社内コミュニケーションツール15選!課題解決と選定のポイントを解説
最終更新日:2026.02.03
目次
業績を上げている企業の多くは、社内コミュニケーションが活発で風通しのよい職場です。しかし、ハイブリッドワークの定着や組織の多層化により、「部門間の連携がうまくいかない」「情報のサイロ化が進んでいる」といった課題を抱える企業は少なくありません。
特に従業員数1,000名を超える大企業においては、従来のメールや電話だけでは解決できない構造的なコミュニケーション不全が起きています。
この記事では、弊社ソフィアの最新調査データを交えながら、組織の課題を解決し、社内コミュニケーションを円滑にするためのツールの紹介と導入メリット、効果的な活用方法や選定のポイントを解説します。
多くの企業がコミュニケーションにおける課題を感じている
社内コミュニケーションの実態について、毎年調査を実施しているHR総研の2022年度のアンケート調査結果によると、7割以上が「自社の社内コミュニケーションに課題あり」としています。
このことから、大半の企業がコミュニケーションの課題を恒常的に抱えていることがわかります。
一方、コミュニケーションをとりやすいのは「対面」と回答した企業が圧倒的に多く、7割にも及んでいます。逆にいえば、リモートワークが進む中、多くの企業が非対面でのコミュニケーションに難しさを感じていると言ってよいでしょう。
さらにHR総研の2024年調査でも、企業規模1,001名以上の大企業では約70%が自社のコミュニケーションに課題があると回答しており、中堅・中小企業でも6割以上が課題を認識しています。 9割近く の企業が「コミュニケーション不足は業務の障害になる」と感じていることから、円滑な情報共有や意思疎通の重要性が改めて浮き彫りになっています。
また、企業規模別に見ると、従業員数1,001名以上の大企業では「対面コミュニケーションの減少」が最も多く42%、次いで「管理職のコミュニケーション力」が41%となっています。業務環境の変化により、従来以上に社内コミュニケーションの活性化策が求められていると言えるでしょう。
社内コミュニケーションツールとは
社内コミュニケーションツールとは、社員同士で行うコミュニケーションの活性化や、情報共有、業務効率化などを促すツールです。
例えばテキストチャットやビデオ会議システム、社内SNS、グループウェア(デジタルワークプレイス)などです。プライベートな場面ではLINEやMessenger(Facebook)、TwitterやFacebook、YouTubeやTikTokなどが人気ですが、これらのビジネス版が社内コミュニケーションツールと呼ばれます(社外とやりとりできるツールもあります)。
さらに、社内に掲示されるホワイトボードの予定表や回覧板などのアナログなツールも、社内コミュニケーションツールの一部にあたります。
この記事では社内SNSやチャット、Web会議、ナレッジ共有などデジタルツールに限定してご紹介しています。
主なコミュニケーションツールの種類:
ビジネスチャットツール: テキストメッセージでリアルタイムにやり取りするツール。メールより手軽で日常的な連絡に適しています。
ビデオ会議ツール: 音声や映像を使ってオンラインで会議を行うツール。遠隔地でも対面に近い感覚で打ち合わせ可能です。
プロジェクト管理・コラボレーションツール: タスク管理や情報の共有・一元管理を行い、チームでの仕事を”見える化”するためのツール。
グループウェア: 社内ポータルやスケジュール管理、掲示板など社内業務全般を一元化できるツール。
ナレッジ共有ツール: 社内のマニュアルやナレッジを蓄積し、必要な情報を誰もが検索・閲覧できるようにするツール。
オンラインストレージ: ファイルの保存・共有をクラウド上で行うツール。最新版ファイルへの同時アクセスや共同編集が可能になります。
社内コミュニケーションツールが普及 した背景
スタート当初はドキュメント管理機能としての役割を主に担っており、社員が使いたい資料にアクセスするための窓口として利用されていました。これは会社から社員への一方的な情報提供であり、通達や回覧を電子化したようなものでした。当時の社内コミュニケーションツールは電話やEメールが主に使われており、デジタル化の波はここから訪れます。
2000年代に入ってから、Facebookやmixiなどの投稿機能を持つソーシャルメディアの広がりとともに「自らが発信でき、それに対して反応をもらう」双方向あるいは1対他のコミュニケーションスタイルが主流となっていきました。Facebookとmixiはほぼ同時期にサービスを開始しましたが、日本ではFacebookよりもmixiの方が流行っており、徐々にTwitterやFacebookへ移行することとなります。なお、世界初の社内SNSは2004年にビートコミュニケーションが「Beat Communication」というパッケージをリリースしており、mixiの流行に合わせてmixiに似たUIを採用するに至っています。
コミュニケーションのこうした変容に伴い、ビジネスシーンにおいても掲示板やコメント機能やソーシャル機能を持つ社内SNSなどの社内コミュニケーションツールを採用する企業が増加しており、この潮流は現在も続いています。
さらに近年では在宅勤務をはじめとしたテレワークなどの多様な働き方に合わせて、場所を選ばず利用できる「デジタルワークプレイス」としての機能を持つ社内コミュニケーションツールが主流となってきています。
デジタルワークプレイスとは、社内ネットワークの一箇所に業務アプリケーションや社内コミュニケーションツールが集約し、そこにアクセスすればすべての業務や社内コミュニケーションを行えるというツールやサービスの総称です。
社内イントラや社内ポータルは、もともとは情報の倉庫、情報の置き場としての役割 を担っていましたが、 今では社内コミュニケーションの場、ワークプレイスとして進化 しました。世の中の変容に合わせて、社内でのコミュニケーションが変化してきたことがわかります。
社内コミュニケーションツールによりデジタルワークプレイスの時代へ
デジタルワークプレイスとは、いつどこにいてもインターネットに接続さえすれば作業や仕事上のやりとりができる、新たな働き方を支援するビジネス戦略です。業務に必要なアプリケーションや情報、コミュニケーションツールをクラウドベースのデジタル空間上に集約し、PCやスマートフォンをはじめさまざまなデバイスでアクセス可能となります。
個人のデバイスにデータやアプリケーションを置かず、これらの資源をサーバーにより一括して管理することができます。デジタルワークプレイスの普及によってビジネスにさまざまなメリットがもたらされます。
デジタルワークプレイスという考え方自体は時代に応じた新たな働き方において生産性や業務効率を高める手段のひとつとして、以前から存在していました。これまでできなかった構想がデジタル技術の進化と高速インターネット回線、社内コミュニケーションツールの普及により、近年になってようやく実用化されました。
データで見る大企業のコミュニケーション不全の実態
社内コミュニケーションの実態について、毎年調査を実施しているHR総研の2022年度のアンケート調査結果によると、7割以上が「自社の社内コミュニケーションに課題あり」としています。
この数字は、日本企業の多くが組織内の意思疎通において慢性的な問題を抱えていることを示唆しています。換言すれば、大半の企業がコミュニケーションの課題を恒常的に抱えているということです。
さらに、最新の動向を把握するため、弊社ソフィアでは2024年8月から9月にかけて、従業員数1,000名以上の大企業に勤める従業員496名を対象に「インターナルコミュニケーション実態調査2024」を実施しました。この調査結果は、大企業特有の深刻な「分断」の実態を浮き彫りにしています。
弊社ソフィアの調査では、回答者の79%が「社内コミュニケーションに問題がある」と感じており、そのうち20%は「大いに問題がある」と回答しています。
約8割もの従業員が問題意識を持っているという事実は、経営層が認識している以上に現場でのコミュニケーション不全が進行している可能性を示しています。
特筆すべきは、課題を感じる「場所」の特定です。弊社ソフィアの調査では、コミュニケーション課題を感じる相手として「部門間」が58%で最多となり、次いで「部門内の上司と部下」が51%、「経営陣と社員」が42%という結果が出ました。
このデータは、大企業において「横の連携(部門間)」と「縦の連携(階層間)」の双方で目詰まりが起きていることを示しています。特に「部門間の壁」が最も高い数値を示している点は重要です。
組織が大きくなればなるほど、各部門は専門化し、業務が細分化されます。その結果、隣の部署が何をしているのかが見えなくなり、情報のサイロ化が加速します。これが、全社的なシナジー創出やイノベーションの阻害要因となっているのです。
対面と非対面のギャップが生む新たな課題
一方、コミュニケーションをとりやすいのは「対面」と回答した企業が圧倒的に多く、7割にも及んでいます。逆に言えば、リモートワークが進む中、多くの企業が非対面でのコミュニケーションに難しさを感じていると言えるでしょう。
テレワークやハイブリッドワークが定着した現在でも、多くの従業員は「対面のほうが話しやすい」「空気感を共有しやすい」と感じています。しかし、物理的に全員が集まることが難しい環境下では、非対面コミュニケーションの質をいかに高めるかが企業の生命線となります。
さらにHR総研の2024年調査でも、企業規模1,001名以上の大企業では約70%が自社のコミュニケーションに課題があると回答しており、中堅・中小企業でも6割以上が課題を認識しています。9割近くの企業が「コミュニケーション不足は業務の障害になる」と感じていることから、円滑な情報共有や意思疎通の重要性が改めて浮き彫りになっています。
また、企業規模別に見ると、従業員数1,001名以上の大企業では「対面コミュニケーションの減少」が最も多く42%、次いで「管理職のコミュニケーション力」が41%となっています。業務環境の変化により、従来以上に社内コミュニケーションの活性化策が求められていると言えるでしょう。
これらを踏まえると、単にツールを導入するだけでなく、「対面で得られていた安心感や信頼関係を、いかにデジタル上で再現・代替するか」という視点での設計が不可欠です。
【企業規模別コミュニケーション課題の認識率】
大企業(1,001名以上):
約79% 主な課題要因:部門間の壁(サイロ化)、対面減少による温度感の欠如、管理職のデジタルマネジメントスキル不足
中堅企業(301〜1,000名):
約70% 主な課題要因:情報共有のスピード遅延、部門間連携の不備
中小企業(300名以下):
約60% 主な課題要因:人材不足による業務過多、トップダウンによる一方通行
社内コミュニケーションを円滑にするツールの役割とは
ここまで、多くの企業がコミュニケーションに課題を抱えている実態を見てきました。では、こうした組織課題を解決するために、どのようなアプローチが有効なのでしょうか。
デジタルツールの活用はもはや選択肢ではなく必須の戦略となっています。アナログな手法だけでは、物理的に離れた拠点や数千人の従業員を繋ぐことは不可能です。
社内でのコミュニケーション不足を解消するために、多くの企業が導入しているのが社内コミュニケーションツールです。これらのツールを活用することで、離れた場所にいる社員同士でも円滑に情報共有や意思疎通が行えるようになります。チャットやオンライン会議など非対面でも対面に近いコミュニケーション環境を作り出し、業務のスピードアップやコラボレーション促進に役立ちます。
組織の「サイロ化」を打破するハブとしての機能
特に、弊社ソフィアの調査で明らかになった「部門間の壁(58%)」という課題に対して、デジタルツールは強力な解決策となります。従来のメールや電話は「1対1」または「特定のグループ内」でのクローズドな通信が主であり、情報は当事者間のみに留まりがちでした。
対照的に、オープンな社内SNSやポータルサイト、パブリックチャンネルを持つビジネスチャットは、情報の透明性を高め、部署を越えた「横の繋がり」を創出するインフラとして機能します。
具体的には、営業部門が顧客から得たフィードバックを全社公開のチャンネルに投稿することで、開発部門が即座にそれを製品改良に活かすといった「創発的コラボレーション」が可能になります。ツールは単なる連絡手段ではなく、組織の壁を越えて知恵を結集させるための「場」を提供するのです。
社内コミュニケーションツールとはどのようなものか
定義と範囲
社内コミュニケーションツールとは、社員同士で行うコミュニケーションの活性化や、情報共有、業務効率化などを促すツールです。
例えばテキストチャットやビデオ会議システム、社内SNS、グループウェア(デジタルワークプレイス)などが該当します。プライベートな場面ではLINEやMessenger(Facebook)、TwitterやFacebook、YouTubeやTikTokなどが人気ですが、これらのビジネス版が社内コミュニケーションツールと呼ばれます(社外とやりとりできるツールもあります)。
さらに、社内に掲示されるホワイトボードの予定表や回覧板などのアナログなツールも、社内コミュニケーションツールの一部にあたります。本記事では社内SNSやチャット、Web会議、ナレッジ共有などデジタルツールに限定してご紹介しています。
主なコミュニケーションツールの種類
ビジネスシーンで利用される主要なツールは、目的と機能によって以下のように分類できます。それぞれの特性を理解し、自社の課題に合わせて組み合わせることが重要です。
ビジネスチャットツール テキストメッセージでリアルタイムにやり取りするツールです。メールより手軽で日常的な連絡に適しています。(例:Slack, Microsoft Teams, Chatwork)
ビデオ会議ツール 音声や映像を使ってオンラインで会議を行うツールです。遠隔地でも対面に近い感覚で打ち合わせが可能です。(例:Zoom, Google Meet)
社内SNS 社員間の相互理解やエンゲージメント向上を目的とした、よりカジュアルでオープンな投稿・交流の場です。業務連絡だけでなく、称賛や雑談を促進します。(例:TUNAG, Talknote)
プロジェクト管理・コラボレーションツール タスク管理や情報の共有・一元管理を行い、チームでの仕事を”見える化”するためのツールです。(例:Asana, Trello, Backlog)
グループウェア 社内ポータルやスケジュール管理、掲示板など社内業務全般を一元化できるツールです。日本企業特有の「回覧板」的機能を持つものも多いです。(例:Garoon, Microsoft 365)
ナレッジ共有ツール(社内Wiki) 社内のマニュアルやナレッジを蓄積し、必要な情報を誰もが検索・閲覧できるようにするツールです。(例:Notion, Confluence, NotePM)
オンラインストレージ ファイルの保存・共有をクラウド上で行うツールです。最新版ファイルへの同時アクセスや共同編集が可能になります。(例:Box, Dropbox)
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社内コミュニケーションツールが普及した背景
コミュニケーションツールの進化は、働き方の変化と密接にリンクしています。その歴史を振り返ることで、現在求められているツールの要件が見えてきます。
第1フェーズ:情報の電子化と一方通行の発信
スタート当初はドキュメント管理機能としての役割を主に担っており、社員が使いたい資料にアクセスするための窓口として利用されていました。平たく言うと、会社から社員への一方的な情報提供であり、通達や回覧を電子化したようなものでした。当時の社内コミュニケーションツールは電話やEメールが主に使われており、デジタル化の波はここから訪れます。
この段階では、効率化が主眼であり、情報の流れは「上から下へ」の一方通行でした。
第2フェーズ:双方向コミュニケーションの登場
2000年代に入ってから、Facebookやmixiなどの投稿機能を持つソーシャルメディアの広がりとともに「自らが発信でき、それに対して反応をもらう」双方向あるいは1対他のコミュニケーションスタイルが主流となっていきました。
Facebookとmixiはほぼ同時期にサービスを開始しましたが、日本ではFacebookよりもmixiの方が流行っており、徐々にTwitterやFacebookへ移行することとなります。なお、世界初の社内SNSは2004年にビートコミュニケーションが「Beat Communication」というパッケージをリリースしており、mixiの流行に合わせてmixiに似たUIを採用するに至っています。
コミュニケーションのこうした変容に伴い、ビジネスシーンにおいても掲示板やコメント機能やソーシャル機能を持つ社内SNSなどの社内コミュニケーションツールを採用する企業が増加しており、この潮流は現在も続いています。
この時期から、従業員エンゲージメントや横の連携が意識され始め、「下から上へ」「横から横へ」の情報流通が重要視されるようになりました。
第3フェーズ:デジタルワークプレイスへの進化
さらに近年では在宅勤務をはじめとしたテレワークなどの多様な働き方に合わせて、場所を選ばず利用できる「デジタルワークプレイス」としての機能を持つ社内コミュニケーションツールが主流となってきています。
デジタルワークプレイスとは、社内ネットワークの一箇所に業務アプリケーションや社内コミュニケーションツールが集約し、そこにアクセスすればすべての業務や社内コミュニケーションを行えるというツールやサービスの総称です。
社内イントラや社内ポータルは、もともとは情報の倉庫、情報の置き場としての役割を担っていましたが、今では社内コミュニケーションの場、ワークプレイスとして進化しました。世の中の変容に合わせて、社内でのコミュニケーションが変化してきたことがわかります。
社内コミュニケーションツールによりデジタルワークプレイスの時代へ
働く場所の概念を変える
デジタルワークプレイスとは、いつどこにいてもインターネットに接続さえすれば作業や仕事上のやりとりができる、新たな働き方を支援するビジネス戦略です。業務に必要なアプリケーションや情報、コミュニケーションツールをクラウドベースのデジタル空間上に集約し、PCやスマートフォンをはじめさまざまなデバイスでアクセス可能となります。
個人のデバイスにデータやアプリケーションを置かず、これらの資源をサーバーにより一括して管理することができます。デジタルワークプレイスの普及によってビジネスにさまざまなメリットがもたらされます。
デジタルワークプレイスという考え方自体は時代に応じた新たな働き方において生産性や業務効率を高める手段のひとつとして、以前から存在していました。これまでできなかった構想がデジタル技術の進化と高速インターネット回線、社内コミュニケーションツールの普及により、近年になってようやく実用化されました。
2025年の潮流:AIエージェントとの協働
さらに2025年現在、デジタルワークプレイスは「AIとの協働の場」へと進化しています。生成AIの組み込みが進み、単なるチャットボットではなく、自律的にタスクを遂行する「AIエージェント」がチームの一員として機能し始めています。
Slack AIやMicrosoft 365 Copilotなどの導入により、議事録の要約、情報の検索、定型業務の自動化がツール内で完結するようになり、人間はより創造的なコミュニケーションに集中できる環境が整いつつあります。
社内コミュニケーションツールを利用するメリットとは何か
ここまで、社内コミュニケーションツールの種類や普及の背景について見てきました。では、実際にツールを導入することで、どのような具体的なメリットが得られるのでしょうか。社内コミュニケーションツールを導入することで得られる具体的なメリットは、以下の6つに大別されます。
コミュニケーションの活性化
社内コミュニケーションツールを利用することで、離れていてもこまめに連絡を取り合うことができます。チャットツールや掲示板、SNSはすぐに返信する必要がない非同期型コミュニケーションツールであるため、社員にとっては電話よりも気軽です。
また、通常業務ではなかなか接点のない他部門の社員とも交流ができます。イラストを使ったスタンプ機能、アイコン機能を搭載しているツールもあり、カジュアルなコミュニケーションがとれることも魅力の一つです。
これまで社内コミュニケーションの型として「ホウレンソウ(報告・連絡・相談)」がしばしば言及されてきましたが、最近では「ザッソウ(雑談・相談)」という言葉が生まれるくらいに、こうしたカジュアルなコミュニケーションが重視されるようになってきました。
雑談は心理的安全性を高め、イノベーションの源泉となる「偶発的なアイデアの結合」を生み出します。
業務効率の向上
チャットツールはEメールと比べるとスピード感があります。例えばEメールでは1本メールを送るだけでも、宛先を選び、冒頭にあいさつ文を書く手間がありました。さらにそれまでのやりとりを振り返る際は、前のメールに遡ったりメール下部にずらっと並んだ引用文をスクロールして探したりする必要があり、あまり効率のよいものではありませんでした。
チャットツールは基本的に用件やそのときの内容を短くシンプルに記載することに特化しています。打ち合わせのやりとりも残すことができますので、あえて議事録を作る必要もありません。プロジェクトごとにやりとりが管理されていれば、後任者はメッセージをスクロールするだけで業務の流れと文脈をつかむことができ、わざわざ引継ぎ資料を作る手間も不要です。業務とコミュニケーションは密接に関係しているのです。
これにより、意思決定のスピードが格段に向上し、市場の変化に即座に対応できるアジリティ(俊敏性)が組織に備わります。
情報共有の効率化
社内コミュニケーションツールを活用すると、情報共有も円滑にできるようになります。クラウド上のワークスペースにドキュメントの共同編集機能が備わっていることも多く、ファイルも一元管理できます。これらのファイルを1つのURLだけで多数の社員に共有することも可能です。
これにより、ファイルの先祖返り(古いバージョンを編集してしまうミス)を防ぎ、常に最新の情報に全員がアクセスできる状態を担保できます。
属人化の防止
社内コミュニケーションが不足すると、業務を自分のやり方で進めてしまうために仕事が属人化します。報連相もおろそかになり、上司は部下の作業状況を把握することが難しくなっていきます。そしてそのまま改善の機会を失い、生産性や業務の正確性、チームビルディングに支障をきたします。この属人化を防止する役割を果たすのも、社内コミュニケーションツールが持つメリットのひとつです。
オープンなチャンネルやナレッジベースでのやり取りは、個人の頭の中にある知識を組織の資産(形式知)へと変換します。誰かが休んでも業務が止まらない体制づくりが可能になります。
エンゲージメントの可視化と向上
社内コミュニケーションツールを活用することで、会社と社員、部門と部門、上司と部下、社員と社員などの関係を深めることができ、エンゲージメントの向上につながります。
しかしエンゲージメントは、ツールの特性や機能を活用してコミュニケーションをとらない限り向上しません。ツール内で称賛を送り合う機能(ピアボーナスやサンクスカード)を活用することで、ポジティブなフィードバックが可視化され、承認欲求が満たされます。
そうしたコミュニケーションツールに蓄積されるデータはコミュニケーション組織内の大きな傾向や問題を捉えることに活かすことができます。また、オンラインでのコミュニケーションが増える中で、チーム内のマネジメントの難易度があがりました。社員一人ひとりのモチベーションや調子、仕事の忙しさなどもリーダーから見えにくく、適切なフォローや手助けが行き届かなくなっています。
社内コミュニケーションツールを用いれば、チャットやメールなどのコミュニケーションの量、連絡相手の多様さ(孤立していないか・話し相手が固定化していないか)、作成したファイルの数など、社員が抱える不調や問題に目が届くようになります。ただし、「従業員の一挙一動を監視する」といったものにならないよう注意が必要です。
さらに、社内コミュニケーションに課題がない企業ほど従業員エンゲージメントが高いことも調査で示されています。コミュニケーションが円滑な組織では社員の意欲や会社への愛着心が顕著に高まり、生産性や定着率の向上にもつながると言えるでしょう。
コラボレーションの推進
社内コミュニケーションツールの導入により、リアルの場では関わりのない社員同士をつなげることも可能となります。社員同士がツール内で情報交換や協働して業務を行うといった、デジタルコラボレーションが起こりやすい環境を整備することで、これまでにない新しい価値が生まれる可能性があります。
例えば社内ポータルサイトがあれば、部署をまたいだコミュニケーションはさらにスムーズになり、従業員自らプロジェクトを発足したり意見交換をしたりと、企業活動が活発化していくでしょう。
【用途別】社内コミュニケーションツールのおすすめ15選
ここからは、大企業の課題解決に役立つ主要なコミュニケーションツールを、用途別に厳選してご紹介します。弊社ソフィアの調査で明らかになった「部門間の壁」や「情報発信の課題」に対し、どのツールが有効かを比較検討してみてください。
ビジネスチャット(デジタルワークプレイス)
メリット: メールと比べて短文で迅速なやりとりに向いています。話題ごとにチャンネル(チャネル)を作成したり、関係者同士でグループを組んでコミュニケーションできるため、簡易的な打ち合わせも可能です(本格的な打ち合わせはWeb会議を活用すると良いでしょう)。スマートフォンやタブレット用のアプリも提供されている場合が多く、いつどこにいてもインターネットさえあれば閲覧・返信が可能です。
【ツール比較表】
Microsoft Teams:Microsoft 365連携が強力。Web会議も統合/有料(一部無料あり)/Office製品を利用する大企業向け
Slack:外部連携が豊富。エンジニア・IT部門に人気/有料(フリープランあり)/拡張性と柔軟性を重視する企業向け
Chatwork:シンプルで誰でも使いやすい国産ツール/有料(フリープランあり)/ITリテラシーに差がある組織向け
LINE WORKS:LINEと同じ使用感。現場部門に強い/有料(フリープランあり)/店舗・建設・物流などの現場向け
1. Microsoft Teams
Microsoft社のビジネスチャットツールです。他のMicrosoft 365製品とシームレスに連携できるため、チャット中にWordやExcelを同時編集することも可能です。プロジェクトごとにチームを作成し、その中で話題別に複数のチャネルを設定して議論できます。
大企業では既に導入されているMicrosoft 365環境をそのまま活用できるため、追加コストを抑えつつエンタープライズレベルのセキュリティを担保できる点が最大の強みです。2025年以降は「Copilot for Microsoft 365」による会議要約やドキュメント生成支援が強力な武器となり、業務効率化を加速させます。
2. Slack
アメリカ発のビジネスチャットツールで、全世界で4,200万人以上が利用しています。豊富な外部サービスとのAPI連携が可能で、GoogleカレンダーやZoom、Notionなどと連動させれば日々の業務を一つのプラットフォーム上で完結できます。チャンネル機能で話題ごとに会話を整理でき、IT企業やWeb業界を中心に多く導入されています。
2025年には「Slack AI」機能が強化され、未読チャンネルの要約やスレッドの要約、自然言語での検索が可能になり、情報過多の課題を解決するツールとして進化しています。開発者文化の強い組織や、ベストオブブリード(各分野で最適なツールを組み合わせる)戦略をとる企業に最適です。
3. Chatwork
国産のビジネスチャットツールで、2020年度時点でシェアNo.1を誇ります。操作がシンプルでPCやスマホに不慣れな方でも扱いやすく、中小企業から大企業まで業界・職種を問わず導入されています。タスク管理機能やグループチャット機能、ファイル共有やビデオ会議機能も備え、これひとつで社内コミュニケーションの大半をカバーできるのも特徴です。
複雑な機能を削ぎ落とした設計のため、ITツールへの抵抗感が強い層を含む全社導入において、教育コストを低く抑えられる利点があります。
4. LINE WORKS
個人向けチャットアプリLINEのビジネス版です。普段使い慣れたインターフェースで導入ハードルが低く、スタンプなども使えるため社内の気軽な連絡手段として人気です。セキュリティや管理機能も企業向けに強化されており、幅広い業種で採用されています。
PCを持たない現場社員(ノンデスクワーカー)が多い製造業、建設業、小売業において、個人のLINEアカウントを使わせずに安全な全社的情報伝達網を構築するのに最適です。
イントラネット/ポータル/社内報・CMSサイト
メリット: 社員が最初に目にする社内ポータルを充実させることで、会社から発信したい情報を確実に届けることができます。掲示板機能で意見交換・情報共有を行えば部署を超えた交流が生まれ、社員同士の関係性を深める効果も期待できます。
とくに社内報や掲示板では仕事以外のプライベートな話題を取り上げることで共通点や接点を見つけるきっかけとなり、コミュニケーションを促進します(実際に部活動紹介の掲示板を設けている企業もあります)。
5. サイボウズ ガルーン (Garoon)
国産の代表的なグループウェアです。社内ポータルやスケジュール共有、ワークフロー(稟議書など承認フロー)、掲示板など主要機能を一通り備えつつ、直感的に操作できるUIが評価されています。クラウド版とオンプレミス版があり、自社に合わせて選択可能です。初期費用がかからず手軽に導入できる点も魅力です。
日本の組織特有の階層構造や管理機能に対応しており、数千名〜数万名規模の大企業での運用管理機能が充実しています。縦割りの組織構造の中でも、横断的なプロジェクト管理や情報共有をスムーズに行うための機能が備わっています。
6. HCL Notes (旧IBM Notes)
グループウェアの先駆け的存在です。スケジュール共有やファイル管理、ワークフロー、掲示板、チャット、在席確認など企業内コミュニケーションに必要な機能を網羅しています。自社サーバーに構築するオンプレミス型のため、自社に合わせた細かなカスタマイズが可能で、大企業を中心に根強く利用されています。
独自のアプリケーション開発基盤としても機能し、長年蓄積された社内データベース資産を活用し続ける大企業にとって、リプレース困難なほどの多機能性と堅牢性を持っています。
7. SharePoint Online
Microsoft社が提供するクラウド型の社内サイト/情報共有サービスです。ファイル共有のOneDriveと連携しつつ、チームやプロジェクト単位でサイト(ページ)を作成して情報発信できます。ドキュメントのバージョン管理や同時編集、強力な検索機能を備え、膨大な社内資料から必要な情報を素早く見つけ出すことができます。
AI「Copilot」との連携により、ポータル内の情報から回答を生成するなど、ナレッジ活用の中心地として機能します。全社ポータルとしての役割だけでなく、部門ごとのナレッジベース構築にも適しています。
8. Google Workspace (Google Sites)
Googleが提供するビジネス向け統合クラウドサービスで、Gmailやカレンダー、オンラインストレージ(Googleドライブ)、Chat、ビデオ会議(Google Meet)、サイト作成(Google Sites)などあらゆる機能がセットになっています。プログラミング知識不要のサイト作成ツールも含まれ、プロジェクトやイベントごとにチームサイトを簡単に立ち上げて情報共有が可能です。
Googleアカウント一つで多様な社内コミュニケーションを実現できるのが強みです。リアルタイム共同編集の強みを活かし、ドキュメントを中心にコミュニケーションが生まれる文化を醸成します。
Web会議ツール
メリット: 離れていても顔を見ながら会話できるため、テレワーク下でも対面に近いコミュニケーション環境を提供します。以前は専用の高価な機器が必要でしたが、現在はPC内蔵や安価なマイク・カメラで十分対応でき、スマートフォンでも手軽に参加できます。ネット回線さえ安定していれば音声や映像が途切れるストレスも少なく、円滑に会議が行えます。
9. Zoom
2020年の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行に伴い、一気にシェアNo.1となったWeb会議ツールです。シンプルで高品質な映像通信が特長で、大人数の会議やウェビナーにも対応可能です。自宅を映したくない場合のバーチャル背景機能が人気を博し、リモートワークの代名詞的存在になりました。一時期セキュリティ上の問題が指摘されましたが現在は改善され、企業での利用も再び増えています。
2025年には「AI Companion」機能により、会議の要約や議事録作成の自動化、リアルタイム翻訳機能が強化され、グローバル企業での利用価値が高まっています。
10. Google Meet
Google Workspaceに含まれるビデオ会議ツールです。ブラウザだけで利用でき追加ソフトのインストールが不要な手軽さが魅力です。参加用URLを共有するだけで社内外問わずスムーズに会議を開始でき、Googleカレンダー予定と連動したリマインドや会議記録のGoogleドライブ保存など、他のGoogleサービスとの強力な連携が可能です。社内外の拠点をつないだ定例会議からオンライン研修まで幅広く使われています。
プロジェクト管理・コラボレーションツール
メリット: チームのタスクや進捗を”見える化”し、担当者間で効率よく情報共有・協働できるようにするツールです。プロジェクトベースのコミュニケーションを支え、部署や職種を超えたコラボレーションを円滑にします。タスクのステータス管理や期限のリマインド、自動通知などにより、抜け漏れ防止や生産性向上に寄与します。
11. Trello
アジャイルなタスク管理に適したカンバン方式のコラボレーションツールです。付箋感覚でタスク(カード)をボード上に並べ、ドラッグ&ドロップで進捗を更新できます。誰が何を担当し、今どの段階にあるかが一目で分かるため、プロジェクトの状況共有が容易です。シンプルな操作性からエンジニア以外の部門でも広く使われています。
12. Asana
プロジェクトとタスクを体系的に管理できるコラボレーションツールです。リスト表示やボード表示、ガントチャートのタイムライン表示など多彩な方法でプロジェクト計画を可視化できます。タスクごとにコメントやファイル添付ができ、メンバー間のコミュニケーションをタスク単位で記録できます。プロジェクトの期日や責任者を明確にし、大規模チームの業務管理にも耐えうるスケーラビリティを持っています。
「仕事のための仕事」を減らすことをコンセプトにしており、定型業務の自動化や目標管理(OKR)機能も備え、経営戦略と個人のタスクを紐付けることが可能です。
13. Notion
ドキュメント作成とプロジェクト管理が一体化したオールインワンのコラボレーションツールです。議事録やマニュアル作成からタスク管理、データベース構築まで自由度高く利用でき、スタートアップから大企業まで注目されています。社内Wikiとしてナレッジを蓄積しつつ、プロジェクトスペースでタスク管理も行えるため、小規模チームではこれ一つでコミュニケーション基盤を構築するケースもあります。
2025年のアップデートでは「Notion AI」が進化し、Q&A機能でワークスペース内の情報を横断的に検索・回答してくれるため、社内問い合わせ対応の工数削減に大きく貢献します。
社内Wiki・ナレッジ共有ツール
メリット: 業務マニュアルやナレッジ、ナレッジベースを蓄積し、社員が必要な情報をいつでも引き出せるようにするツールです。情報が個人に留まらず組織の共有財産となるため、属人化防止や新人教育の効率化に繋がります。検索機能やタグ機能で過去の知見をすぐに参照でき、生産性向上やミス削減に寄与します。
14. Confluence (コンフルエンス)
Atlassian社が提供する企業向けWikiツールです。議事録や設計資料、報告書などあらゆるドキュメントをWeb上で共同編集・共有できます。ページ単位のアクセス権管理や変更履歴、テンプレート機能などを備え、大企業のナレッジ管理にも耐えるスケーラビリティがあります。Jiraなど他の開発ツールとも統合でき、IT企業を中心に導入が進んでいます。
15. NotePM (ノートピーエム)
国産の社内Wiki/ドキュメント共有ツールです。シンプルなUIで非IT層にも使いやすく、議事録・手順書から社内報まで幅広い用途で利用されています。ページをノートごとに階層管理でき、コメント機能でフィードバックも残せます。全文検索が高速で、欲しい情報にすぐたどり着ける点が評価されています。専門知識不要で導入できるクラウドサービスとして、中小企業から大企業まで幅広く活用されています。
WordやExcel、PDFの中身まで全文検索できる機能は、過去の資料が膨大に蓄積されている大企業において、情報の埋没を防ぐ強力な武器となります。
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ツール導入の失敗と社員起点のコミュニケーション設計の重要性
部門間のコミュニケーション活性化のために「社内SNSを導入したが、社内コミュニケーションが活性化しなかった」という話を聞いたことはないでしょうか。
そもそも、「話すことがない」「関係性が悪い」「部署間で使用している専門用語が違う」などの問題を整理しないまま導入してもあまり意味がありません。コミュニケーションツールの導入=活性化というイメージがあるかと思いますが、その前にコミュニケーションを可視化することが重要です。
その理由は、企業が描いている事業の戦略や社員の働き方といった経営テーマと、現状の社員同士のコミュニケーションがどの程度フィットしているか を明確にしない限り、いくら社内コミュニケーションツールを用いても問題点や課題が解決しないからです。
現状の社員同士のコミュニケーションを整理、可視化すると、社内コミュニケーションツールを導入するべき問題点が見えてきます。まずはこの問題点を洗い出し、目的を持って社内コミュニケーションツールを導入していくことが大切です。
社内コミュニケーションツールを導入しただけでは活性化しない
社内コミュニケーションツールに代表される「社内ポータル」「社内SNS」「チャットツール」「いいねボタン」などは、「情報共有の効率化」や「コラボレーション促進」、「心理的安全性」などを達成させるために導入 されます。
しかし、「社内ポータルを導入したが、情報システム部への問い合わせは減らない」「社内報をWeb化したものの、誰も見ない」「社内SNSには誰も投稿しない」「いいねボタンを押したんだから伝わっているはずだと思い込んでいる」などの問題も浮上します。このような状態ではツールの導入が逆効果になってしまう場合も少なくありません。
上記の根本の原因を特定し、整理して説明できるのはごく限られた人だけではないでしょうか。しっかりと原因を突き止めないまま社内コミュニケーションツールを導入したとしても、効果的なコミュニケーションの改善や向上は望めないでしょう。
「そもそもコミュニケーションを取りたいのか?」「コミュニケーションを取る必要性があるのか」など、動機や要求がない場合に「場」や「ツール」を提供することは逆効果になります。ツールは組織内のコミュニケーションがなされて機能するもので、コミュニケーションを担保するものではありません。コミュニケーションの主体は人であり組織であるという事実を認識した上で、ツールの導入を検討 しましょう。
ツールは必然性を担保し、人が偶然性のあるコミュニケーションを生み出すから価値になる
社内コミュニケーションツールは、ある一定の必然性を担保するのみです。コミュニケーションにおける偶然性を担保するものではありません。業務上の連絡(必然性)だけでは、イノベーションや信頼関係は生まれません。
例えば、お互いの共通の趣味や出身校が同じなど、コミュニケーションを取る中で偶然性があるでしょう。このような偶然性がお互いの理解を深め、価値のあるコミュニケーションとなります。
この「偶然性(セレンディピティ)」を生み出すために、自己紹介チャンネルを作ったり、サンクスカードで感謝を伝え合ったりする「仕掛け」が必要です。
企業は社内コミュニケーションツールの導入に向けて、導入計画やテスト導入計画を情報システム部や事業部は事細かに計画を立てます。活用のガイドラインやポリシー作成、ユーザー教育など、活用してもらうユーザーに向けて、ありとあらゆる施策を講じます。
しかし、だからといって価値のあるコミュニケーションが生みだされるわけではありません。コミュニケーションを価値のあるものにするかどうかは、あくまでも人だという認識を忘れないようにしましょう。
コミュニケーションツールの選び方
自社に最適なツールを選ぶためには、単に機能比較だけでなく、組織の特性やITリテラシーを考慮する必要があります。以下の4つのステップで検討を進めましょう。
使用目的を明確にする
「情報共有のスピードを上げたいのか」「ナレッジを蓄積したいのか」「社員同士の交流を深めたいのか」。目的によって選ぶべきツールは異なります。
具体的には、雑談を促進したいならスタンプ機能が充実したビジネスチャットや社内SNSが適していますが、ストック情報を管理したいなら社内Wikiやグループウェアが適しています。
チームの人数やITリテラシーに合っているか確認する
大企業の場合、全部署のITリテラシーが均一とは限りません。営業や開発部門はITに強くても、製造現場やバックオフィス部門は不慣れな場合もあります。直感的に操作できるか、既存のツール(例:LINE)に近い操作感かどうかも重要な選定基準です。

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すでに使っているツールと連携できるか確認する
新しいツールを導入しても、既存のツールと連携できなければ業務効率は上がりません。例えば、Googleカレンダーと連携してチャットに通知を送れるか、CRM(顧客管理システム)の更新情報が流れてくるかなど、API連携の豊富さを確認しましょう。
導入コストや料金体系をチェックする
多くのツールは「1ユーザーあたり月額◯◯円」という従量課金制です。数千人規模で導入する場合、ランニングコストは膨大になります。無料プランやボリュームディスカウントの有無、エンタープライズプランでのセキュリティ機能(SSO、監査ログなど)が含まれているかを確認することが不可欠です。
社外の人とコミュニケーションツールを利用する際のマナー
社内コミュニケーションツールは、今や社外のパートナー企業やクライアントとの連絡にも使われます。その際のマナーも押さえておく必要があります。
相手が使いやすいツールを選ぶ: 自社の都合だけでなく、相手が普段使っているツールに合わせる柔軟性が大切です。
最初に連絡のルールを共有する: チャットは気軽な反面、時間外の連絡や既読スルーがトラブルになりがちです。「連絡は平日◯時まで」「緊急時以外の返信は翌営業日」といったルールを最初に合意しておきましょう。
機密情報の扱いに注意する: チャットの履歴は残り続けます。招待するメンバーの権限設定や、ファイル共有の有効期限設定など、セキュリティ意識を高く持つことが求められます。
2025年の最新トレンド:AIエージェントによるコミュニケーション変革
2025年以降の社内コミュニケーションツールにおいて、最大のトピックは「AIエージェント」の活用です。これまでの「人が操作するツール」から、「AIが人を支援するパートナー」へと役割が変化しています。
「探す」から「聞く」へ
社内ポータルやファイルサーバーに情報があっても、見つけられないという課題は多くの大企業が抱えています。最新のツール(Slack AI, Microsoft 365 Copilot, Notion AIなど)は、チャット形式で質問するだけで、AIが社内の膨大なデータから回答を生成してくれます。
「〇〇の申請方法は?」「前回の会議での決定事項は?」と聞けば、AIが即座に答えを提示するため、管理部門への問い合わせ負荷が劇的に削減されます。
言語の壁を超える
多国籍な従業員が働く企業において、AIによるリアルタイム翻訳機能はコミュニケーションの障壁を取り払います。ZoomやTeamsの会議では、発言がリアルタイムで字幕化・翻訳され、言語が異なるメンバー同士でもスムーズな意思疎通が可能になります。

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エンゲージメントの予測
AIがチャットやメールのやり取りの量、ポジティブ/ネガティブな感情分析を行うことで、組織のコンディションを可視化する技術も進んでいます。「特定の部署でコミュニケーションが減っている」「離職の兆候がある」といったアラートを出し、人事やマネジメント層が早期に介入・ケアすることが可能になります。
まとめ
今回は社内コミュニケーションに役立つデジタルツール15選を用途別にご紹介しました。気になるツールがあればぜひ試用して比較検討したくなるかもしれませんが、導入を急ぐ前に自社のコミュニケーションの現状や課題を整理することが肝心です。
本記事の最後で解説したとおり、単にツールを入れるだけでは十分な効果は得られません。人と組織が主体となってコミュニケーションの質を高めていく土壌づくりがあってこそ、ツールも活きてきます。
要するに、社内コミュニケーションツールは「手段」であって「目的」ではないということです。まずは自社の課題を明確にし、その解決に最適なツールを選び、そして何より「使う人」を主役にした運用設計を心がけることが成功への道筋と言えるでしょう。
ソフィアは社内コミュニケーションや社内コミュニケーションツールの支援を得意としていますので、検討の際はぜひお任せください。専門コンサルタントによる導入計画策定から運用定着まで包括的にサポートし、貴社の社内コミュニケーション活性化をお手伝いいたします。











