DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する上で押さえておきたい3つのステップ

#業務プロセス改善#ICTシステム活用支援#ビジョン浸透

25.Sep.2020

昨今ビジネスの場において、DX(デジタルトランスフォーメーション)という概念が頻繁に取り上げられるようになりました。
しかし、まだDXをただの「デジタル化」と捉えている企業担当者も少なくありません。
今回はこのDXについて定義をおさらいしたのち、自社でDX推進を進めていくにあたって押さえておきたい3つのステップについて解説します。

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、企業がAIや5Gなど最新のデジタルテクノロジーを活用しながら、世の中にないサービスを生み出したり、自社のビジネスモデルを変革したりすることで、より高い顧客価値を創造しながら市場競争力を高めていくことです。
企業におけるDXについては、経済産業省が次のように定義しています。

ビジネスにおけるDXの定義

経済産業省が定義するDXは以下のとおりです。

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」

DXは単なるデジタル化ではなく、それによって業務やビジネスモデル、企業文化にまでも変革を与えるものなのです。

デジタイゼーション、デジタライゼーションとの違いと関係性

デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)について検討する際、引き合いに出されるのが「デジタイゼーション(Digitization)」と「デジタライゼーション(Digitalization)」です。

・デジタイゼーション
デジタイゼーションとは、単なるデジタル化を指します。
すなわち、ビジネスのプロセスをデジタル化することで業務効率化やコスト削減を図るものです。
例:紙のリストをデータベース化する、手作業で行っていたコピー&ペーストを自動化する

・デジタライゼーション
デジタライゼーションは、デジタル技術を利用してビジネスモデルを変革することで、新たな事業価値や顧客体験を生み出すことです。
例:カーシェアリング(自動車を購入させるビジネスモデルから、購入させずに利用権利を購入させるビジネスモデルへの変革)、ストリーミングサービス(DVDを貸すというビジネスモデルから、インターネット上で配信した動画を視聴できる権利を購入させるビジネスモデルへの変革)

DXが注目される理由

DXが注目を集めるのには理由があります。
ここでは大きく3つを解説します。

・2025年の崖
経済産業省が提唱した「2025年の崖」とは、レガシーシステムの刷新や業務プロセスの見直しといった課題を企業が克服できなかった場合、DXが実現できないだけでなく、2025年以降に最大12兆円(現在の約3倍)ともいわれる経済損失が生じる可能性があるというものです。

・新しいビジネスモデルの創出
DXの目的のひとつは、新しいデジタル技術を活用してビジネスモデルを変革することです。
そのため必然的に、これからの時代に即したビジネスモデルがDXによって創造されるでしょう。

・IT人材不足
ITの人材不足はすでに深刻です。
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)社会基盤センターのIT人材白書2019によると、IT企業におけるIT人材の不足は、75.5%だった2016年と比較して2年後の2018年では92%にものぼっています。企業のDXが推進されていくと、ITやデジタルの知見がふえるためにIT人材の不足が解消される可能性があります。

DX推進を成功させるためのステップ

ここからは、DX推進を成功させるためのステップを経済産業省のガイドラインにそって解説します。

DX推進のための経営のあり方を変える

大きく5つに大別されます。

・経営戦略・ビジョンの提示

これは、想定されるディスラプション(⾮連続的/破壊的イノベーション)を念頭に、データとデジタル技術の活用によって、どの事業分野でどのような新たな価値(新ビジネスの創出、即時性、コスト削減など)を生み出すことを目指すか、そのために、どのようなビジネスモデルを構築すべきかについての経営戦略やビジョンが提示できているかが指標となります。また、昨今主流となっている技術起点のPoC(Proof of Concept:概念実証)ですが、戦略なく繰り返される実証は現場の疲弊を生んでいます。
経営者が明確なビジョンを持っていないのに、部下に丸投げして考えさせるばかりでは、成功が確約されたものしか実践されることはなく、DX推進自体が途中で終わるか、少しばかりの改善でお茶を濁すこととなります。

・経営トップのコミットメント
DXの推進にあたっては、ビジネスや仕事の手法、組織・人事の仕組み、企業文化・
風土そのものの変革が不可欠です。
そこで、経営トップ自らがこれらの変革に強いコミットメントを持って取り組む必要があります。DXを推進する部門だけが意識を変えても企業は変わりません。

・DX 推進のための体制整備
DX推進という挑戦的で新たな取り組みを、社をあげて促し継続できるよう体制を整えることが重要になります。
経営者から各事業部門に対して、マインドセットの醸成や支援体制の整備、人材の確保などを行う必要があるでしょう。

・投資等の意思決定のあり方
DX 推進に関する投資などの意思決定において、コストのみでなくビジネスに与えるプラスのインパクトを勘案して判断しているか、定量的なリターンやその確度を求めすぎて挑戦を阻害していないか、DX が実現できないことによりマーケットから排除されるリスクを勘案しているかについて検討してください。

・DX により実現すべきもの:スピーディーな変化への対応力
DX推進によってもたらされるビジネスモデルの変革が、経営方針転換やグローバル展開などへのスピーディーな対応を可能とするものになっているかについても押さえておく必要があります。

ITシステム構築のための体制・仕組みを整える ベンダー選び

ベンダー選定においては、ベンダーに丸投げしてしまうのではなく、自社がシステム連携基盤の企画・要件定義を行うことが必須です。
ありがちなのが、これまで付き合いのあるベンダーからの提案を鵜呑みにしてしまうことや、実績があるベンダーの提案であれば問題ないという判断に傾いてしまうことです。
自社のDXに適した提案をベンダーから集め、そうした提案を自ら取捨選択し、それらを踏まえて各事業部門自らが要件定義を行い、ベンダーと対等な立場で意見を出し合いながらシステム構築を行いましょう。

ITシステム構築のための実行プロセスを整える

DX推進の実行プロセスにおいては、「チェンジマネジメント」の必要性が生じます。
組織が変革を行うことを決めた際、その組織に長年慣れ親しんできた従来の方法に固執し、変革に対して反対をする構成員が現れます。
彼らの阻害を防ぐため、社員全員の足並みを揃えつつ企業変革を行うこと、すなわちチェンジマネジメントが社内体制として求められるでしょう。
具体的には、自社のDX推進とそれによって生じる変革を社員一人ひとりが理解し、納得して受け入れられるように促すマネジメント手法を指します。
個人レベル、プロジェクトレベル、組織レベルでのマネジメントが必要となるため、チェンジマネジメントを実践したことのない企業は、その手法についても確認しておきましょう。

まとめ

DXは経済産業省が推進の主導になっていることもあり、働き方改革と同様に、国の用意したガイドラインや各種レポートが豊富に揃っています。
また、国内外で既にDXを実現した企業も出てきています。成功事例が生まれつつありますので、こちらでも紹介していきます。
ぜひ併せて参考にしていただき、自社のDX推進を成功に導いてください。

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