教師が想いを語り合える場から、未来の学校が生まれる

#サステナブル#SDGs#イノベーション#ラーニングデザイン#研修・ワークショップ#組織開発

18.Jun.2020

佐々木祥太

この記事を書いたのは…
コンサルタント 佐々木 祥太
新卒入社2年目。大学時代に学んだコミュニティデザインのスキルを活かし、ワークショップの企画・運営や従業員調査の設計・分析の支援を推進する。

私は学生時代、SCH(Super Community High school)シンポジウムに運営メンバーとして関わったことをきっかけに、高校の先生方が抱えている課題を知りました。当時の私はその課題を受け止めるのみでしたが、ソフィア入社後は、企業のインナーブランディングをサポートしているソフィアがもつノウハウで、それを解決できるのではないかと考えるようになりました。

「ヒト・モノ・カネが足りない」という行き詰まり感

SCHシンポジウムとは、東北芸術工科大学コミュニティデザイン学科の有志による学生団体が主催しているもので、高校・行政・民間などがネットワークを形成し、地域と高校生の未来を切り開くアイデアを、参加者と一緒に考える場となっています。

「地方創生なくして日本の未来はない」と言われる中で必要とされているのは、地域との接点をもった教育機会をつくり、地域のことを“自分事”として考える子どもたちを育てていくことです。そして、地域に関心と愛着をもってもらい、進学や就職で都会へ行ってそのまま戻ってこない若者を増やさないようにすることが重要となります。

また、2018年に公示された新しい高等学校学習指導要領によって、地域を支える人材の育成に向けた教育改革が進められ、高校は、行政の職員やNPOの職員などと連携しながら、高校生が社会とつながって学び成長する機会を、地域の中につくることを求められています。

とはいえ、先生方が、地域に高校生の学びの場をつくりたいという熱い想いをもっていても、
「ヒト・モノ・カネが足りない。それらをどうやって確保したらいいのか…」
と、なかなか前に進めない現状にあることがわかりました。

確かに、教育行政や学校にはただでさえ財源が足りず、先生たちの長時間労働の問題も依然として解決できていない、厳しい現状があります。それに加えて、新学習指導要領によるカリキュラム編成が求められるとなれば、どうしていいのかわからない気持ちも大変よくわかります。頼みの綱であるコーディネーター(さまざまなステークホルダーと関係を構築し、教育プログラムをデザインする人)も人材不足です。

想いをもった仲間で語らうことができれば、前に進める

しかし考えてみると、「ヒト・モノ・カネが足りない」という状況から協力者や資金を集め、想いを実現させた事例はたくさんあります。たとえばクラウドファンディングから誕生したモノやコト。それらは、一人、または数人の想いから始まり、その熱量が多くの人の心を動かし、賛同してくれる人を巻き込むことで達成されています。

そこで、行き詰まりを感じている先生方に私が伝えたいのは、
「まずは想いをもった仲間で集まり、語り合ってみませんか?」
ということです。一人で、先生方だけで悩みを抱え込まず、まわりや協力できそうな人に頼ってみることが大切なのではないでしょうか。

日本の未来をつくる子どもたちを育てるために何を実現したいのかという想いをカタチにして、明確なビジョンを示すことができれば、「ヒト・モノ・カネ」は後からついてくると考えます。クラウドファンディングで資金調達をする、企業のCSR活動の一環となるプロジェクトとして進めるなど、方法はいろいろあります。

ソフィアに入社してから、埼玉県立総合教育センターの方や埼玉県内の高校関係者とお話ししたり、現場でワークショップをしたりして感じたのは、先生方一人ひとりはさまざまな想いをお持ちでありながら、その想いを共有する場がないということです。

最初から明確なビジョンを語れる方は、ほとんどいません。個人のなかにあるモヤモヤや、うまく言語化できないことを語り合う場をつくり、複数人で共有・共感することによって、次第にビジョンが明確になり、それを達成するための課題が見えてきます。組織的知識創造理論の一般原理「SECIモデル」を提唱した野中郁次郎氏は、その著書で「新しい知の創造の起点は、共同化における共感にある。つまり、互いに共感しないと、知は生まれないということです。」(※)と語っています。

「学校現場は忙しくて、そんな場をつくる時間がない」というお声があることも承知していますが、リアルな場に集まらずとも、SNSやチャット、オンライン会議システム等の各種コミュニケーションツールを活用し、場所や時間にとらわれない気軽なコミュニケーションによって、想いを膨らませていくこともできます。また、こうしたツールを活用すれば、同じ学校内にとどまらず、日本中どこにいても想いを共にすることができます。

企業内ではよくこうしたご支援をしていますが、学校や先生方に対しても、こうした想いを語る場、仲間集めの場をつくるサポートを継続して実施していきたいと考えています。教育の現場で実現したいことがある教師の方、それをサポートしたいと考えている自治体や企業の方は、まずはお気軽にソフィアにご連絡・ご相談ください。

(※)引用文献:野中郁次郎、勝見明 著『共感経営 「物語り戦略」で輝く現場 』日本経済新聞出版

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