているイメージに近いといえます。また、会社としてのノウハウを残しておくためには、一時的な外部委託の支援ではなく、ゆくゆくは内製化することを前提に、社員のトレーニングやマニュアル化なども含めた支援を受けたほうがベターです。

組織コンサルを利用するメリット・デメリット

組織コンサルを利用する大きなメリットとして

  • 社外の専門家の知見が得られること
  • 足りない自社内のリソースを補えること

の2点があります。

組織内で新たな取り組みを進める上で、社内にノウハウを持った人材がいない場合や、そもそも自社内のリソースが足りておらず、プロジェクトが大きく遅延している場合などに、コンサルタントを利用するメリットが大きくなります。

コンサルタントは他社の先行事例などを参考に、その組織の課題解決のための最善の提案を行います。組織にまつわる課題解決に長けた外部リソースを使うことによって、目的を確実に解決できるようになります。

もし組織コンサルを自社に投入しても上記のようなメリットを享受できないようであれば、その組織コンサルは潔く見切りをつけるべきかもしれません。

また、コンサルタントが社内ではなく社外の人間であることは、メリットとデメリットの両面があります。

メリットとしては、社内のそれまでの経緯や既存の人間関係に左右されずに「〜すべき」「〜であるべき」という提言ができるという点が挙げられます。
一方、これまでの文脈への理解不足や社内情報の不足、社内のコネクションがないために根回しや情報共有の不足が生ずるなどのデメリットもあります。

組織コンサルを利用する上で注意なければならないのは、コンサルと企業が「依存関係」に陥らないようにすることです。組織は変化し続けているため、組織が存在する限り、大なり小なり組織の問題は発生し続け、「組織全体の問題解決」にゴールはありません。担当者にとっては、いつでも相談できるコンサルタントが身近にいるのは安心ですし、コンサルタントとしても契約が続けば売り上げが確保できます。

一方で、コンサル導入の成果を明確にしないまま依存関係のもとにずるずると契約が続くのは、双方にとって不幸なことでもあります。コンサルを依頼する企業にとっては投資対効果がはっきりせず、企業力の向上に結び付かないままにコストだけが膨らみ続け、コンサル会社側にも実績やノウハウが溜まらない、といった悪い状況を生み出しかねません。

成果が指標化しやすい目標やゴールをしっかりと設定した上で、取り組みを開始しましょう。

【課題別】組織コンサルによるサービスの例をご紹介

前述のとおり、組織コンサルは「組織の課題解決」という目的を達成するために活用すべきものであり、施策(手段)ありきで選ぶべきではありません。市場や社会の将来が見通せる状況であれば目的を達成するための方法もある程度決まってきますが、昨今は「VUCA」と呼ばれる不確実な時代で、目的を達成する方法もつねに不明瞭な状況です。そのため、組織コンサルは逐一クライアントの状況を見ながら伴走し、その中最も効果が高いと思われる施策を提案する必要があるのです。

クライアント側も、組織コンサルを半分社内の人間として扱うことで彼らの力を有効活用できます。少し高額で専門性が高いBPOだという認識で採用するとよいでしょう。

ここでは、代表的な組織の課題と、その解決策としてコンサル会社が提供するサービスの一例をご紹介します。

(課題)従業員の満足度を高めたい

従業員の満足度を高めることが課題であれば、下記のようなサービスを活用するとよいでしょう。

  • コミュニケーション調査
    従業員満足度は、組織内でのコミュニケーションが健全かどうかに比例します。その健全さの度合いを測定するために、社内で定期的にコミュニケーション調査を実施することが有効です。コミュニケーション調査は簡単なように思えますが、綿密に設計・実施しなければ従業員から本音を引き出せないため、専門家である組織コンサルの力を活用すると効果的でしょう。
  • 社員満足度調査
    社員の満足度を高めるためには、今どのくらい自社に満足しているかという現状把握が欠かせません。そのために社員満足度調査を行います。組織コンサルでは、調査を新規に行うだけでなく、すでにあるデータの再分析も可能です。
  • 社員インタビュー調査
    調査にもいくつもの手法がありますが、その中に含まれるものがインタビュー調査です。インタビュー調査は社内の人間が実施すると本音を引き出しにくいため、あえて社外の人間が実施するほうがより正確な効果を出しやすくなります。

(課題)自社内のブランディングを強化したい

自社のブランディングを強化する目的においても組織コンサルは有用です。

  • 社員ペルソナ分析
    社員のペルソナ分析は人材育成や組織開発、組織ブランディングにおいて効果的な施策です。自社で社員ペルソナ分析の知見を有する企業はほとんど存在しないのではないでしょうか。こうした専門領域においては、組織コンサルの力を借りたほうが施策がスムーズに進みます。
  • 経営方針・ビジョンの浸透シナリオ構築
    経営方針やビジョンはたとえ策定されていても自社内に浸透できていなければ効果を発揮しません。この「浸透」のためのシナリオを構築できるのも組織コンサルの強みです。経営方針やビジョンを従業員の行動や価値観レベルにまで落とし込めていないと感じたら、組織コンサルを活用すべきでしょう。

組織コンサルの活用事例

最後に、組織コンサルであるソフィアが支援を行った事例について紹介します。組織コンサルを活用する際の参考にしてみてください。

なお、コンサルを選ぶ際は伴走型で施策の推進などの実務にも関わり、その中で手法や施策を柔軟に変えてくれる会社を選ぶとよいでしょう。

組織風土改革施策の事例

ある中堅企業では、収益基盤となっていた自社商品の販売が途絶え、業界でも統廃合が進みつつあり、自社独自の戦略を打ち出し、生き残りを図ることが求められている状況でした。また、マネージャーと現場社員が一体となって事業変革を進めていくために、マネジメント間の一体化やマネージャーと一般社員の信頼関係強化が課題となっていました。
そこでソフィアでは、マネジメント層と現場社員の対話を促すとともに、現場社員からマネジメント層の信頼を損なう一つの要因となっていた意思疎通の悪さを改善するため、マネジメント層の組織開発を実践しました。

さらに、社員のエンゲージメントや関連の度合いを高めるため、事業変革に向けた価値観やテーマを検討し、実際に改革を進めていくプロジェクトを立ち上げ、推進し、行動指針や理念ビジョンの見直しも行いました。

参考記事:
組織風土を強みに転換し、生き残りをかけた事業再編に挑む

インナーブランディング施策の事例

あるグローバル部品メーカー企業では、国内外の競合メーカーが台頭してきたことにより、事業環境が厳しさを増す一方、自社ブランドの強みを社員が十分に理解していない状況でした。そのため、全社のブランド力や営業力、バリューチェーンの強化のために、インターナルブランディングの推進が課題となっていました。

そこでソフィアは、コミュニケーションを阻害する要因を明らかにし、改善施策につなげるためのオリジナル調査を実施しました。アンケート結果の社員属性別分析、ハイパフォーマー分析、自由記述回答のテキストマイニングを行い、その結果をもとにしてインターナルブランディング推進のための具体的施策リストを提案しました。

参考記事:
インナーブランディングの現状調査とロードマップの可視化

まとめ

組織コンサルを活用する際は、最初から施策(手段)ありきではなく目的に応じて導入すること、伴走型であること、最終的に内製化までを念頭に置くことが重要です。

もし組織コンサルの選び方に迷われている場合や、そもそも組織コンサルを活用すべきかどうか検討中の場合など、組織コンサルに関するお悩みはぜひソフィアへお気軽にご相談ください。貴社にとって最適なソリューションを伴走しながらご提供いたします。

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