自己肯定感を高める方法と職場実践|人事が進める研修と組織づくり
最終更新日:2026.05.27
目次
自己肯定感は、個人の気分や性格の問題ではありません。発言のしやすさ、挑戦のしやすさ、失敗からの立ち直り、上司部下の関係、部署間連携まで、職場の動き方に直結します。この記事では、自己肯定感を高める方法を、人事部門長や研修企画担当者向けに、自己効力感との違い、仕事への影響、職場での実践方法まで含めて整理します。
自己肯定感とは
自己肯定感とは、「ありのままの自分」という存在を、ポジティブに受け入れられる感覚のことです。高い自己肯定感を持っていると、自分に自信がつくことで能動的になれたり、積極的に挑戦できたりするようになります。また、ユーモアを持てたり、相手の気持ちを思いやって柔軟に行動できるようにもなります。物事をスムーズに、よりよく運びたいという場合にぜひ手に入れたい感覚です。
自己肯定感という概念の根底にあるのは、アメリカの心理学者ウィリアム・シュッツをはじめとするウィリアム・ジェームズ、モリス・ローゼンバーグ、ナサニエル・ブランデンらによる複数の主張です。中でもウィリアム・シュッツは、3つの基本要素を挙げながら、自尊感情にアプローチしています。
心理学の一般的な定義では、自己肯定感とは、自分の自己概念に含まれる特性や能力、価値、そして他者が自分をどう見るかについての認識を、どれだけ肯定的に受け止められるかという度合いです。言い換えれば、「何ができるか」だけではなく、「自分という存在をどう見ているか」まで含む概念です。
ここで大切なのは、自己肯定感を「条件つきの自己評価」と混同しないことです。上位記事の多くは、「成績が良いから」「仕事ができるから」ではなく、条件を外しても「この自分でよい」と思える感覚を自己肯定感の軸として説明しています。成果や評価だけに自分の価値を預けると、異動、役割変更、失敗、評価の揺れがそのまま自己否定につながりやすくなるからです。
人事実務の観点では、自己肯定感は「甘やかし」でも「何でも褒めること」でもありません。自分を必要以上に小さく見ず、失敗や未熟さがあっても学び続けられる土台をつくることです。自己肯定感が高い人ほど、学校や仕事、社会関係、心身の健康などの幅広い領域で長期的に良い結果と結びつくというレビューも出ています。
自己肯定感が高いと、仕事をするうえで誰から見ても信頼に値する行動をとることができ、その結果仕事がうまくいきやすくなります。ビジネスで成果を上げたり、職場で積極的に活動したいと思っているなら、自分と他人や周りとの違いに気づき、それを埋めることが重要です。そうすることで、周りに正確で相互に影響を与える力を持ち、チームワークやコミュニケーション能力が向上します。このようなリーダーシップを発揮することは、自分自身の本質的なリーダーシップを示し、他人との良好な関係を築くことにもつながります。自己肯定感を高めることは、周りや他人に対してもリーダーシップを発揮し、良好な関係を築く助けになります。
自己肯定感と自己効力感の違い
自己肯定感とよく似た言葉に「自己効力感」があります。両方とも自己認識に関わるものですが、その焦点は異なります。自己効力感は、自分の外側にある課題や目標に対して、自分が変化し進歩していくという考え方です。つまり、現在から未来に向かって前進する自己認識に焦点が置かれます。
一方、自己肯定感は、自分の内側に焦点を当てます。過去の経験や体験を振り返り、自分がそれをどのように解釈し、認識しているかを考えます。言い換えれば、過去から現在に向かって自分と向き合う考え方だと言えます。比較するとすれば、自己効力感は現在から未来に向かう自己認識であり、自己肯定感は過去から現在に至る自己認識ということになります。
APAでは、自己効力感を「特定の状況で望む結果に到達できるという主観的な能力認知」と整理しています。端的に言えば、自己肯定感が「自分は存在として大丈夫か」を扱うのに対し、自己効力感は「この仕事を自分はやり切れるか」を扱います。
人事・研修の設計では、ここを分けて考えると実務が整理しやすくなります。たとえば、1on1や対話会、承認、関係性づくりは自己肯定感の土台に効きやすく、スキル研修、ロールプレイ、小さな成功体験の設計は自己効力感に効きやすい施策です。両者は別物ですが補完関係にあり、自己肯定感の土台があるほど、自己効力感も育ちやすくなります。
自己肯定感が高い人・低い人の違い
自己肯定感が高い、もしくは低いと、行動や感情にはどのような違いが出てくるのでしょうか。
一般的に、自分を尊重する気持ちが大きいと、自分の行動に概ね満足できるようになります。もし、単に自分を尊重するだけで他人への配慮が足りないという場合には、ナルシストに寄ってしまうことがありますが、自分も他人も尊重できるようになれば高いセルフエスティーム(自己肯定感)を持てるでしょう。
セルフエスティーム(自己肯定感)は自分自身に対してどれだけの価値や自己肯定感を持っているかを示す概念であると同時に、自分が他者からどのような認識をされているかという点に焦点がしぼられます。たとえば、有能だと思われているか、好感を持たれているか、どのように捉えられているのか、という他者の認識と強く関連しています。自己肯定感は、自分が自分をどう認識しているかという視点だけではなく、自分が他者からどう認識されているかという他者の視点も含まれています。
つまり、セルフエスティームが高いという状態は、主観的に、自分自身と他者および周囲との認識の差がない状況です。言い換えれば、主観的な自分を有能で重要な存在だと思っていても、他者や周囲からは有能で重要な存在だと思われていないと認識している場合、実は自己肯定感は高いとは言えません。この逆もそうです。
あくまでも、自己肯定感は主観的な認識です。主観的な自己の認識と主観的な他者の自分に対する認識のバランスがうまく取れている人が、自己肯定感を高めていきます。
自己肯定感が高い人は、他人とのコミュニケーションやチームワークでごく自然に振る舞っています。それは、お互いの理解が十分であり、認識の違いがない状況であるため、彼らは普段通りに自分らしくいられるからです。
逆に、セルフエスティームが低い場合、「顔のこわばり」「必要以上に喋る」など、自己防衛という違和感や不自然な行動があらわれます。これは、自分自身が、自分と他者に大きな差異を感じていると認識しているときに見られる傾向です。
対象を変えて、自分を尊重する気持ちが高く、他人への認識が低い場合は、他人への配慮が足りず傲慢になるケースが少なくありません。「マウントを取られていると感じる」「上から目線」は、言動や内容ではなく、発信の他者に対する認識がずれているために、そう感じさせてしまうという結果を生みます。
上記の前提を踏まえつつ、以下では、「自己肯定感が高い人」「自己肯定感が低い人」に分け、それぞれの行動レベルの詳しい内容を整理していきます。
レビュー研究では、高い自己肯定感は、より良い社会関係、学校や仕事での成功、より良い精神的・身体的健康、より少ない反社会的行動と関連していました。つまり、自己肯定感は「気持ちの持ちよう」だけではなく、行動・関係・成果にまたがる基盤です。
しかも、自己肯定感と関係性は一方向ではありません。APAの縦断メタ分析では、良い関係が自己肯定感を高め、自己肯定感の高まりもまた良い関係を生むという双方向の関連が示されました。職場で言えば、承認される関係が自信を支え、その自信がまた率直な発言や協働を生む、という循環です。
だからこそ、自己肯定感が低い状態は、仕事で次のような形で表れやすくなります。失敗を必要以上に人格否定と受け取りやすい、フィードバックを防衛的に処理しやすい、相談や発言を控えやすい、周囲との比較で消耗しやすい、という状態です。実際、自己評価とフィードバックの関係についての研究では、低い自己肯定感をもつ人ほど自己防衛に傾きやすいことが示されています。
厚生労働省の令和6年労働安全衛生調査では、仕事や職業生活に関して強い不安・悩み・ストレスがある労働者は68.3%でした。また、相談できる相手がいる労働者の相談先として「家族・友人」が68.6%と最も多く、次いで「上司」は65.7%にのぼります。上司との日常対話は、単なる進捗管理ではなく、自己肯定感を支える回路にもなり得るのです。
弊社ソフィアの調査では、職場評価の要因として「人間関係・上司部下関係」が53.8%で最多でした。また、社内イベントがある企業では職場を良いと評価する割合が58.0%、ない企業では28.0%にとどまりました。さらに、雑談がほぼ毎日ある層では肯定的評価が63.0%、全くない層では32.0%でした。自己肯定感を高める方法を企業で考えるなら、個人の内面だけでなく、人間関係とコミュニケーションの設計が欠かせません。
自己肯定感を高めるためには?具体的な方法を紹介
自己肯定感を手に入れたいという場合に、意識的に取り組むべきことはあるのでしょうか。以下では、自己肯定感を高めるための具体的な方法をご紹介します。
検索上位の整理を見ると、自己肯定感を高める方法は「思考」「行動」「環境」に分けると理解しやすく、JISEのページでは「認める→受け入れる→大切にする→価値を感じる→信頼する」の五段階で説明されています。本稿でも、企業で運用しやすいように、この流れを下敷きにして方法を整理します。
自動思考への気づきと修正
最初のポイントは、「自分を責める自動思考」に気づくことです。認知行動療法ベースの低自己肯定感プログラムは、自己評価の偏りや自己否定的な思考を扱うことで改善が持続する可能性を示しています。仕事でミスをしたときに「自分はだめだ」で止めず、「どこを修正すれば次に進めるか」に視点を戻すことは、自己肯定感を傷つけずに学習を続ける基本動作です。
小さな成功体験の記録
二つ目は、小さな成功体験を記録することです。自己効力感研究では、自分で「できた」と認識できる経験が、次の挑戦への自信を支えます。職場では、毎日大きな成果を出せなくても、前回より早く報告できた、難しい会話を避けずに済んだ、相手の話を遮らず聞けた、といった小さな前進を可視化すると、条件つきの評価に飲み込まれにくくなります。
肯定的フィードバックの活用
三つ目は、肯定的フィードバックを受け取れる形にすることです。職場でのポジティブフィードバックは、組織内自己評価を介して組織市民行動に結びつくことが示されています。ただ褒めるのではなく、「何がよかったか」「どの行動が価値を生んだか」を具体化すると、本人の自己価値が再現可能な学びとして蓄積されます。
安心できる関係づくり
四つ目は、安心できる関係を増やすことです。良い関係は自己肯定感を支え、自己肯定感もまた良い関係を後押しします。職場で言えば、すぐに評価に直結しない雑談、相談のしやすい1on1、部署をまたぐ対話会、同じテーマで悩む人同士の学習コミュニティなどが、自己肯定感の「環境面」を支えます。
胸襟を開いた自己の紹介の場
自己紹介などは誰でもできると感じるかもしれませんが、職場やビジネスの会議ではタスクや目標が主題となり、個人的な人となりを知る機会は限られています。実際、組織内の個人と家庭内の個人は異なり、私たちはある意味で仮面をかぶっています。
自己肯定感を高めるには、自分の認識や価値観を表出することが重要です。相手や周囲も同様に表出することで、相互理解が生まれます。しかし、否定や拒否の可能性があることを恐れるため、すべてを明かすことは現実的ではありません。
一つの方法として、社会人や大学時代からの経験や出来事を共有することが挙げられます。自分の印象深い成功や失敗、その出来事への解釈や現在の影響を共有することで、チームメンバーとの相互理解が深まります。
ただし、職場の人間関係が崩れている場合は、逆効果になる可能性もあるため、専門家やファシリテーターを活用することが重要です。
言葉や言語ではなく、非言語や背景に着目したコミュニケーションをとる
ビジネスの情報伝達において、言語や数字は重要ですが、自己肯定感を高めるコミュニケーションにおいては言葉や数字のほかに非言語のサインにも注意が必要です。自己肯定感が低い状況には、必ず人間は、自己防衛的な違和感のある行動や表情があらわれます。つまり、言語や数字よりは、非言語的コミュニケーションの中に、自己防衛のサインが表出します。
自己肯定感を高めるためには、言葉だけでなく非言語的なサインも重要です。たとえば、「おはよう」という挨拶に対する相手の表情や目線から、違和感や意図を読み取ることができます。これはコミュニケーションにおいて非常に重要な役割を果たし、言葉以上に情報を伝えます。
私たちは、非言語的なサインからくる違和感や不自然さを重視することが理解されているにも関わらず、言葉や行動を主に考えがちです。しかし、この小さな誤解が相互にレッテルを貼り合い、自己肯定感を下げる原因になることもあります。
したがって、コミュニケーションにおいては、言葉だけでなく非言語的なサインにも注意を払い、相手の意図や背景を理解しようと努めることが重要です。このような対話やディスカッションを通じて、相互理解を深めていきましょう。
多様性を維持できる規範と関係の構築
自己肯定感とは、自分や他者をありのまま受け入れることを意味します。自分の強みや弱みを認め、他のメンバーも同様に万能ではないことを理解し、柔軟性を持ってチームで協力することが重要です。
職場やチームでは、人間関係のトラブルが起こることがありますが、それを優劣や善悪で判断するのではなく、メンバー同士が立体的に理解し合い、コミュニケーションを通じて解決することが大切です。
これにより、チーム内での規範が生まれ、柔軟性とレジリエンス(回復力)が養われます。緊急時でも対処でき、役割や指示が明確でなくても、メンバー同士が問題を共有し合い、柔軟に役割を変えながら活動できるチームワークが生まれます。
チームリーダーやプロジェクトマネージャーは、問題解決にあたって小さなトラブルを処理的に扱うのではなく、対話を通じて解決することで、効率的なチーム運営が可能になります。
特に、価値観やスキルの違いがある環境では、コラボレーションの意図があってもコンフリクトが起こることがあります。しかし、微妙なニュアンスを見逃さずにコミュニケーションをすることで、相互理解が深まり、各メンバーの自己肯定感が高まり、チームワークとコラボレーションが促進されます。
実務で重要なのは、「多様性を尊重する」と言うだけで終わらせず、会議や1on1で守る具体的な規範に落とすことです。たとえば、結論を急ぎすぎない、相手の経験を先に聞く、評価ではなく事実確認から入る、アイデアの初期段階では人格評価をしない、という運用ルールを明文化すると、自己肯定感を下げにくい対話になります。
弊社ソフィアの調査では、部署間コミュニケーションの必要性を7割以上が感じている一方、他部署情報の入りやすさの評価は拮抗していました。自己肯定感を高める方法を職場で定着させるには、「本人に頑張らせる」だけでは足りません。声を出しやすいルール、越境してつながる場、日常的な承認の流れを、組織としてつくることが必要です。
研修設計の4層構造
人事・研修担当者が自己肯定感を扱うときは、単発研修ではなく、次の四層で設計すると失敗しにくくなります。
- 事前診断:自由記述付きの簡易サーベイで、「発言のしやすさ」「相談先の有無」「褒め言葉の受け取りやすさ」「失敗時の対処」「1on1の率直性」を確認する。
- 管理職支援:傾聴、共感、具体的フィードバック、問いかけ、感情の扱い方を重点化する。
- 受講者向け研修:自己肯定感と自己効力感の違い、自動思考の修正、小さな成功の記録、承認の受け取り方を扱う。
- 定着施策:1on1シート、社内メディアでの成功・学習共有、対話会、越境交流、イベントを連動させる。
この四層設計が必要な理由は、自己肯定感が本人の内面だけでなく、上司の関わり方、周囲の反応、組織の規範に影響されるからです。実際、弊社ソフィアの調査では、情報共有のための施策として「チームメンバーとの定期面談・ミーティング」が54.1%、「1on1」が50.1%、「研修・トレーニング」が49.6%で上位でした。つまり、研修だけではなく、日常の対話がすでに主要なタッチポイントなのです。
また、1on1は「実施している」だけでは不十分です。弊社ソフィアの調査では、上司が傾聴してくれていると感じる人は6割超いる一方で、1on1が業務遂行やキャリア形成に役立つと感じる人は4割強にとどまりました。ここから言えるのは、雰囲気づくりだけでなく、仕事の意味づけ、成長の見取り図、具体的な次の一歩まで接続できる1on1設計が必要だということです。
研修テーマとしては、次の順で組むとHR読者にとって実装しやすいはずです。
- 自己肯定感とは何か
- 自己効力感との違い
- 低い状態が仕事に与える影響
- 認知の癖を修正するワーク
- 小さな成功体験の見える化
- フィードバックの受け方・渡し方
- 1on1と会議での承認・共感・問いかけ
- 部署間交流と社内イベントをどう生かすか
- 効果測定と定着施策
管理職の1on1・日常対話での関わり方
管理職に最初に伝えたいのは、「励ませばよい」わけではないということです。BizReachの職場対応記事でも、プレッシャーを感じている部下に対して、いきなり「大丈夫、あなたならできる」と励ますと、不満や弱音が吐けないという感覚があると整理されています。先に必要なのは、共感、感情の肯定、協力提案です。
たとえば、部下が「この案件、正直きついです」と言ったときに、
「そう感じるのは自然だと思う」
「どこが特に重くなっているか、一緒に整理しよう」
「優先順位を見直すなら、どこから手をつけたい?」
と返すと、自己肯定感を傷つけずに、自己効力感につながる対話に変わります。感情を受け止めてから具体策に進む順番が大切です。
さらに、肯定的フィードバックは「褒める」より「価値づける」のほうが効きます。「助かりました」より、「あの確認があったので手戻りが減りました」「あの一言で議論が整理されました」と伝えたほうが、本人は自分の価値を再現しやすくなります。肯定的フィードバックが組織内自己評価を媒介して望ましい行動につながるという研究知見とも整合します。
管理職が避けたいのは、比較で動機づけることです。「Aさんはできている」「前任者はもっと早かった」は、短期的に動いても、条件つきの自己価値を強め、失敗に弱い状態をつくりやすいからです。人を動かすときは、他者比較より、本人の前回比較と、今回の前進に焦点を当てるほうが持続しやすいです。
自己肯定感向上施策の効果測定
自己肯定感は抽象的に見えますが、企業では測れます。ただし、「私は自分を肯定できている」という直球質問だけに頼ると変化を捉えにくいので、先行指標と結果指標を分けるのが実務的です。これは、自己肯定感そのものを直接測るというより、自己肯定感が高まりやすい状態ができているかを見る発想です。
先行指標として見やすいのは、次の項目です。
・1on1で率直に話せるか
・上司は傾聴してくれているか
・困ったときに相談できる相手がいるか
・自分の意見を会議で言いやすいか
・他部署との接点があるか
・日常的な雑談や非公式コミュニケーションがあるか
これらは、弊社ソフィアの調査と厚労省調査の両方と整合する見方です。
結果指標としては、エンゲージメント、発言量、越境協働、挑戦行動、フィードバック受容、休職・離職、研修後の行動変容などを見るとよいでしょう。レビュー研究では、高い自己肯定感は仕事や関係性を含む幅広い適応と関連しており、コーチング型リーダーシップや肯定的フィードバックが組織内自己評価を介してエンゲージメントや組織市民行動を後押しする知見もあります。因果を短期で断定するのではなく、複数の指標で変化の方向を見るのが現実的です。
まとめ
自己肯定感を高める方法は、気分を前向きに保つコツ集ではありません。ありのままの自分を受け入れる土台をつくり、挑戦や対話、学習、回復が続く状態を整えることです。自己効力感との違いを分けて理解し、個人のワークと、上司の関わり方、組織の規範、社内コミュニケーション施策を一体で設計すると、職場での実効性が高まります。
弊社ソフィアの調査では、人間関係は職場評価の最大要因であり、1on1や定期面談は主要な情報共有施策であり、イベントや雑談は職場評価と関連していました。だからこそ、人事・研修担当者は、自己肯定感を「本人次第」にせず、日常対話・越境交流・承認の流れとして実装することが重要です。単発研修ではなく、1on1、対話会、社内メディア、イベントまで含めて設計したとき、自己肯定感は組織の力に変わります。




