SDGsへの取り組みを加速するための研修方法とは 実施のメリットをご紹介

#サステナブル#SDGs#インナーブランディング#ラーニングデザイン#研修・ワークショップ

12.May.2020

「持続可能な開発目標」を意味するSDGsは、国内の企業でも取り組みが始まっています。ビジネスを通して社会を成長させる戦略を考えることは、今や経営課題の1つといえます。

しかし、SDGsのように壮大な取り組みは一朝一夕で行えるものではなく、社員一人ひとりへの浸透のために働きかけが必要です。この記事ではSDGsの導入を考えるマネジメント層に対して、研修の重要性や具体的な研修方法についてご紹介します。

参考記事:
SDGs(持続可能な開発目標)とは ~企業が取り組むべき理由と事例~  

SDGsに取り組む前に研修を

国内大手企業に限らず、多くの企業がSDGsと経営の統合をはじめています。そんな中、「自社にも早くSDGsを導入したい」と考える企業のマネジメント層も多いことでしょう。

しかし、SDGsの本質や企業が導入することのメリットを、自社なりに咀嚼しなければ、なかなか社内への浸透や社員に理解納得を得ることは難しいでしょう。社内への理解を促進するために、研修は欠かせません。

参考記事:
研修は、経営から社員へのメッセージ  

SDGs研修に取り組むべき理由

企業としてSDGsに対し取り組むためには、社員がSDGsに取り組むことで得られるメリットについて、しっかりと理解する必要があります。
そのために効果的なのが、SDGsを「自分ごと」として捉えるためのSDGs研修です。

企業がSDGsに取り組むことは、社会貢献やブランディングのためだけではありません。SDGsに取り組むこと自体がビジネスチャンスとなり得る時代であり、逆に考えると、SDGsを意識しない企業は淘汰されていきます。

社会が機能しなければ、そもそも企業の成功はあり得ません。SDGsを達成するために企業が取り組みを行うことは、事業を成功させる「基盤」を整えることにつながるのです。

たとえばSDGsの取り組みの一環では、「世界中の貧困層を救済する」というものがあります。国内市場を狙う企業にとっては、海外の貧困層を救済しても自社に対するメリットは感じないかもしれません。

しかし、企業として世界中の貧困層を救済する取り組みをしていることを国内外へアピールすることができれば、企業の認知が広がりますし、結果的に市場の拡大へとつながり、新たなビジネスチャンスとなります。

SDGs研修を行うことで「人材育成」に繋がるだけでなく、SDGsという壮大な取り組みと自身を取り巻く環境のつながりについて意識するきっかけとなり、将来的に自社を成長させる人材が生まれる可能性もあります。このように、未来への「つながり」を育てていくことがSDGsの取り組みのベースとなっているのです。
参考:SDGs Compass

また、企業がSDGsを意識した優先課題や目標を持つことで、より多くのステークホルダーと信頼関係を強化させられます。

世界中の投資家は「ESG投資」を重視しています。環境(environment)・社会(social)・企業統治(governance)の取り組みに配慮する企業に優先的に投資を行うESG投資を行う今の時代では、SDGsの取り組みそのものが評価される時代となっています。

参考記事:
人材育成における課題 従来の人材育成方法は意味がない?個を伸ばす育成方法とは 

さらに、SDGs研修を行うことで、SDGsの活動と混同されやすい下記のような企業活動との違いを周知する効果があります。

・企業のCSR活動とSDGs

SDGsと似ている取り組みとして企業のCSR活動がありますが、この2つは似て非なるものです。「社会的責任」を意味するCSR活動は慈善活動の範疇を超えず、企業が消費者や株主から信頼を得るための、いわばブランディング活動ともいえます。

対してSDGsは社会を成長させる取り組みであり、ビジネスそのものを通して社会を良くしていくものです。

・ISOとSDGs

国際標準化機構(ISO)にはさまざまな規格がありますが、SDGsが意識される前から共通する取り組みが行われています。

ISO14001は「環境マネジメントシステム-要求事項及び利用の手引き」を指しており、地球環境問題を鑑みた環境保全を目的とした規格が定められています。また、組織の社会的責任に関する国際規格であるISO26000は、2010年から取り組みが始まっています。ISO担当者向けにSDGs研修が行われることがありますが、SDGsとISOは全く視点が異なります。しかし、SDGs担当者とISO担当者が連携し、SDGsへの取り組みを加速させることについては、効果的であると言えます。

SDGs研修を実施することのメリット

社員がSDGsの研修に参加すると、以下のようなメリットを得られます。

  • 自社のビジョンとSDGsの関係性
  • 将来のビジネスチャンスを見極めることができる
  • 「SDGsウォッシュ」を回避できる

壮大な計画であるSDGsですから、社員一人ひとりが理解を深めることも簡単ではありません。研修を通してSDGsの理解が深まれば、企業の取り組みに納得して将来目指しているビジネスチャンスを理解してくれるでしょう。

しかしSDGsへの理解が浅い状態では、「SDGsウォッシュ」が起こりかねません。うわべだけのビジョンになってしまうと、企業内だけでなく、社外からの評価が下がるリスクがあります。

「会社に言われたから」という理由だけでは、社員もSDGsについて理解を深めることはできません。研修でしっかりと取り組みの本質を共有し、社員に腹落ちさせることで、社員も自ら考えて動けるようになります。

参考記事:
インターナルブランディングとは?  

効果のあるSDGs研修とは

以下の2つをポイントとすることで、SDGsの研修で高い効果を上げられます。

・理解を訴求する研修

マネジメント層の多くが意識し始めている「SDGs」ですが、社員レベルではまだ浸透していません。そのため、まずはSDGsの概念や重要性、自社が取り組む意味についてしっかり理解を深めるための研修が必要です。

SDGs研修に限ったことではないですが、一般的に多く行われている「ダイバーシティ」や「働き方改革」といった経営バズワードに関する研修は一時的な理解は生むものの、それまでとなってしまう場合が多いのが現実です。
継続的にSDGsに取り組むためには、SDGsと自分の業務の関係性を理解し、しっかりと「自分ごと」として捉えられるような、共感を生み出す研修を行うことが重要です。共感を生み出す研修について、次に解説します。

・共感を生み出す研修

SDGsのように大規模な取り組みであるほど、研修でSDGsを理解してもすぐに「自分ごと」にはなりません。企業がSDGsの取り組みを始めることで、社員一人ひとりにどう関係があるのかまで理解できる研修が必要です。

自分ごととして捉えてもらうためには「共感」が欠かせません。すでに始まっている取り組みなど、リアルな自社のケーススタディを通して共感を得てもらいましょう。

参考記事:
「集合研修って仕事の役に立ってる?」組織のお悩みぶっちゃけ劇場 vol.6  

また、社内研修を通して共感を生み出すこともできます。その具体的な方法は次で詳しくご紹介していきます。

社内研修にも役立つSDGs浸透のための取り組み

SDGsの社内研修では座学に限らず、以下のようなワークショップを取り入れることで社員の理解が深まります。

カードゲーム

・2030SDGs

一般社団法人イマココラボが提供している、SDGsを学ぶためのカードゲームです。5人~50人で行えるカードゲームで、2030年のゴール実現までの道のりを体験していきます。SDGsの個々のゴールを意識しながら、経済・環境・社会の全体像を知ることで、自分の行動と世界の状況のつながりをわかりやすく捉えられるゲームとして利用されています。

参考:イマココラボ 「2030SDGs」

・SDGsアウトサイドインカードゲーム

会社固有の財産(アセット)、ノウハウ(ソシューション)、プロモーションの3つのカードを組み合わせて、SDGsをどう実現するか取り組むカードゲームです。「自社の事業を通して、いかにSDGsを実現するか」という事を実践で学べるカードゲームとなっています。最後は振り返りを行い、ゲーム内で得た気づきを共有することで、企業風土の醸成やコミュニケーションの活性化にもつながります。

参考:SDGsビジネス研究所 「SDGsアウトサイドインカードゲーム」

自社を題材にしたバックキャスティング

バックキャスティングとは、目標を実現するためにどうすべきかを逆算して考える方法です。
まず未来にあるべき姿を描き、それに対し自社の素材を使ってどのような取り組みをする必要があるのかケーススタディで考えていきます。バックキャスティングでは、以下のようなステップを元に社員同士でディスカッションを行いSDGsについて具体的に考えます。

①次世代に残したい世の中は?
考え方のポイント
・30年後の未来、お子様やお孫さんはいくつか?
・子供達にどのような世の中を残したいか?

②バッグキャスティングで考えてみる
考え方のポイント
・①の実現のために、自社が貢献できることは何か?
・具体的な事業はどのようなものか?

③企業のブランドイメージ
考え方のポイント
②が実現した時、世の中からどのような会社だと思われたいか?

④今から何を変えるのか
考え方のポイント
・①~③を具体的に実現する為、今、何を変えるのか?何を変えないのか?抵抗とは何か?
・アクションプランは何か?

上記のようなワークショップを通して、会社全体でSDGsへの理解を深めていきます。
SDGsは短期的な施策ではなく、長期的に取り組み続ける必要のある課題です。目的の達成のためには、現在の業務のやり方を廃止しなくてはいけないかもしれませんし、事業そのものの存続が難しいという判断になるかもしれません。SDGsへの取り組みを進める上で、企業の製品やサービスに沿ったリアルなケーススタディを行うことは欠かせません。

まとめ

SDGsの研修を行う重要性や具体的なケーススタディについてご紹介しました。これからの企業戦略に欠かせないSDGsは、社員の理解なしに進めることはできません。SDGsの取り組みを始める前には、ぜひ今回ご紹介したような研修を導入してみてはいかがでしょうか。

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