ラテラルシンキングの鍛え方|企業研修で使えるフレームワーク7選
最終更新日:2026.05.26
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DXや人材流動化が進み、前例が通じにくくなっている今、現場の課題を”問い直す力”がますます求められています。ラテラルシンキングは、固定観念や前提をいったん外し、新しい選択肢を増やす思考法です。本記事では、研修で再現性高く鍛える方法を、フレームワークと運用のコツとあわせて整理してご紹介します。
ラテラルシンキングとは
ラテラルシンキングとは、常識や前提を取り払うことで、これまでにない解決方法を導き出す思考法です。英語で「水平の」を意味するラテラルという言葉の通り、新しい角度で物事を見つめ、多面的に思考を広げていきます。視点だけでなく、視座を変えながら自由に発想していくこのプロセスは、具体的なテーマを抽象化していく作業とも言えるでしょう。
ラテラルシンキングは、これまでにないイノベーティブな解決策を見つけるきっかけになります。一見行き詰まっているように思える状況も、ラテラルシンキングによって一気に打破されることがあります。このことから昨今、ビジネスシーンでも重要視されています。
「ラテラルシンキング(Lateral Thinking)」という考え方は、エドワード・デ・ボノ(Edward de Bono)が提唱したものとして広く知られています。大まかに言えば、既存の筋道を深掘りするだけでなく、発想の「横移動」で新しい切り口を作ることに力点があります。
ラテラルシンキングがビジネスで重要視される理由
まず大前提として、大企業ほど「部門」「階層」「職種」が増え、正解が一つに定まりにくい課題(複合課題)が同時多発しやすくなります。こうした環境では、既存のやり方を改善するだけでなく、「問いそのもの」を組み替える力が成果に直結しやすいと言えます。
さらに、組織課題の多くは”技術課題”ではなく”協働課題(利害や前提がずれる課題)”として現れます。だからこそ、発想法そのものよりも「前提を明文化し、ずらし、合意できる形に収束させる」力が重要になります。
ラテラルシンキングはビジネスシーンにおいて重要視されています。その理由として、ビジネスの世界には学校の課題のように、ある一つの明確な答えが存在しないことが挙げられます。ビジネスの現場は、あらゆる可能性を対象に分析と判断を繰り返していくことで、最善の解決策を見出していくものです。特に現代は変化や不確実な要素が多く、先行きを予測することが困難な時代で、過去の前提や常識の多くが通用しなくなってきています。だからこそ今、変化に柔軟に対応し、自由な思考を持つ人材が必要になっているのです。
たとえば、ある企業が経営するアイスクリームショップで、食べ終わったあとの容器のゴミが周辺に散らばることが問題になっていたとします。この解決策を考える場合、多くの人は、ゴミをいかに回収するかを考え、ゴミ箱を増やすなどの解決策を提案するでしょう。しかしラテラルシンキングでは、そもそもゴミが出ない方法を考えます。一例として「アイスクリームのカップをコーンにして、食べてもらう」という回答が導かれます。これが、ラテラルシンキングに基づいた考え方です。
特に大企業では、古くからの慣習や上下関係、風通しの悪さなどによる業務フローの定型化が問題視されているケースが見受けられます。前例に倣ってアイデアを出すのが基本になっているのです。しかし、誰かが辿ってきた道を進むやり方では、変化に対応することはできません。ラテラルシンキングを身につけることで、問題を多角的に捉え、新しい発想力が着くことが期待できます。結果として、ビジネスを有利に進められるでしょう。
研修担当者の方にとって重要なのは「なぜ今、発想法なのか」を社内の課題データと結びつけて説明できることです。弊社ソフィアの調査(2024年8月21日〜9月17日、従業員数1,000人以上企業の現場・コーポレート部門496名)では、社内コミュニケーションに「問題がある」と感じる回答が合計79%に達しました。
同調査では、問題が起きている対象として「部門間」が58.4%、「部門内(上司と部下)」が51.3%、「経営陣と社員」が42.1%と、縦横双方に課題が分布しています。つまり、アイデア以前に”前提のズレ”が起こりやすい構造があるため、前提を疑い、組み替える思考訓練が必要な状況だと言えます。
また、別の弊社ソフィアの調査(2025年10月、623名)でも、情報共有施策として「研修・トレーニング」が49.6%と上位に挙がっています。研修はすでに多くの企業で”情報共有・変化推進”の手段として使われているからこそ、発想法を「思いつき」で終わらせず、業務課題に直結させる設計が差別化ポイントになります。
ロジカルシンキングとラテラルシンキングの比較
ロジカルシンキングとラテラルシンキングはよく比較されますが、厳密には比較対象として適切ではありません。とはいえ、ビジネスにおける汎用性という点において、両者はいずれも重要な思考法であり、コミュニケーションスキルと言えます。
研修設計の観点で整理すると、ラテラルシンキングは「選択肢を増やす(発散)」に強く、ロジカルシンキングは「根拠を整え、実装へ落とす(収束)」に強い、という役割分担が分かりやすいでしょう。
もう一つの論点は「人は無意識に近道(ヒューリスティックス)を使う」という点です。判断の近道は効率的ですが、同時に思い込みや偏り(バイアス)を生みやすいことも研究で示されています。そのため、研修には”前提を疑う手順”を型として組み込むことも必要でしょう。
ラテラルシンキングの鍛え方・トレーニング方法
ここまで、ビジネスシーンにおけるラテラルシンキングの重要性について解説してきました。ここからは、ラテラルシンキングの鍛え方について、ポイントを整理してご紹介します。
仮説や前提の破壊
ラテラルシンキングでは、前提とされているあらゆる条件を取り払うことが大切です。そのためにまず、今自分がどのようなものを前提条件として認識しているのか、思考内容を整理しましょう。自分自身で思考の偏りを認識するのは難しいので、第三者的な立場に立つよう心がけることがポイントです。場合によっては、他者とのコミュニケーションを通して俯瞰してみるのもよいでしょう。
いずれにしても、誰しも無意識のうちに思い込みで考えてしまうものと自覚し、その思い込みを取り払うことが求められます。前提となっている条件のすべてを、前提ではないものとして考えてみることで、ラテラルシンキングのスタート地点に立てます。
研修で扱う場合は、「前提を壊す」の前に“前提を見える化する”工程が重要です。たとえば「顧客は◯◯を求めている」「当社では◯◯はできない」「既存ルール上NG」など、制約を付箋で出し切ってから、「本当に変えられない前提/実は変えられる前提」に仕分けします。
この工程は、部門間で前提が食い違うほど効果が出やすいです。弊社ソフィアの調査では、社内コミュニケーション課題の対象として「部門間」が最多(58.4%)で、縦割り・利害差が背景になりやすいことが示唆されています。前提の棚卸しを”共通言語化”するだけでも摩擦が減るでしょう。
シックスハット法
シックスハット法は、客観・直感・否定・肯定・創造・俯瞰の6つの立場で、アイデアを捉え直す思考法です。それぞれの視点には6つの色が割り当てられています。6色の帽子、もしくはそれに代わる色紙などを用意してスタートします。
たとえば、黒は否定の色とします。黒い帽子や色紙を手にとっている間は、自分の本心に関わらず、テーマについてネガティブな意見を述べます。黒のターンのときに、否定以外の意見を述べてはいけません。もし本来そのテーマをポジティブに考えていたとしても、じっくりと考えれば、リスクや不安材料が見つかるはずです。このようにして、自分の考えとは違う視点でアイデアを得ることで、議論の幅を広げていきます。ラテラルシンキングでは、特定の発想にこだわらずに広い視野で思考することが大切です。シックスハット法は、視野を広げるためのトレーニングとして有効な方法です。
シックスハット法は、会議が「否定(黒)」だけに偏る、または「楽観(黄)」だけで突っ走る、といった極端を防ぐのに向いています。帽子を”順番に全員で被る”ことで、人格批判ではなく「役割としての思考」になり、摩擦が下がりやすいのが利点です。
研修設計のコツは、最初から難しい経営課題でやらないことです。まずは「社内イベントの参加率を上げるには?」「ナレッジ共有が進まないのはなぜ?」など、社内の身近なテーマで6色を1周し、型を体感してから本丸テーマに移ると定着しやすいでしょう。
ロールプレイ・比喩発想法
ロールプレイ・比喩発想法は、自分とは別の立場に立ち、相手になりきって物事を考える思考法です。ビジネスの場面では、競合他社の立場になるシーン設定などが考えられます。演じるという行為を通して、自分の思考からいったん離れ、別の視点から物事を考えることができます。相手の立場だからこそ辿り着けるような新しい枠組み・アイデアに出会えるでしょう。
また、ロールプレイを録画して見返すことで、より効果を高めることができます。動画を見ながら、思ったことや学んだことを話し合い、思考プロセスを整理するのもよいでしょう。自発的に思考を広げられるので、ラテラルシンキングのトレーニングになります。
企業の研修で特に効果的なのは、「経営企画」「人事」「現場管理職」「新入社員」など、役割ごとの”見えている世界”が違う点を、そのまま学習素材にできることです。役割に入り切る(ロールを演じる)ことで、普段なら言いにくい違和感や、本音の制約条件を安全に表面化できます。
ブレーンストーミング法
ブレーンストーミング法は、あるテーマについて複数人で自由に意見を出し合う方法です。一般的には付箋を使って、付箋1枚につき1つのアイデアを書いていきます。このときに重要なのは、誰の意見も否定せずに進めることです。アイデアの是非を考えるのではなく、出されたすべてのアイデアを発展させていく姿勢で行いましょう。
アイデアの質を問わない代わりに、たくさんのアイデアを出すことがポイントになります。一般的なアイデアを出すのではなく、既視感のないユニークなアイデアを出すよう意識するとより効果的です。一定量のアイデアが出たら、それらを整理していきましょう。自由に発想を広げていくという姿勢は、ラテラルシンキングを鍛えることにつながります。
しかしブレーンストーミングは、一部の研究で「実際の集団ブレスト」は「個人でアイデアを出してから持ち寄る形式(名目集団)」より生産性が下がる場合があることが示されています。要因の一つとして、誰かが話している間に他者が考えにくくなる「生産ブロッキング(production blocking)」が指摘されています。
研修ではこの知見を踏まえ、最初の5〜10分は「沈黙で個人発想→付箋に書く」を徹底し、その後に共有(読み上げ)へ移ると、量と質が上がりやすいでしょう。加えて、安心して発言できる状態(心理的安全性)が学習行動を促すという研究もあるため、否定禁止・発言回数の偏り是正などのルール設計が重要です。
ブレーンストーミングは創造的思考の技法としてオズボーンの著作でも知られています。研修の”型”として導入する場合、原理(量を出し、評価は後に回す)を崩さない運用が肝となります。
アフィニティ・ダイヤグラム
アフィニティ・ダイヤグラムは、情報をグループ化していくフレームワークです。アイデアやデータ、意見などの情報を、いくつかのグループに細かく分類することで、より状況を把握しやすくなります。一般的には、情報が書かれた付箋を壁やホワイトボード上で移動させながら、まとまりを作っていきます。アフィニティ・ダイヤグラムを活用することで、散らばって把握しづらい大量のデータを、つながりやまとまりを持ったグループとして把握できるようになるでしょう。アイデアをグルーピングして、上位の概念をつけてまとめる作業も、ラテラルシンキングを鍛える助けになります。
研修では、アフィニティは「発散したアイデアを”実装可能な論点”に翻訳する」工程として使いやすいです。特に、部署間で言葉や粒度が揃っていないとき、似たアイデアをまとめるだけでも”共通フレーム”ができます。
クレージー・ブレーンストーミング
クレージー・ブレーンストーミングは、一般的なブレーンストーミングの一部を大きく変えた思考法です。まずはテーマとなる問題を、できるだけわかりやすく文章に落とし込みます。その文章の一部を、普通では考えられない、まったく違うものに置き換えることで、発想を一気に活性化させます。
たとえば、課題の主語が「社員」であるところを、「イヌ」に置き換えるようなイメージです。一見して突拍子もない議論になりそうですが、そこから、まったく新しい解決方法のヒントを得られる可能性があります。問題を置き換え別の視点から考えるこの手法も、ラテラルシンキングに通ずるものがあります。
この手法の狙いは、”まじめ”に考えた瞬間に戻ってくる既存パターン(いつもの答え)をいったん断ち切ることです。置き換えは「顧客」「上司」「新人」など具体的な役割でもよいですし、「未来の自分」「10年後の競合」のように時間軸をずらしても効果があります。
SCAMPER法
SCAMPER法は、アイデアを拡張し、自由に広げていくための思考法です。「SCAMPER」とは、次の頭文字をとってできた言葉です。
- Substitute(何か他のもので代用する)
- Combine(何かと何かを組み合わせる)
- Adapt(他のものを適応させる)
- Modify(どこかを修正する)
- Put to other uses(別の用途を考える)
- Eliminate(どこかを削除する)
- Reverse/Rearrange(何かを組み替える)
これら7つの角度から既存のアイデアを見直すことで、より精度の高い新しいアイデアを導き出します。思考中は、アイデアの質について考える必要はありません。どのような意見でもいったん受け入れ、判断や評価は後でまとめて行いましょう。
SCAMPERはチェックリスト型のため、研修での再現性が高いのが利点です。起源の一つとして、オズボーンのチェックリスト(アイデアを促す質問群)が知られ、Eberleの”Scamper”として整理されてきた経緯があります。
人事・研修文脈では、たとえば「既存研修の受講率が低い」をテーマに、S(別媒体に置換)/C(他研修と束ねる)/E(不要な手順を削る)など、施策改善に直結させやすいです。弊社ソフィアの調査でも、研修について「受講しても実務に役立たない/役立て方がわからない」が25.8%と課題上位に挙がっており、研修そのものをSCAMPERで改善する発想が有効だと言えます。
ラテラルシンキングを鍛える際に意識したいポイント
ラテラルシンキングを活用することで、これまでにないイノベーティブなアイデアを見つけることが期待できます。抱えてきた課題が解決されるケースもあるでしょう。
では、社員がラテラルシンキングを身につけるために、企業はどのようなことを意識すればよいのでしょうか。
まず大切なのは、社員に課題を明確に意識させることです。そして、課題の置き方や前提について、いったん疑ってみる姿勢を持たせることがポイントです。
状況を客観的に捉えることができたら、次は自分自身に思考の矛先を向けます。「自分が今なにをどう認識しているのかを認識する」という、いわゆるメタ認知することで、自分が抱え持っている常識や先入観を理解します。そして、それらを取り払うことで、視野狭窄に陥っていた自分の思考を広げるのです。
メタ認知を上手く行うためには、客観的な視点を持つことが不可欠です。社員に客観的視点を形成したい場合、いろいろな立場の人と関わる機会を与えるのが効果的でしょう。他者の視点を取り入れることで、広い視野で物事を捉え、他の可能性について意識できるようになります。
メタ認知(metacognition)は、学習や問題解決において「自分の理解・思考をモニタリングし、必要に応じて調整する」といった考え方として、研究の蓄積があります。研修では、ワークの”答え”よりも、「自分はどんな前提で考えていたか」「別の前提に切り替えた瞬間はどこか」を振り返らせることで、汎用スキル化しやすくなります。
また、ラテラルシンキングは”勇気”が必要です。突飛な案ほど最初は否定されやすいからです。チームが対人リスクを取り払って学習行動をとれる「心理的安全性」が、学習行動を促すという研究もあり、研修の場づくり(否定禁止、発言機会の均等化、ファシリテーション)が成果を左右します。
研修担当者向けのチェックポイントとして、以下を意識してみてください。
- 「課題」を”解く問題”ではなく”問い”として言い換えてから発想させる
- 個人発想→共有→整理→評価の順で、生産ブロッキングを避ける
- 心理的安全性のルールを先に合意する
- アウトプットを「翌週の実務実験」に接続し、学びを行動化する
メタ認知の基礎や鍛え方を深掘りしたい場合は以下の記事も参考になります。
ラテラルシンキングのトレーニングに役立つ例題
例題は「正解を当てるゲーム」ではなく、「自分が置いた前提に気づく練習」として扱うのがポイントです。以下は、研修でも使いやすい定番の型です。

ゲーミフィケーションとは?仕事や研修を楽しくする仕組みと企業事例を徹底解説【2026年版】
ゲーミフィケーションとは、ゲームの要素を仕事や研修に応用し、社員のエンゲージメントや生産性を高める手法です。…
例題1:問題設定をずらす
・「エレベーターが遅い」という苦情が増えたとき、機械を入れ替えずに不満を減らすには?
解答例:待ち時間の”体感”を変える(鏡、情報ディスプレイ、導線演出など)。
(ポイント:物理課題(速度)ではなく心理課題(退屈・不安)として問題を再定義します。)
例題2:見えない枠(制約)を疑う
・3×3の9つの点を、直線4本で一筆書きし、すべて通過してください。
解答例:点の外側まで線を伸ばしてよい(”枠の外”に出る)。
(ポイント:問題文に書かれていない制約を、無意識に追加していないかを点検します。)
例題3:視点(当事者)を変える
・子どもが怖がって検査が進まない医療機器がある。鎮静剤なしで協力してもらうには?
解答例:検査室を”冒険”や”物語”に見立て、体験を再設計する。
(ポイント:管理者視点(制御)から、ユーザー視点(感情)へ切り替えます。)
研修運用のコツとしては、例題の「解答」をすぐ出さないことです。まず各自に”前提”を書かせ、ペアで共有したうえで全体解説を入れると、メタ認知が起きやすくなります。
ラテラルシンキングを企業の研修で定着させる方法
企業の研修で最も難しいのは、「研修で盛り上がった」から「現場で使える」への橋渡しです。弊社ソフィアの調査では、研修・学習コンテンツへの問題意識として「受講しても実務に役立たない/役立て方がわからない」が25.8%で上位でした。つまり、内容以前に”業務接続”の設計がボトルネックになりやすいのです。
そこで、研修担当者向けに「定着」まで見据えた設計手順を、最小構成で整理します。ポイントは、発想法を教えるのではなく「仕事の型」に縫い込むことです。
研修設計の手順
- 目的を”スキル習得”ではなく”行動変容”で定義する(例:会議で前提を1つ明文化してから議論を始める)
- 題材は自社の実課題を使う(ナレッジ共有、部門間連携、新規事業など)
- 発散(ラテラル)→整理(アフィニティ)→評価(基準づくり)→実装(小さな実験)の順に固定する
- 最後に「翌週の実験計画」を1人1枚で提出させる(誰が・いつ・何を変えるか)
特に、社内の”情報の滞留”は発想と実装を阻害します。弊社ソフィアの調査(2025年)では、ナレッジ共有の課題として「情報がいろいろな場所にあり、どこにあるか分からない」が27.6%と最多でした。研修のアウトプット(施策案・仮説・学び)を、ナレッジ基盤に残す運用まで含めると、研修が単発イベントで終わりにくくなります。
場づくり(心理的安全性)の最低条件
心理的安全性は、学習行動と関係するという研究があり、発想研修の成否に直結します。ファシリテーターは「批判しない」だけでなく「関係者の利害を言語化してよい」「未完成でも出してよい」という合意を最初に取ると、発言の質が上がりやすいです。
評価(KPI設計)の例
研修の効果測定は”発想数”だけだと実装につながりにくいです。たとえば「前提の明文化回数」「越境(他部署巻き込み)回数」「1か月以内に実験できた施策数」など、行動指標を置くと改善しやすくなります。また、発散で出た案を”筋の良い仮説”に変換する際は、ロジカルシンキング(根拠づくり)と接続する設計が有効です。
弊社ソフィアでは、インターナルコミュニケーションの実態調査・分析(課題の見える化)から、研修・ワークショップ設計、定着支援まで一気通貫でご相談いただけます。調査データと現場文脈をつなぎ、研修を”成果に効く仕組み”として設計したい場合は、お気軽にご相談ください。
まとめ
ラテラルシンキングは、これまでの常識や前提を取り払い、まったく新しい答えを見つける思考法です。不確実な要素の多い現代のビジネスシーンでは、ラテラルシンキングによる柔軟な思考で打開策が生み出されることも多くあります。
ラテラルシンキングを鍛えたい場合は、本記事でご紹介した方法で思考をトレーニングするのがおすすめです。これまでにないイノベーティブなアイデアを導き出すために、ぜひラテラルシンキングをご活用ください。あわせて、ロジカルシンキングやクリティカルシンキングも組み合わせることで、発散から実装まで一貫した思考力を養うことができます。
研修担当者の方は、最後に「現場で使われる型」まで落とし込めているかを点検してみてください。弊社ソフィアの調査では、社内コミュニケーション促進策として研修は実施率が高い一方で、問題意識が高い層ほど成果を感じにくい傾向も示唆されています。研修を”施策”で終わらせず、”運用”にすることが、定着と成果の分かれ目です。




